医療・介護・福祉・保育業界専門の求人をお探しの方は医療・介護・福祉・保育bizへ。詳しくはこちら!

「管理栄養士」にはどうやったらなれるの?国家試験の内容や合格率について徹底解説!

この記事は約7分で読めます。

栄養に関するスペシャリストとして、食事の管理と栄養指導に携わる「管理栄養士」

以前の記事にて、仕事内容や働き方について詳しくご紹介をさせていただきました。

“栄養士の上位資格”と言われていることから、この管理栄養士になるためには相応の勉強期間と高難度の国家試験が待ち構えています。

今回は、この「管理栄養士のなり方」、および「国家試験の内容」「合格率」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

「管理栄養士」になるための必要なこととは?

概要


まずは、「管理栄養士のなり方」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

尚、「栄養士のなり方」については、以前に別の記事にてご紹介をしておりますので、以下を参照いただけると幸いです。

栄養士のなり方を簡単に説明すると、「厚生労働省が指定した昼間部の栄養士養成施設を卒業すること」で都道府県知事から発行されることとなります。

あくまで“卒業”するだけで良く、栄養士の場合は国家試験などは存在しません。

しかし、上位資格である「管理栄養士」はそういう訳にはいきません。

資格を取得するためには、“受験資格”を満たした上で、“国家試験”に合格しなければいけません。

順にご説明していきましょう。

受験資格を得る方法は……?

この資格の受験資格を得るための方法は、以下の2つに大別されます。

①「管理栄養士養成施設」を卒業すること
②「栄養士養成施設」を卒業した後、栄養士として一定の実務経験を積むこと

それぞれ、もう少し掘り下げていきましょう。

「管理栄養士養成施設」を卒業する

これに該当する学校は、すべて“4年制”となります。

ただし、4年生の大学だけでなく、4年生の専門学校も存在します。

上記でもお伝えしたように、「栄養士」は指定の学校を卒業すれば取得できる資格です。

それは「管理栄養士養成施設」でも同様であり、所定のカリキュラムを修了することで、卒業と同時に「栄養士」の資格が与えられることとなります。

それに加え、こちらのルートは“実務経験なし”で、管理栄養士の国家試験に臨むことができるのです。

このルートのメリットは、「在学中に試験に向けた勉強に取り組むことができる=試験の合格率が高い」ということです。

対してデメリットは、「4年間学校に通う必要があるため、通学の期間が長く・学費も高くなってしまう」という点にあります。

「栄養士養成施設」を卒業した後、栄養士として一定の実務経験を積む

こちらは、「先に栄養士の資格を取得し、実務経験を経て資格取得を目指すルート」となります。

ただし、記載している通り“一定の実務経験”が必要であり、その実務経験の年数は、“学歴に応じて、1~3年”となります。

こちらのメリットは、「最短2年で栄養士としてデビューでき、実務経験を積みながら勉強ができる」という点でしょうか。

“=早く仕事に就くことができる”ということであり、4年生の学校に比べ・通学の期間や学費を大幅に減らすことも可能となります。

ただし、「仕事と勉強を両立して行わなければいけない=合格率が低くなる」という点がデメリットとなってしまいます。
(合格率については後述にて)

どちらのルートを選択するかは、”人それぞれ”である

上記でご紹介した通り、結論はどちらのルートにもメリット・デメリットが存在します。

そのため、“どちらが正解”とは一概に言えません。

それぞれの目標やライフスタイルに合わせて、ルートを選択してみるといいのではないかと思います。

ただし……。

「進学時点から、管理栄養士の資格取得を目標としている」という人の場合は、「管理栄養士養成施設」への進学をオススメします。

学費こそ掛かってしまうものの、4年もの間試験に向けた勉強に集中できることから、合格率はこちらの方が断然高いです。

逆に、「学費を抑えて早く就職したい」という人は、「栄養士養成施設」への進学をオススメします。

最短で2年で栄養士として就職できるようになるため、「とにかく早く仕事がしたい!」という人にはこちらの方が向いていると言えるでしょう。

結論、どちらのルートを選択しても“管理栄養士の資格取得は可能である”です。

それぞれのメリット・デメリットを考慮した上で、自分に合ったルートを選択するようにしてください。

管理栄養士の「受験概要」と「合格率」について

勉強
次に、管理栄養士国家資格の「受験概要」「合格率(合格者数)」などについて、詳しくご紹介していきたいと思います。

試験の概要について

まず、管理栄養士の国家試験は、「毎年2月下旬ごろ」に開催されています。
(願書の申し込み受付期間は、前年の11月下旬~12月上旬頃の2週間程度となる)

合格発表は、試験の約1か月後となる「3月下旬ごろ」となります。

そして、受験料は「6,800円」です。

最後に受験地ですが、「北海道・宮城・東京・愛知・大阪・岡山・福岡・沖縄」で開催されています。

「出題される問題」や「合格基準」は?

試験内容は、以下から出題されることとなります。

① 社会・環境と健康
② 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
③ 食べ物と健康
④ 基礎栄養学
⑤ 応用栄養学
⑥ 栄養教育論
⑦ 臨床栄養学
⑧ 公衆栄養学
⑨ 給食経営管理論

例えば……ですが、以下のような問題が出題されます。

疾病対策と一次・二次・三次予防の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
1) 子宮がん検診 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 一次予防
2) 粉じん作業における保護具の着用 ・・・ 一次予防
3) 野外活動前の虫除け剤の使用 ・・・・・・・ 二次予防
4) 腎不全患者に対する人工透析 ・・・・・・・ 二次予防
5) BCGの接種 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三次予防
保健対策に必要な根拠(エビデンス)の構築・活用に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
1) 介入研究では、介入群・対照群の割付を行う。
2) エビデンスの質は、コホート研究より横断研究の方が高い。
3) 関連文献を収集する際は、偏りを小さくする。
4) メタアナリシスでは、複数の研究データを数量的に合成する。
5) 保健対策の優先順位を決める際には、疾病負担の大きさを考慮する。

そして合格基準ですが、「200点満点中、120点以上の得点で合格」となります。

近年の「受験者数」「合格者数」「合格率」について

まずは、近年の年次別の「受験者数」「合格者数」「合格率」をご覧ください。

この数値だけを見ると、「合格率が約60%で、国家試験の中ではまだ易しい方なのかな……?」と感じる人もいるかもしれません。

ただし、上述でお伝えしたように「新卒」と「既卒」では合格率が異なるという点を忘れてはいけません。

それを表にまとめると、以下のようになります。

ご覧の通り、新卒と既卒の合格率には圧倒的な差が存在します。

この理由は、上述でもお伝えした通り「学生時代に試験対策に集中する」「仕事と両立しながら試験勉強をする」かの違いになってきます。

この違いだけで、ここまで大きな合格率の差が開いてくるのです。

これが、「進学時点から管理栄養士を目指すのであれば、管理栄養士養成施設に4年間通った方が良い」という理由付けになります。

まとめ

ここまでにご紹介した通り、管理栄養士の資格条件を満たすためには大きく2通りのルートが存在します。

どちらを選択するかは人それぞれによって変わりますが、「初めから、管理栄養士の資格取得を目標としている!」という人は、「管理栄養士養成施設」に4年間通うことをオススメします。

その理由は、合格率が示す通りです。

実務経験を経るルートは、どうしても仕事との両立を必要とすることから、取得難度が大幅に上昇してしまうのです。

ただ、「学費を抑えて、早く就職して仕事をしたい!」という人は、「栄養士養成施設」の2年制に進学し、先に栄養士の資格を取得するのも一つの手段です。

栄養士の場合は国家試験そのものが存在しないため、最短2年で資格を取得し職に着ける可能性があります。

何を選択するかは、その人次第です。

ぜひあなたのやり方に合った方法で、管理栄養士の道を目指してみてください。

尚、関連サイトとして、当社では「医療・介護・保育・福祉」などの採用サイトも取り扱っております。

詳細は以下リンクよりご参照いただければ幸いです。

さまざまな求人が掲載されておりますので、お仕事をお探しの方はぜひご覧ください。

タイトルとURLをコピーしました