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歯科助手って何?~仕事内容や収入について~

この記事は約3分で読めます。

『歯科助手』という職業をご存じでしょうか。

“助手”という名が付いている通り、歯科医院において様々なサポートを行う仕事のことです。

  • どうすれば歯科助手になれるのか?
  • 特別な資格は必要なのか?
  • 収入はどのくらいなのか?

今回は、歯科助手の仕事について、色々とご紹介していきたいと思います。

歯科助手はどういう仕事をしているの?

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冒頭でも記載した通り、この仕事は「歯科医院において、様々なサポートをする」ことが業務の中心となります。

ただ、『サポート』と一言で表現しても、その内容は様々です。

大まかな業務内容は、以下が挙げられます。

・受付(予約の管理や会計など)
・治療を行う歯科医師や歯科衛生士の補助(器具の受け渡しなど)
・治療器具の洗浄
・カルテの整理
・院内の清掃

言うなれば、院内の他の人たちが働きやすいように”環境を整える仕事”となります。

この仕事は、特別な資格がなくても職に就くことができます。

ただし、あくまで補助業務のみを行えるものであって、『医療行為』は一切行うことができません。

もし医療行為を行ってしまえば、違法となります。

この点は注意しておきましょう。

『歯科衛生士』とは何が違うの?

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別の記事で『歯科衛生士』について記載しましたが、業務の一つに「歯科医師の仕事をサポートする」ということをご紹介しました。

「この2つの職業は同じなの?何か違いはあるの?」という疑問を持たれる方もいるかと思いますので、この点についてお話しておきたいと思います。

先に結論をお伝えすると、以下のようになります。

・歯科衛生士:国が認めた、歯科医療業務を行える専門職
・歯科助手:国が認めた資格ではなく、担当できるのは”雑務”中心

『歯科衛生士』は、歯科衛生士を養成する学校に3年以上通い、国家資格を取得することで仕事に従事できるようになります。

そして、

  • 歯科予防処置
  • 歯科保健指導
  • 歯科診療補助

上記3つの歯科医療業務を行うことができるのです。

対して『歯科助手』は、民間資格こそあれど、資格がなくても仕事に携わることが可能です。

未経験からでも仕事をすることができます。

だからこそ、上述の最後にお伝えした通り、「医療行為の一切を行えない」のです。

この2つの職業は、就職までの流れから仕事内容など、その全てが大きく異なります。

もちろん、携われる仕事範囲が違うことから、収入面にも違いが現れます。

もし歯科医療に関する仕事をお探しの方がいれば、「なんの仕事に就きたいのか?」という点をしっかり考慮して、検討を進めてみて下さい。

学校や資格について

学習環境はあるの?

必須となる資格はなく、「未経験OK」という求人条件もある仕事ですが、『歯科助手について学べる場』というものはあります。

例えば、通信教育・生涯学習スクールなどで、仕事をしつつ学べる方法です。他には、専門学校などもあります。

学費は、学習形態によって異なります。

通信教育などは5万円前後で学べますし、専門学校などに行けば300万円前後は掛かるでしょう。

尚、学べる内容は、歯科助手に関する内容が中心となります(口の中の構造・カルテの書き方・専門用語など)。

そのため、当然ながら学習環境を利用したとしても、医療行為に携われるようになる訳ではありません。

取得できる資格はあるの?

職に就く際に必須となる資格はありませんが、取得しておいて損のないものはいくつかあります。

ただし、全て民間資格となります。

例えば、下記が挙げられます。

・歯科医療事務管理士
・歯科助手検定試験
・歯科医療事務検定試験
・歯科助手専門員
・歯科助手資格認定制度(日本歯科医師会)

いずれも、歯科助手に必要な、『事務スキル』『歯科医師・歯科衛生士をサポートするための知識』などの実務に役立つ知識を修得でき、資格を持っていれば就職時はもちろん、実際に仕事を行う時にも役立つ内容です。

歯科助手は、女性に人気の職業の一つでもあります。

競争率が高く、無資格・未経験という場合は中々採用に至らない可能性も十分にあり得るのです。

そのため、もし「歯科助手の仕事をしたい!」と明確な目標があるならば、事前に勉強をし各試験を受験してみるのも一つの方法と言えます。

「知らずに就職する(実践で一から学ぶ)」のと「知ったうえで就職する」では、相手(求人者側)の受ける印象はもちろん、就業後の自分自身の負担度も大きく違ってきます。

雑務・補助と言えど、仕事に就いた後に覚えることは山ほど存在します。

資格を取る・事前に勉強をする……などの点は、状況に応じて検討してみて下さい。

歯科助手の現状

勤務先はどこ?

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まず、歯科助手というのは、企業では募集をしているところはほぼありません。

そのため、勤務先は『歯科医院』が大半です。

ただし、日本には歯科医院は数多く存在し、その数はコンビニの件数を超えるほどです。

このことから、歯科助手の求人というのは、常に一定数以上あります。

雇用形態や勤務時間は?

医院により様々ではありますが、基本は『正社員』か『パート・アルバイト』での勤務が多いと言われています。

また、数は少ないですが『派遣社員』として勤務している人もいるようです。

勤務時間ですが、正社員の場合は医院の診療時間に沿って働くことが大半となります(休みも医院の休診日と同じとなる可能性が高い)。

ただし、近年の歯科医院は他医院と差別化を図るために、夜勤(21時までなど)対応しているところもあり、早番・遅番などでシフト制とするところも増えています。

何にせよ、拘束時間はパート・アルバイトに比べて長くなります。その代わり、給与は安定していると言えるでしょう。

対して、パート・アルバイトの場合は、シフト制である程度勤務時間に融通を利かせることが可能です。

正社員に比べ収入は安定しませんが、多少なり時間のコントロールが可能なため、子育て中の女性などに人気の雇用形態となります。

尚、どの雇用形態においても、基本的に残業はほぼありません。

診療時間内=勤務時間となることが多く、最後に院内の掃除や治療器具の準備などがある程度となります。

ただ、月初は『セレプト作成』という業務があります。

これは『診療報酬明細書』のことで、医療機関が健康保険組合に「医療費を請求するため」に、行った処置や使用した薬剤などを記載する明細書となります。

そして、この診療報酬明細書は、『毎月10日まで』に提出しなければいけません。

この締め切りに間に合わせるために、月初は診療時間後に作成業務を行うこともあります。

収入はどのくらい?

収入は、正社員、パート・アルバイト、派遣社員で、それぞれ異なります。

まず正社員ですが、平均年収は316万円ほどと言われています。

月給に換算すると平均26万円であり、初任給は20万円程度が相場となります。

そして、アルバイト・パートは平均時給が1,051円で、派遣社員は平均時給が1,150円です。

ただし、あくまでも『平均数値』となります。

勤め先や自身の経験・スキルによって金額は変動するので、目安程度にご覧下さい。

また、保健などの福利厚生ですが、これも勤め先によって様々です。

これについては、仕事を探す際に募集要項をキチンと確認し、不明点などがあれば電話で問い合わせたり、面接時に質問するようにしましょう。

仕事って大変……?

結論から言うと、歯科助手は業務の幅が広く・覚えるべき内容も多いことから、慣れるまでは非常に大変な仕事ではあります。

特に、未経験者の場合は『募集内容とのギャップ』により、「思っていたのと違った」と感じてしまう人も少なくありません。

最も多いのは、求人内容には「事務・受付・簡単な補助」としか書かれていない場合です。

経験者であれば理解していることでも、未経験者からすると「そんなことまでするの?」という雑務が含まれている場合もあります。

この点が注意すべき点の一つに挙げられるかもしれません。

加えて、仕事内容は、勤務先によって様々です。

例え経験者であっても、「以前は業務内容に含まれていなかった……」という雑務まで対応しなければいけないこともあります。

これについては、実際に勤務してみないと分からないこともあるので、とにかく“業務の幅が広く、覚えることが多い”ということは、念頭に置いておいた方がいいかと思います。

志望動機って、どう伝える?

歯科助手の仕事をしようと求人に応募し、履歴署および面接の際に質問される『志望動機』。

これをどう伝えるかで悩む人は多くいるのが現状です。

というのも、この仕事は応募者数が多く、「何を、どうアピールするか」が非常に重要となってくるのです。

志望動機についてご紹介する前に、まずはこの仕事が向いている人について、お話をしていきましょう。

どういう人が向いている?

この仕事は、事務的な作業から歯科医師のサポートを行うなど、業務の幅が広いのが特徴です。

しかし、基本的には比較的目立たない場所での業務が中心となります。

いわゆる「縁の下の力持ち」のような存在です。

そのため、以下のような人がこの仕事に適性があると言えます。

・目立たない仕事が好き
・細やかな点まで気を配れる人
・作業の早い人

一つ一つの作業を丁寧かつスピーディに処理し、他の従業員がスムーズに自分の業務を行えるようにする。

そして、患者さんを待たせることの無いよう、細やかな気配りができる……こういう作業が好き(得意)な人が、この仕事に向いている人と言えるかと思います。

どういう人材が求められている?

一緒に仕事をしていく仲間である以上、求人者である医院側も履歴書や面接時に「相手のことを知ろう」と考えています。

歯科助手として、求人者側が求めていることは、以下のような点が挙げられます。

・社会人としてのマナーはわきまえているか?
・コミュニケーションが円滑に取れるか?
・知識を吸収する意欲があるか?

歯科助手の業務の幅は多彩なれど、そこまで専門分野が求められることは多くありません。

そのため、最も重視されるのは「この人になら仕事を任せても大丈夫そうかな?」という安心感です。

歯医者は、治療を怖がっている子供であったり、お年寄りなども多く訪れます。

幅広い、そして様々な事情を抱えている方が来院されるため、円滑なコミュニケーションを取れる人は特に重宝されるのです。

そのための入り口となるのが『受付』であり、歯科助手なのです。

患者の不安を取り除くことができる、安心感を感じさせる人であれば、採用率も高くなるかもしれません。

尚、社会人としてのマナーや向上心があるかどうかは、歯科助手に限ったことではなく、どんな仕事でも必要とされるものです(ある種、最低条件とも言える)。

上述で紹介したような資格を所持していたり、経験者や知識を有した人は、当然面接時に多少有利にはなります。

しかし、社会人としての常識が欠如していると判断されたり、面接時にずっと不愛想な態度を取っていたりすると……いくら教養があっても採用される可能性は低くなるでしょう。

どう自分をアピールする?

最も大切なのは「人とのコミュニケーションをどう取れるか?」です。

そのため、”あなた”がこれまで実際に経験してきたことを参考にして、“その経験を、この医院でどうやって活かせるか”を伝えれば、良いアピールになると考えられます。

尚、「前職では、接客を通じて多くのお客様と良好な信頼関係を築いてきました」というような、いわゆるテンプレートのようなありきたりなことを言うのはNGです。

大切なのは、具体的に表現することです。

加えて、「なぜ歯科助手になりたいと思ったのか?」という理由を明確に伝えることです。

極端な話ではありますが、「お給料が良かったから」「時間の融通が利きそうだったから」と言ってしまえば、採用される可能性は低くなります。

これについては、テンプレートのような正解はありません。

ただ一つ言えることは、「あなたが相手の立場(求人者側)の時に、どんなことを言われたら”この人と仕事をしたい”と感じるか」かと思います。

志望動機が時間やお金であった場合、「何を伝えたらいいか分からない」と難しく感じてしまうかもしれませんが、自身のこれまでの経験を活用して、相手に好印象を与えられる”何か”を考えてみて下さい。

歯科助手の将来性について

歯科医師、そして歯科医院の数は多く存在しますが、歯科衛生士・歯科助手はまだまだ数が足りておらず、今現在でも求人募集の数は中々にあります。

加えて、現在は高齢化社会です。

通院できない患者のために、『訪問診療』の需要も少しずつ高まってきています。

その際に、歯科医師一人では対応が追い付かないことも多く、サポートをしてくれる人として看護助手の活躍の場も広がっていくと考えられています。

さらに、現在は『美』『健康』に関する需要も高まっています。

『治療』ではなく『予防』として、歯科医院に通う人も増加しているのです。

こういった点で、歯科医師や歯科衛生士が自身の業務に専念できるよう、歯科助手のサポートが必要とされる機会は増えているのです。

このような点から、歯科助手は今後も長く必要とされる職業であると考えられています。

まとめ

就職先は多数あり、無資格・未経験でも採用される可能性があることから、現在歯科助手を志望する人は増えています。

もちろん経験者や知識を有している人の方が優遇される可能性は高いですが、「あなたならでは」の長所をアピールできれば、未経験からでも採用される可能性は大いにあり得ます。

大切なのは、周りの人への気配りとコミュニケーション能力です。

初めの内は覚えることも多く大変な仕事ではありますが、慣れてくれば「縁の下の力持ち」として、院内の人・患者双方から必要とされる存在へとなっていきます。

関心を持たれた方は、さらに知見を広げ、歯科助手としての一歩を踏み出してみて下さい。

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