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【妊娠から出産まで】妊娠週数別の赤ちゃんの成長について解説します

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妊娠してから出産まで胎児の身体は日々変化していきます。

発育段階は、妊娠の初期・中期・後期と大きく3つの時期に分けて考えることができます。

小さな命の結晶は「トツキトオカ」と呼ばれる約10ヵ月の間、ママのお腹のなかでどのように成長するのでしょうか。

本記事では、妊娠週数別の症状や赤ちゃんの成長についてご紹介します。

妊娠週数別の赤ちゃんの成長について


妊娠から出産まで、妊娠週数が進むにつれて胎児はどんどん成長します。

この章では、妊娠週数別の赤ちゃんの成長についてご紹介します。

妊娠超初期(2週~3週目)

「妊娠超初期」とは医学用語ではなく、受精卵が子宮内膜に着床するまでの期間を指しています。

最終月経の開始日を妊娠0週0日として、妊娠週数を数えていきます。

第1週は正確には妊娠しておらず、もっとも妊娠しやすい時期のことです。

のちに赤ちゃんとなる受精卵は1日1回のペースで細胞分裂を繰り返しながら卵管内を通り、約1週間をかけて子宮に到達。

第3週ごろに受精卵が子宮内膜に着床すると、妊娠が成立します。

このときの赤ちゃんの大きさは、まだほんのわずか(1mmほど)しかありません。

なお、ほとんどの人はまだ妊娠したという自覚症状はありませんが「なんとなく熱っぽい」「だるい」などの身体の変化を感じる人もいます。

これを「妊娠超初期症状」と呼ぶこともあります。

妊娠初期(妊娠2週~13週ごろ)

「生理がこないけど、もしかして妊娠?」と多くの人が気付くのが、妊娠4~7週ごろです。

妊娠初期はまだまだ赤ちゃんも小さい時期ではありますが、臓器や神経といった重要な器官が形成される時期でもあります。

胎児の臓器や組織の形成が始まり、神経系や循環系などの基本的な構造が形成されます。

●妊娠6週目前後:超音波検査(エコー)で、胎児の心臓の拍動や心拍が確認できるようになる
●妊娠7~8週目ごろ:神経系も発達し始め、胎児の脳や脊髄が形成される
●妊娠10週目ごろ:胎児には手足があり、指やつま先が形成され、口や鼻などの顔の特徴が現れ始める
●妊娠12週目ごろ:血管の走行や血液の流れ、心臓の細かな構造が見えるようになる

超音波検査を用いて、妊娠4週ごろには胎のうが、妊娠6週目前後には胎児の心臓の拍動や心拍が確認できるようになります。

妊娠10週0日よりNIPT(新型出生前診断)が可能となり、赤ちゃんの先天的疾患や染色体異常症などの陽性リスクの可能性を調べることができます。

一般的には、11週目ごろを超えれば早期流産のリスクも下がるといわれています。

妊娠12週ごろは心拍と胎児の大きさを見る時期であり、胎児を観察するうえでとても重要な時期です。

一部の症候群はこの時期にのみ見られる特徴があり、生後に手術を必要とするような大きな心疾患の約9割はこの時期に発見できます。

また、妊娠12週を迎えると安定期に入り、つわりの症状がおさまる妊婦さんも多いのが特徴です。

妊娠中期(妊娠14週~28週ごろ)

妊娠中期になるとお腹もふっくらとし、妊婦さんらしい体つきになってきます。

この時期にはお腹のなかの赤ちゃんの成長はさらに加速し、多くの器官や組織が形成されます。

●骨格や筋肉が形成され始め呼吸運動がおこなわれるようになる
●皮膚の下に脂肪が蓄積され体温調節が可能になる
●手指に爪が生えてくる
●胎脂(たいし)と呼ばれる胎児の皮膚を保護する物質が作られ始める
●髪の毛が生え始め、まつ毛や眉毛も作られる など

特に脳が大きく発達し、脳の形態以上についてはこの時期に発見されることが多くなります。

妊娠6ヶ月(20週~23週)ごろになると聴覚も備わってくるため、お母さんの声やお腹の外の音も聞いているかもしれません。

妊娠7ヶ月(24週~27週目)ごろには脳波が働き始め、赤ちゃんの意思で体をコントロールできるようにもなります。

味蕾(みらい)といわれる味覚や嗅覚などの感覚器官が発達したり、記憶や感情が生まれたりするのも、この週数とされています。

なお、この時期は胎児の成長に伴い必要な栄養や酸素も増加するため、高度の胎盤機能不全があると胎児発育不全が起きてしまいます。

主な確認事項は、以下の通りです。

◆羊水量
◆推定体重
◆臍の緒の中の血流の様子
◆脳の血流の様子
◆母体から子宮へ流れる血流の様子 など

上記の要素を総合的に判断し、胎児の栄養不足による状態悪化を未然に防いだり、早期に発見したりするために重要な時期といえるでしょう。

妊娠後期(妊娠29週~出産まで)

妊娠後期には胎児の骨がしっかりと成長しているため、エコー検査にて内臓を確認するのは難しくなります。

一方で脳腫瘍や胎児貧血など、成長とともに進行していく病気については、ようやく見つけられることもあります。

なお、妊娠31週ごろまでには頭が下になるような姿勢に落ち着きますが、この週数になっても逆子と診断される場合は、医師や助産師の指導のもと逆子体操などを取り入れるなどするといいでしょう。

妊娠中に見つけにくい疾患が見つかることもあるため、安全な出産を迎えるにあたり、生後に急変する疾患がないかどうかを今一度確認するために重要な時期といえます。

妊娠10週目になったら「出生前診断」や「NIPT」を受けるべき?


出生前診断とは、胎内にいる赤ちゃんの健康状態を予めチェックすることができる検査のことです。

出生前診断は、主に以下の2種類に大別されます。

●形態異常を調べる検査
●染色体異常を調べる検査

この章では、出生前診断の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

形態異常を調べる検査

形態異常を調べる検査は、妊婦検診でおこなわれる「エコー検査」のことです。

人の耳には聞こえない超音波を利用して、胎児の形態を調べます。

染色体異常を調べる検査

染色体異常を調べる検査は、血液や羊水などを採取しておこなう検査のことです。

染色体異常を調べる出生前診断は、診断が確定できない「非確定検査」と、診断が確定できる「確定検査」が存在します。

「非確定検査」

非確定検査は、妊婦さんや胎児にリスクなく検査できる検査方法です。

2013年に臨床として日本に導入された「NIPT(新型出生前診断)」は検査制度が高く、採血のみで実施できることからリスクが少ないというメリットがあります。

ただし、他の検査方法に比べて費用が高く、陽性結果が出ても確定ではないため確定検査を受ける必要があるという点には注意しておきましょう。

「NIPT(新型出生前診断)」

NIPTとは「Non-Invasive Prenatal genetic Testing」の略称で、日本語では「新型出生前診断」と呼ばれています。

妊婦さんから採血をし、胎児のDNA断片を解析することで染色体異常を持っているか調べることができます。

主なメリットは、以下の通りです。

●胎児に対するリスクが従来法より低い
●早い時期から検査できる
●染色体異常の検査精度が高い

従来の出生前診断とは方法や精度が異なるため、今注目されている検査です。

NIPTを受ける際の注意点

NIPTはどこでも・誰でも受けられるわけではありません。

検査結果の解釈が不十分であったり、検査を十分に理解せずに受けてしまったりすると検査結果による混乱が生じる可能性があるからです。

そのため、NIPTを実施する施設は日本医学会・日本産科婦人科学会による認可制になっています。

そして、認可施設でNIPTを受けるには、以下の条件に当てはまっている必要があります。

◆出産時の年齢が35歳以上
◆胎児エコーや母体血清マーカー検査で染色体異常の疑いがある人
◆以前に染色体異常をもつ子どもの妊娠または出産経験がある人
◆両親に一定の染色体異常がある場合

NIPTは保険適用外のため、自費診療=費用は全額本人負担となります。

一般的に20万円前後の費用が必要であり、別途確定診断のための費用が必要となるケースもあります。

なお、認可外でもNIPTを実施している医療施設はあります(違法行為ではない)。

認可外施設でNIPTを希望する場合は、上記の条件に当てはまっていなくても検査を受けることはできます。

しかし、カウンセリングなどのフォローがない施設もあるため、認可外で受ける際はカウンセリングが受けられる施設を選びましょう。

「確定検査」

確定検査は「羊水検査」(お腹に針を刺して羊水を調べる)や「絨毛検査」(胎盤の絨毛組織を採取して調べる)という検査方法が存在します。

非確定検査と比べると検査精度は高いという特徴はあるものの「お腹に針を刺す」という過程が発生してしまうため、検査による流産死のリスクが発生する恐れがあります。

このリスクを避けるために、確定検査の前に非確定検査を提案する医療機関は増加しています。

出産~出産後すぐは無理をしないように……


出産後、大きくなった子宮はもとに戻ろうとして収縮を始めます。

その際に痛みを伴うこともありますし、そもそも出産という大仕事を終えた後の女性の体は疲弊しています。

出産後しばらくは、絶対に無理をしてはいけません。

特に産後1ヶ月くらいは自分の体を大切にし、しっかりと体を休めましょう。

この時期にしっかりと体を休めないと、悪露(※)が止まらなかったり、トラブルが起こったりすることも考えられます。

生後1ヶ月検診で、医師から「妊娠前と同じ生活に戻ってもいい」といわれるまでは、できるだけ無理をしないよう意識しましょう。

(※)「悪露」(おろ)とは?
産後には、悪露とよばれるお産のあとの血が混ざったおりものが出ます。これは胎盤がはがれたところや、卵膜がはがれて子宮にできた傷からの出血、子宮にたまっていた血液と分泌物や粘液が混ざったものです。日にちがたつにつれ色や量などが変化していき、これが産後の子宮回復の目安になります。

妊娠中の大切な思い出「エコー写真」を末永く残そう


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「BANK OF MEMORIES」では、家族のつながりを大切にしてほしいという願いを込めて、家族の始まりの証しエコー写真でアートポスターを制作しています。

詳細は、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

妊娠してから出産まで、胎児の身体は日々変化・成長していきます。

妊婦さんにとっては、つわりやお腹が大きくなることで思うように動けなかったりと、いろいろと苦しい時期ではあります。

しかし、赤ちゃんはママのお腹のなかで生まれる直前まで成長を続け、赤ちゃん自身も頑張って生まれてきます。

妊娠中の「トツキトオカ」は、お腹の中の赤ちゃんと過ごした日々としてとても尊いものです。

不安などがあれば一人で溜め込まずに周りを頼り、家族で協力して育児をおこなっていきましょう。

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