高齢化に伴い、介護福祉士の需要はますます増えてきています。
今回は介護福祉士の国家試験を突破するためのオススメの参考書をご紹介します。
国家試験の難易度や介護福祉士の活躍の場についても解説していきます。
介護福祉士試験オススメの参考書
介護福祉士とは?
介護福祉士とは、福祉系国家資格の一つです。
介護に関する資格の中では唯一の国家資格なので、介護福祉士を持っていると信用にも繋がります。
主な仕事内容は、高齢者施設や障害者施設などで身体や精神に不自由がある人に対して介護を行います。
具体的には、食事や排泄・入浴など身体に直接触れて行う身体介助と、洗濯や掃除の援助を行う生活援助などがあります。
介護福祉士と聞くと高齢者施設で働くイメージがありますが、実は障害者施設で働いている介護福祉士もいます。
割合的には8割以上が高齢分野で働いていると言われていますが、介護福祉士を持っていれば障害分野での勤務も可能ということになります。
介護福祉士になるには?
介護福祉士になるためには、毎年1月に実施される介護福祉士国家試験を突破する必要があります。
国家試験を受けるためには、一定の条件を満たして受験資格を得ることが必要になります。
受験資格を得られるのは、以下の3パターンです。
①養成施設
介護福祉士になるための養成施設で2年以上学び、必要な単位を取得することで受験資格を得られます。
学校の種類は、4年制大学や3年制短期大学、専門学校などです。
②福祉系高校
福祉系の高校で国家試験に必要な単位を取ることで、受験資格を得られます。
③実務経験
介護の現場で3年以上従業経験がある人は、実務者研修を受けることで国家試験の受験資格を得ることができます。
介護福祉士国家試験の難易度
介護福祉士国家試験の難易度としては、合格率が例年約7割程度となっています。
他の福祉職と比べると、社会福祉士が例年2〜3割程度、精神保健福祉士が例年6割程度となっています。
介護福祉士は他の福祉職に比べて難易度は低い傾向にあり、毎年約6万人程度が介護福祉士となっています。
介護福祉士は実務経験がある社会人の受験が多いのが特徴で、社会人になってからでも取りやすい資格であると言えます。
介護福祉士試験オススメの参考書6選
介護福祉士試験の参考書ってたくさんありますが、基本的には①参考書・テキスト②一問一答③過去問の3つを準備すれば間違いないでしょう。
勉強の進め方としては、まずはテキストで大まかに勉強した上で暗記項目は一問一答でカバー、最後に過去問という順番がオススメです。
それぞれのオススメ参考書を紹介します。
①参考書・テキスト
・「わかる!受かる!介護福祉士国家試験合格テキスト」/中央法規出版
中央法規出版は福祉系国家資格のテキストを多く出版しており、一番オススメです。
イラストで分かりやすく解説されていたり、出題頻度や単語の意味など細かく載っているのでこれ一冊でも十分に勉強できるでしょう。
便利な赤シート付きなので、暗記もしやすいです。
・「福祉教科書 介護福祉士 完全合格テキスト」/翔泳社
見やすい箇条書きスタイルなので、文章を読むのが苦手な人にも読みやすいテキストです。
一問一答や頻出度も掲載されているので、演習しながら勉強を進めることができます。
②一問一答
・「一問一答ポケットブック」/中央法規出版
一問一答は国家試験でよく出る問題をコンパクトにまとめてくれているので、テキストの確認用で使うと良いです。
サイズも小さく持ち運びも便利なので、ちょっとした隙間時間に勉強を進めることができます。
便利な赤シート付きなので、暗記がしやすいです。
・「ユーキャンの介護福祉士 これだけ! 一問一答」/U-CAN
左ページが一問一答で、右ページが解説になっているのでパッと見て分かりやすいです。
チェックボックスがあって書き込みができるので、勉強の進捗度を管理しやすいです。
③過去問
・「介護福祉士国家試験過去問解説集」/中央法規出版
過去3年分の介護福祉士国家試験の問題が掲載されています。
とにかく解説がしっかりしているので、分かりやすいです。
正誤問題も、なぜ正解なのか・なぜ誤りなのかを詳しく解説してくれています。
マークシート付きなので、実際に国家試験を受験するときと同じように問題を解くことができます。
・「みんなが欲しかった! 介護福祉士の過去問題」/TAC出版
過去10年分の試験問題から、頻出度の高い問題がまとめられています。
直近の試験は別冊で全問掲載されているので、試験同様に解くこともできます。
予想問題も掲載されているので、試験対策がしやすいです。
介護福祉士の活躍の場
高齢者入所施設
介護福祉士の活躍の場として一番多いのが、高齢者入所施設です。
介護福祉士の仕事は、施設に入所している利用者に対して身体介助や生活援助を行ったり、レクリエーションや機能訓練などを行います。
主な施設の種類は以下の場所になります。
特別養護老人ホーム
要介護3以上の高齢者が入所する施設なので、身体的な介護が必要な人が多いです。
車椅子や寝たきりの人、認知症の人など様々なケースに対応する必要があります。
介護老人保健施設
骨折などで入院していた人が、在宅復帰を目指すために一時的に入所する施設です。
入所できるのは要介護1以上の高齢者になります。
在宅復帰に向けてリハビリを行うリハビリ職や、医師や看護師などの医療職との連携が求められます。
有料老人ホーム
有料老人ホームの中でも介護福祉士が活躍するのは、「介護付き有料老人ホーム」です。
民間企業が運営しているので、入所の条件は施設によって様々です。
介護付きの場合は身体介助が必要な人が多く、寝たきりの状態の人もいます。
外部から訪問看護などのサービスが入ることもあり、連携が求められます。
グループホーム
グループホームは、認知症の診断を受けた要支援2以上の高齢者が入所する施設です。
身体的に元気な人もいますが、認知症であるため食事や洗濯・掃除などの援助が必要になります。
高齢者通所施設
主にデイサービスなどの通所型施設です。
介護福祉士の役割は、食事や入浴の介助、レクリエーションや機能訓練、送迎など多岐に渡ります。
定期的にケアマネージャーへの報告書の作成なども行います。
在宅サービス
ヘルパーなど、在宅でのサービスを提供する事業所での勤務です。
高齢者の自宅に訪問して、入浴や着替えなどの身体介助を行ったり、料理や洗濯・掃除などの家事援助を行います。
対象とするのは、要支援から要介護まで様々な状態の人となります。
障害者施設
主に身体や精神に障害のある人に対して、身体介助や家事援助などを行います。
主な施設の種類は以下の2つです。
グループホーム
知的障害や精神障害、身体障害などがある人が地域で自立した生活を送ることを目指す施設です。
支援計画に沿って、その人らしい生活が送れるようにサポートしていきます。
身体障害者療護施設
身体障害を持つ人が、身体的な介助を受けながら生活する施設です。
生活に必要な機能訓練や身体機能向上のための訓練、就労支援などを行っている施設もあります。
まとめ
介護福祉士とは、身体や精神に不自由がある人に対して身体介助や家事援助などを行うお仕事です。
介護福祉士になるためには、毎年1月に行われる国家試験に合格する必要があります。
国家試験に向けては、①参考書・テキスト②一問一答③過去問を上手く活用しながら勉強を進めていくと良いでしょう。
社会人になってからでも目指しやすい介護福祉士は、介護業界に興味のある人にオススメの資格です。