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【妊婦検診とは?】検査内容やかかる費用・妊婦検診の必要性を解説

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「妊婦検診」は、ママと赤ちゃんの健康を守るために必要な検査です。

安心して出産を迎えるためにも、妊婦検診の内容や費用・スケジュールを理解しておくといいでしょう。

本記事では、妊婦検診について詳しくご紹介します。

「妊婦検診」とは?


妊婦検診とは、妊娠期間中のママと赤ちゃんの健康状態を確認するための検査のことです。

母子の健康状態の確認・病気の早期発見だけでなく、赤ちゃんの成長を確認する目的も含まれています。

妊娠期間は「十月十日」(トツキトオカ)といわれており、基本的には最終月経の初日から280日目(40週)を出産予定日として計算します。

妊娠週数の経過とともに検査の間隔は短くなり、回数も増えるのが一般的です。

◆妊娠2~3カ月:1~2週間に1度
◆妊娠4~6カ月:4週間に1度
◆妊娠7~9カ月:2~3週間に1度
◆妊娠10カ月 :1週間に1度

上記はあくまで目安であり、ママや赤ちゃんの状態によって間隔や回数は前後することがあります。

妊娠は病気ではありませんが、さまざまなリスクが伴う可能性があります。

もし万が一にも突然の体調不良などが起きた場合は産婦人科で迅速に処置をおこなう必要がありますが、定期的に健診を受けていないと適切な処置ができません。

母子ともに命に関わる問題に発展する可能性があることから、心身ともに健やかな妊娠期間を過ごすために欠かすことのできない検診といえるでしょう。

妊婦検診の内容


妊婦検診では、さまざまな検査をおこないます。

この章では、その内容やスケジュールについてご紹介します。

妊婦検診でおこなう検査について

妊婦検診では、ママと赤ちゃんの健康状態を知るために、以下のような検査をおこないます。

◆血圧測定
◆尿検査
◆体重測定
◆腹囲・子宮底測定
◆医師、助産師の診察

この基本的な検査に加え、妊娠週数ごとに必要な検査をおこない、ママの健康や赤ちゃんの発育状態などをチェックします。

妊婦検診のスケジュールについて

妊婦検診の内容は「初回」「妊娠初期」「妊娠中期」「妊娠後期」の4段階に大別されます。

そのスケジュールを順を追ってご紹介します。

初回

【検査内容】
◆尿検査(妊娠検査薬で尿検査を終えているとき以外)
◆経腟エコーによる超音波検査

妊娠検索薬を使って陽性反応が出た場合や生理の遅れ・つわりなどの妊娠の予兆を感じた際は、できるだけ早く産婦人科に行きましょう。

病院でおこなう際は、生理予定日1週間後から受けることができます。

尿検査後に内診とエコー検査をおこない、妊娠しているかどうかを確認します。

ただし、妊娠初期はまだ赤ちゃんが小さいため、赤ちゃんがよく見えるように膣からエコーを入れる「経膣エコー」による検査となります。

妊娠初期

【検査内容】
◆血圧測定
◆尿検査
◆体重測定
◆腹囲、子宮底長の測定
◆血液検査(期間内に1回)
◆子宮頸がん健診(初期に1回)
◆超音波検査

2回目の検診から妊娠23週目までは、4週間に1回ほどの頻度で検査をおこないます。

血液検査では、血液型や血糖値・鉄分などの状態だけでなく、感染症の有無も確認します。

また、妊娠初期の超音波検査では赤ちゃんの心拍確認以外にも、子宮の異常・子宮筋腫・卵巣嚢種の有無などを調べるため非常に重要な検査です。
(厚生労働省の指針によると、超音波検査は「妊娠初期の期間内に2回」とされていますが、病院によって回数は異なります)

妊娠中期

【検査内容】
◆血圧測定
◆尿検査
◆体重測定
◆腹囲、子宮底長の測定
◆血液検査(血算・血糖検査、期間内に1回)
◆B群溶血性レンサ球菌検査(期間内に1回)
◆超音波検査

この時期になるとさらに間隔は短くなり、2週間に1回ほどの頻度となります。

もし妊娠糖尿病の疑いがある場合は、この期間に糖負荷試験を受けることもあるかもしれません。

この時期は貧血や高血圧といった症状も現れやすくなるため、しっかりと検査を受けバランスの良い食生活を送りましょう。

妊娠後期

【検査内容】
◆血圧測定
◆尿検査
◆体重測定
◆腹囲、子宮底長の測定
◆血液検査(血算、期間内に1回)
◆超音波検査
◆NST(ノンストレステスト)

妊娠後期(36週以降)はいつ出産に至るか分からないため、毎週検診を受けることとなります。

基本は1週間に1回ですが、予定日を超過した場合などは1週間に2回検診をおこなうこともあります。

また、帝王切開での出産が予定されているママは、この時期に術前検査もおこなわれます。

妊娠後期になると、これまでの検査に加え「NST(ノンストレステスト)」も実施されます。

これは、30~40分ほど横になってから赤ちゃんの心拍と子宮収縮を検査し、赤ちゃんの健康状態を確かめるテストのことです。

1回の検査時間が長く、NSTをおこなう前の検診で事前に予告してくれる病院が多いのですが、気になる方は36週直前の健診で実施時期などを聞いてみるのもいいでしょう。

「経膣エコー」と「経腹エコー」の違いはなにか?


妊婦検診でおこなうエコーには「経膣エコー」「経腹エコー」の2種類があります。

どちらも超音波を利用した検査方法であり「プローブ」と呼ばれる器具から高い周波数の超音波を出し、跳ね返ってきた反射を画像として表示します。

この章では、それぞれの違いや切り替えのタイミングをご紹介します。

経膣エコー

経膣エコーは、経膣プローブと呼ばれる棒状の器具を膣内に挿入しておこなわれます。

妊娠初期から中期に使用されることが多く、主に胎嚢の位置や心拍確認などおこなうために使用されます。

また、妊娠初期の段階で子宮筋腫や卵巣嚢腫がないかどうかも同時に観察できます。

特徴は「経腹エコーに比べて、細部まで確認できること」です。

そのため妊娠12週までの胎児の観察や、妊娠20週ごろの胎盤位置や頸管長の確認には、かならず経膣エコーが用いられます。

経腹エコー

経腹エコーは、プローブをお腹の上にあてて検査するという方法です。

経膣エコーに比べて広範囲の観察が可能であり、妊娠中期以降に使用されることが多いでしょう。

メリットは「下着を脱いで内診台にあがらなくてもいい」ということ、そして「旦那さんやご家族がエコーに立ち会うことが可能」な点にあります。

切り替わるタイミング

一般的には、妊娠12週を境に切り替えをすることが多いとされています。

ただし、近年は経腹エコーの精度も上がっており、なかにはもっと早い段階から経腹エコーに切り替わることもあります。

また経腟エコーは、内診台への抵抗感や服を脱ぐ手間、器具を挿入する際に痛みを感じたりする可能性があるという理由から、利用を避けたいと思う女性も少なくありません。

詳細に赤ちゃんの様子を調べることができますが、どうしても負担を感じる場合は医師に相談してみるのもいいでしょう。

エコーの機械は病院によって異なりますので、種類について気になることがあれば、事前に問い合わせしてみるのもいいかもしれません。

妊婦検診にかかる費用はどのくらい?


妊婦検診は保険外診療であり、検査にかかる費用はすべて自己負担となります。

「検査にはどのくらいの費用が発生するのか?」
「費用を抑えることは可能か?」

この章では、妊婦検診の費用についてご紹介します。

妊婦検診は「保険外診療」となる

健康保険上、妊娠は「病気ではない」とみなされているため、保険外診療=自己負担となります。

初回の診察で妊娠が分かるとそのまま血液検査などをする場合があり、1回の費用は約5,000円~15,000円ほどといわれています(費用は検査内容による)。

窓口で支払う診察代は高額になりますが、日本では各自治体で妊婦健診費用の助成をおこなっているため、申請することで健診費用の補助を受けることが可能です。

助成内容・方法について

妊娠が確定したら自治体の窓口に妊娠の届出をおこないます。

その際、母子手帳などと一緒に、自治体からの助成金で妊婦健診を受けられる「補助券」をもらいます。
(「妊婦健康診査費用補助券」などの名称で、補助券が冊子状になっているのが一般的)

この補助券を病院の窓口に提出することで、妊婦検診の費用から助成額が差し引かれます。

補助券の枚数や金額は自治体により異なりますが、検査項目の多いときなら1回あたり1万円程度、通常の健診なら1回あたり4000〜5000円程度が一般的とされています。

詳細は、事前に役所や役場に問い合わせて確認してみましょう。

「里帰り出産」の場合

補助券は「お住いの市区町村」から発行され、基本的には住んでいる自治体を含む、指定された地域の医療機関でしか使用できません。

そのため里帰り出産をする病院で妊婦検診を受けるときなどは、もらった補助券が使えないことがあります。

ただし、現住所に帰ってきてから市区町村に請求することで、検診費用の払い戻しが可能です。

出産日から1年以内に手続きをすれば、未使用の補助見分の金額を指定口座に振り込んでもらえます。

申請時には病院でもらった領収書などの「金額が証明できる書類」が必要となるため、捨てずに保管しておきましょう。

また産後は子育てなどでバタバタしてしまうため、申請のし忘れがないよう期限にも注意しておくといいでしょう。

念のため、現住所から離れて検診を受ける場合は、事前にお住いの地域の役所に問い合わせて助成範囲を確認しておくといいかもしれません。

補助券が足りなくなった場合は自己負担となる

妊婦検診では必要な検査項目が決まっていますが、ママの体調や赤ちゃんの健康状態によっては検査回数が増えるかもしれません。

もし「検査の回数が増え、補助券が足りなくなった場合」は、残念ながら補助券の追加はできず自己負担となってしまいます。

追加検診の費用をあらかじめ問い合わせするなどして、予算内に収まるかどうかを計画立てておくといいでしょう。

妊婦検診の際に必要な持ち物とは?

妊婦検診の際には、以下のものを準備しておきましょう。

◆母子手帳
◆診察券・健康保険証
◆妊婦健診の費用助成チケット
◆ペンやメモ
◆現金

「母子手帳」は、検診の記録に必要なため毎回必ず持参しましょう。

ペンやメモは必須ではありませんが、健診時に聞きたい質問などをあらかじめまとめておいたり、医師や助産師からのアドバイスを記録しておくために役立ちます。

現金については、検査内容によっては自己負担支払いが必要となることもあるため、念のため用意しておくと安心です。

妊婦検診におすすめの服装とは?

妊婦検診では、腹部エコーや内診のために服を脱ぎ着することがあります。

そのため、上下に分かれていて大きなお腹でも脱ぎ着しやすい服装、履物もスニーカーなどの着脱が簡単なものが好ましいといえるでしょう。

診察の待ち時間をゆったり過ごすために、体温調節がしやすい服装で行くことも大切です。

妊婦検診を受けないリスクも理解しておこう


「妊娠に気づけなかった場合」や「経済的に検診を受けられない」といったさまざまな理由で、妊婦検診を受けない方も少なからずいらっしゃいます。

その場合、以下のようなリスクが発生してしまう恐れがあることを理解しておきましょう。

◆合併症になりやすい
◆周産期の胎児・新生児死亡率が上がる
◆病院で受け入れ拒否される可能性がある

順に、その内容をご紹介します。

合併症になりやすい

普段健康な方であっても、妊娠後にさまざまな病気を発症してしまうことは珍しくありません。

特に「妊娠高血圧症」「妊娠糖尿病」のような、妊娠時に特別かかりやすい病気も存在します。

妊婦検診を受けないと、これらの病気を早期発見および対処することができず、悪化してしまう恐れがあります。

なかには赤ちゃんにまで影響を及ぼす重篤な病気を引き起こす危険性もあるため、妊婦検診は必ず受けておいた方がいいでしょう。

周産期の胎児・新生児死亡率が上がる

「周産期」とは妊娠22週から生後7日未満の時期のことです。

妊婦検診を受けていないと、この周産期の胎児・新生児死亡率が上がってしまう恐れがあります。

なかには妊婦検診を受けて事前に対処できていれば助かる命もあるため、赤ちゃんの命を守るためにも妊婦検診は受けるべきといえるでしょう。

病院で受け入れ拒否される可能性がある

妊婦検診では感染症の有無も確認します。

もし「妊婦検診を受けていない=感染症の有無が分からない」と、ママや赤ちゃんだけでなく医療関係者にも感染リスクが発生する恐れがあります。

リスクが大きいため「妊婦健診未受診」という理由で病院から受け入れ拒否されるかもしれません。

妊婦健診はママと赤ちゃんの健康を守る大切な検査である

妊婦検診は、ママの健康と赤ちゃんの健やかな成長を見守るための大切な検査です。

検査を受けることで病気の早期発見やその対処が可能となり、さまざまなリスクから母子を守ることができます。

大切な家族の命を守るために、医師の指示に従って適切に妊婦健診を受けましょう。

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まとめ

妊婦健診は、妊婦さんと赤ちゃんの健康状態を把握し、異常や病気を早期発見・早期治療するために大切な検査です。

医師の指示に従って適切に妊婦健診を受け、元気な赤ちゃんを出産しましょう。

また妊娠が確定した際は、お住まいの市町村窓口に妊娠の届け出を行い、定期的な検査と保健指導を受けましょう。

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