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「介護予防運動指導員」ってなに?仕事内容・役割・活躍の場について解説します!

この記事は約7分で読めます。

「超高齢化社会」に突入している日本は、今後も高齢者の数が増加していくことが確定しています。

そのため、国は「介護予防」に力を入れており、その注目度は年々上がっているのです。

その介護予防に役立てられる資格の一つに、「介護予防運動指導員」という資格があります。

この資格を取得することで、どういった場面(職場)で活躍することができるようになるのでしょうか?

また、仕事内容や役割はどういったものになるのでしょうか?

今回は、こういった「介護予防運動指導員」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

そもそも「介護予防」とはなんなのか?


年齢を重ねてくると、「体が思うように動かない」「物忘れが激しくなった」など、誰かの助けを借りなければ生活そのものが送りづらくなる問題が発生してしまいます。

そうなった時に頼りになるのが「介護」であり、現在は介護に関連する企業・事業所が増加し続けています。

しかし、今後も高齢者の数は増加し続けていくことから、すべての高齢者に適切な介護を提供できる人数が確保できるかどうかが分かりません。

そこで国は、「介護予防」を推進しているのです。

これは“介護が必要にならない対策全般”のことを指しており、基本的には“要支援”の方が受けられるサービスのこととなります。

要するに、「”要支援”の方が”要介護”状態にならないことを目的として介護予防に取り組む」のです。

もちろん、これは“要介護”の人もサービスを受けることができます。

この場合は、「要介護状態の軽減または悪化の防止」を目的としています。

特に“要介護の重い方”は、ずっと寝たきりで社会や人との関りが希薄になっていく人も少なくありません。

これを防止するために、家庭や社会へのグループへの参加を促し、一人きりにせずに生活を質(QOL)を上げることを目的としているのです。

「介護予防運動指導員」とは?

概要


上記の通り、介護予防とは“要介護状態を未然に防ぎ、現在の日常生活を維持すること”を目的としています。

そして、この介護予防に役立てられる資格の一つが、この介護予防運動指導員なのです。

これは、「介護予防のためにその人に合ったプログラムを作成し、筋力向上トレーニングや運動指導等などを行う資格および専門家」のことを指しています。

この資格は民間資格であり、「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」が認定を行っています。

介護予防の現場で働く人材育成を目的に、介護予防運動指導員の養成事業を展開しているのです。

主な仕事内容とは?

この資格を所有している人の主な仕事は、「高齢者の生活状況や体力の違いに合わせ、一人ひとりの目標を達成するための介護予防プログラムを立案する」ことです。

作成したプログラムに従い、以下のような生活習慣に対するアドバイスを実施していきます。

◆筋力向上のためのトレーニングやストレッチ
◆誤謬を防ぐ口腔ケア
◆バランスの良い食事の指導など

プログラムの立案や指導は、医療・保険・福祉における専門スタッフと連携を取りながら進めていきます。

また、プログラム終了後は「立案した内容がどれくらいの効果を上げたのか?」の事後評価も行い、次に活かす工夫がされてます。

資格を活かせる職場とは?

この資格を活かせる場所は、多岐に渡ります。

医療機関はもちろんのこと、一般のスポーツクラブなどでも活躍が期待できるのです。

この項目にて、資格取得後に資格を活かすことができる働き方をいくつかご紹介したいと思います。

その1.総合病院やリハビリセンターなどの医療機関

介護予防運動指導員の働き先としてもっとも多いのが、「総合病院」「リハビリセンター」などの医療機関となります。

◆「総合病院」    :病気や怪我で入院中の高齢者を対象に介護予防のプログラムを作成して、運動の指導やケアを実施する
◆「リハビリセンター」:利用者それぞれに対して最適なプログラムを組んで、機能回復をサポートする

自身の資格や経験を活かして働きたいと考えている方は、こういった業界に特化した就職・転職支援サービスがおすすめです。

その2.老人ホームやデイサービスセンターなどの介護施設

その他にも、以下のような施設への就職・転職を検討するのもいいでしょう。

◆特別養護老人ホーム
◆介護老人保健施設
◆有料老人ホーム
◆デイサービスセンター(通所委介護)
◆介護予防教育
◆地域包括支援センター

など、介護の現場においても活躍が期待されています。

勤務する施設によっても業務内容は微妙に異なりますが、主な仕事内容としては以下が挙げられます。

●今よりも体力を落とさないための運動プログラムを作成し、指導する
●理学療法士などと連携して、機能回復を目的としたリハビリを行う
●在宅復帰を目指した運動プログラムを作成して指導する
●終末期のケアをする

また、介護現場だけでなく、地域や自治体の施設で介護予防に関する講習を担当することもあります。
(上記で挙げた、介護予防教育や地域包括支援センターなど)

冒頭でもお伝えした通り、現在は国が介護予防の推進しています。

そのため、病院や介護施設など“高齢者と接する機会が多い施設”では、介護予防運動指導員の需要はどんどん高まっているのです。

一般のスポーツクラブやフィットネスクラブ

最近は、老若男女を問わず、健康への関心を持つ人が増加しています。

そのため、全国でさまざまなスポーツクラブやフィットネスクラブが運営されていますが、介護予防運動指導員はこういった施設でも活躍しています。

というのも、健康意識の高まりがあってか、スポーツクラブやフィットネスクラブでも、高齢の利用者が増加しているのです。

そのため、介護予防の知識を有した介護予防運動指導員の需要は、こういったところでも年々高まっていることとなるのです。

※要注意点※ 働き口こそたくさんあるが……

ここまでにご紹介した通り、この資格を活かせる就職先は非常に多岐に渡ることとなります。

ただし、要注意点が2つ存在します。

一つは、「勤務する企業によって、働き方や条件が大きく異なる」という点です。

◆「病院」
◆「介護施設」
◆「市区町村ごとに設置され住み慣れた土地での暮らしを支援する施設」
◆「スポーツクラブやフィットネスクラブ」

大別するだけでも働き方や条件が異なるであろうことは察しがつくはずです。

もちろん、上記は全国各地に点在しているため、地域によっても条件は大きく異なってきます。

「介護予防運動指導員として活躍したい!」と考える人は、勤務先や就職する地域のことを踏まえつつ、求人情報をしっかりと確認した方がいいかと思います。

もう一つは、「介護予防運動指導員という資格そのものが、応募資格の必須条件にはなっていない」という点です。

資格そのものは非常に重要なものではありますが、(民間資格ということもあってか)まだまだ認知度が低く、求人の応募資格に名前が挙げられることはあまりありません。

正直なところ、「資格を所持していれば、就職・転職時に有利(アピールポイント)になる」というくらいであり、給与アップやキャリアアップに(現時点では)直結しているわけでもないのです。

この点にも、少し注意が必要となります。

とはいえ、これからますます高齢者の数が増えていく日本にとって“取得しておいて無駄になる資格ではない”という点も確かではあります。

ここまでに記載した通り、さまざまな事業所で役立てられる資格であり、就職・転職はもちろん私生活(家庭)でも十分役立てることはできるでしょう。

まとめ

以上が、「介護予防運動指導員の仕事内容・役割・活躍の場」についてのご紹介となります。

介護予防の需要が高くなってくることを考えると、この資格が活躍できる場は今後ますます増えていくはずです。

ここまでにご紹介した通り、介護予防は“現在の日常生活を維持すること”を目的としています。

そのため、介護が必要な状態になる前に、予防策に取り組むことが大切なのです。

現在は、各市区町村の地域包括支援センターなどが主体となり、さまざまな取り組みが増えています。

今後も、その取り組みの数は増加していくこととなるでしょう。

そんな時に役立てられる資格の一つが、この「介護予防運動指導員」なのです。

「介護予防運動指導員という資格に興味・関心がある!」という方は、ぜひ知見を広げて、資格取得に向けてその一歩を踏み出してみてください。

また、次回の記事では、今回触れなかった「資格取得の方法」「試験の概要・難易度」「取得するメリット」などについて、詳しくご紹介をしていければと思います。

最後に。

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