時代とともに、医療現場の働き方は多様な変化を遂げています。
看護師もその内の一つであり、現在は在宅医療で人々の生活を支える『訪問看護』という職業も、需要が増加しています。
似た名称のものとして『訪問介護』というものがありますが、この二つは似て非なるものであり、仕事内容や勤務先・必要な資格も大きく異なります。
今回は、この『訪問看護』の仕事内容について、ご紹介していきたいと思います。
尚、『訪問介護』については、以前に別記事にてご紹介をしておりますので、以下をご覧ください。
どんな仕事をするの?訪問看護のあれこれ
概要
この仕事のことを端的に説明すると、「利用者の自宅に訪問し、様々なケアを行うこと」です。
訪問介護が認知されるまでは、病院や診療所に行って診察をしてもらうというものが、一般的な医療方法の一つでした。
しかし、身体が不自由な人(寝たきりの人)や、『入院』や『老人ホームなどの入居』ではなく「住み慣れた自宅で一生を終えたい」と考える高齢者も増加していることから、訪問看護サービスが一般に広く認知されていくこととなりました。
そして、行うサービス内容は、以下の5つに大別できます。
◆療養指導
◆医療処置
◆身体介護
◆利用者および家族の相談に乗ったり、アドバイスをする
看護師の仕事は、医師や患者・その家族のサポートを行うことでしたが、訪問看護においても大きな違いはありません。
一番の違いは、“患者自身が病院に赴く”か、“看護師が利用者の自宅に訪問する”かの違いです。
訪問看護師も、利用者・家族・主治医・他職種との連携など、様々な人々を繋ぐ橋渡し的な存在であり、その調整役として活躍しています。
古くから存在する訪問看護……その歴史とは?
今でこそ、訪問看護は一般にも認知が広がっており、利用者のニーズも増加傾向にあります。
そして、超高齢化社会に突入するこれからの日本において、訪問看護サービスはさらに必要不可欠なものとなるでしょう。
ただ、この訪問看護サービスが、“いつ頃からサービスが開始されたか”をご存じないという人は多いようです。
訪問看護の起源といえるのは、『派出看護』と呼ばれるもので、1891年に登場しました。
これは、「訓練を受けた看護婦が『患家』(医者の立場から、患者のいる家のこと)と契約を結び、病院や患者の自宅において看護を提供する」ことを言います。
- 1891年に『慈善看護婦会』が創設(後の東京看護婦会のこと)
- 日進戦争などの戦争により急性伝染病が蔓延(この戦時の活動により、看護婦の存在が世間に認知される)
- 高度成長期によって、平均寿命の延長・核家族化の進行、一人暮らしや寝たきりの高齢化が増加
こういった流れで、徐々に訪問看護(看護師)そのものの必要性が高まり、1970年頃から「病院・診療所・自治体」からの訪問看護が行われるようになっていきました。
利用者の年齢層は幅広い?~訪問看護の種類~
このサービスを利用したことが無い人だと、「利用者=高齢者や寝たきりの方」をイメージする人が多いかもしれません。
実は、訪問看護を利用する年齢層は非常に幅広く、乳幼児(赤ちゃん)から高齢者まで様々です。
そして、診療科は内科系だけではありません。
精神科疾患、脳神経・整形外科などの、リハビリに特化したケア。
そして、ターミナルケア(終末期医療)と呼ばれる、余命数ヶ月の人を対象として行われる、医療・介護なども存在します。
尚、サービス内容によって、訪問する職員が変わる場合もあります。
看護師や准看護師だけでなく、『保健師・助産師』などが訪問する場合もありますし、リハビリが主な利用者であれば『理学療法士・作業療法士・言語聴覚士』が訪問する場合もあります。
この点は、利用内容によりけりです。
利用するための条件とはなんなのか
誰でも利用できる?
まず、訪問看護サービスは、病気や障害を持ち、在宅療養する人の全てが対象となります。
以前に『訪問介護』について記事にしたことがありますが、訪問介護の場合は『要支援1~2』『要介護1~5』の『被介護者』が対象でした。
もちろん、訪問看護においても、上記の被介護者は利用対象者に該当します。
そして、それ以外にも、赤ちゃんから高齢者まで、在宅療養を必要とする方であれば、誰でも利用可能となっているのです。
利用可能な保険について
訪問看護を利用する際、『医療保険』と『介護保険』の2種類の保険を利用できます。
それぞれの主な違いは、以下の通りです。
使い分けについて端的に説明するならば、65歳以上で、要支援・要介護認定を受けているどうかが線引きの基準となります。
医療保険は、乳幼児~高齢者まで、年齢の制限なく利用可能です。
対して介護保険は、65歳以上かつ要支援・要介護認定を受けている人が対象です。
ただし、介護保険利用対象者であっても、厚生労働省が指定した難病をお持ちの方は、医療保険が適応されます。
この点は、利用者の疾患によって異なるので、担当のケアマネージャーに確認・相談してみるのが良いかと思います。
ちなみに、65歳以上で、要支援・要介護を受けている人のことを『第1号被保険者』といいます。
そして、40歳から64歳の方で『持病疾患(末期がんや関節リウマチなど)』が原因で、要支援・要介護の認定を受けている人は『第2号被保険者』といいます。
利用するには、指示書が必要
“在宅医療する人の全てが対象”である訪問看護ですが、利用するために必要なものがあります。
それが、主治医の指示および『訪問看護指示書』の発行です。
残念ながら、“全てが対象”であっても“全ての対象者が利用できる訳ではない”ということです。
主治医から、「この人には、訪問看護を行う必要性がある」と判断された利用者にしか指示書は発行されず、指示書が発行されてから訪問がスタートします。
ちなみに、これは上述でご紹介した『医療保険』『介護保険』どちらの保険を利用した場合でも必要となります。
この指示書は、利用者の病状の変化により以下の3つに分けられ、可能となる訪問の回数などが異なります。
②特別訪問看護指示書
③在宅患者訪問点滴注射指示書
尚、一般的に発行される指示書は、①です。
利用する際の料金はどのくらい?
訪問看護サービスを利用する際の料金(費用)ですが、これは状況により異なります。
例えば、以下が挙げられます。
②訪問時間の長さ
③サービスの内容
④新規時や緊急時など、特定の場面での利用時
⑤『単位』
ちなみに、⑤の『単位』ですが、訪問看護サービスは、内容ごとに『単位』が定められています。
そして、1単位ごとの金額に応じて、料金が決定されるのです。
この1単位あたりの金額ですが、地域や利用する訪問看護ステーションによっても異なります。
金額については、利用したいと考えている訪問看護ステーションに直接問い合わせてみて、内容を確認するのが一番かと思います。
訪問看護師として働くには?
ここまでにご紹介したのは『利用者側の視点』でしたが、ここからは『従事者側』について紹介していきたいと思います。
どんな資格が必要なのか
まず、大前提として、「訪問看護を行うのは”医療従事者”」となります。
そのため、必ず有資格者でなければ仕事に就くことができません。
ただし、提供するサービス(ケアの内容)によって、必要とする資格は異なります。
例えば、以下のような資格が挙げられます。
◆保健師
◆助産師
◆理学療法士
◆作業療法士
◆言語聴覚士
もし、訪問看護の仕事に就きたいと考えている人は、求人を確認する際に『募集職種』や『応募資格』の項目を確認してみるといいでしょう。
勤務先はどこ?
勤務先の主となるのは、『訪問看護ステーション』です。
その他には、訪問看護部門を設けている(もしくは外来部門が兼任している)病院やクリニック(診療所)も、勤務先として挙げられます。
以下で、もう少し訪問看護ステーションについて掘り下げていきましょう。
これは、訪問看護を専門とする事業所のことで、訪問看護に携わる様々な職種の人が所属しています(看護師・助産師・理学療法士など)。
そして、この訪問看護ステーションは、『地域包括ケアシステム』の一環として、医療と介護を繋ぐ役割が求められています。
地域包括ケアシステムのことを端的に説明すると、「高齢者を支えるサービスを、地域で一体的に提供するシステム」のことをいいます。
これは、超高齢化社会に突入することを踏まえて、国が推進しているシステムの一つです。
この具体的な説明は、厚生労働省が発表している以下の画像をご覧いただいた方がわかりやすいかと思います。
このように、介護・医療などの他(多)職種が連携し、地域が一体となって高齢者の方々をサポートしていくのです。
この柱の一つとして、訪問看護ステーションが重要な役割(医療と介護を繋ぐ)を果たすこととなります。
雇用形態は様々に存在する
訪問介護と同様、この仕事も人手不足が問題視されています。
そのため、訪問看護の求人募集はもちろんのこと、雇用形態も様々に存在します。
- 正職員
- 契約社員
- パート・アルバイト
- 非常勤
もちろん、雇用形態が変われば、当然ながら給与や勤務時間も大きく異なります。
正職員や契約社員としてフルで勤務をする人もいれば、子育ての合間などの空いた時間を利用して働く人もおり、ある意味「働き方を自分で選べる仕事」と言えるかもしれません。
(もちろん、全てが自分の希望通りにいくという訳ではありませんが……)
得られる給与はどのくらい?
上記の通り、雇用形態や勤務時間により、得られる給与額も大きく変動します。
各雇用形態における平均給与は以下のようになっています。
上の画像で紹介したものは、各種手当てや残業代・賞与などは含んでいないため、それらを含めた場合の平均年収は『340万円~430万円』ほどとなります。
尚、病院などに勤務する看護師の平均年収は『500万円前後』と言われており、それに比べると年収は低めです。
ただし、病院に勤務する正職員の場合、夜勤が発生しその手当が大きいということが理由の一つでもあります。
訪問看護においても、近年は24時間365日対応可能な事業所も増えていますし、後述で紹介する『オンコール』なども存在するため、人によっては上記以上の給与を稼いでいるという人もいらっしゃるかと思います。
ただ、夜勤であれオンコールであれ、一定回数は元々の給与に含まれているという場合もあります。
給与も、地域や勤務先によって大きく異なります。
もし「訪問看護師として働きたい」と考えている方がいらっしゃれば、給与・手当・福利厚生の項目は、事前にしっかりと確認しておくことをオススメします(もちろん勤務時間や休日なども)。
オンコールって何?
概要
基本的に、定期的な訪問看護(定期検診など)は日中に行われるため、この仕事は夜勤というものがありません。
ただし、利用者の容態が急変した時などの緊急事態が発生した際に、看護師がすぐに現場に向かえるように訪問看護ステーションや自宅にていつでも動けるように待機しておく必要があります。
これが、『オンコール勤務』と呼ばれる、看護師の勤務体制の一つです(単純に”待機”と呼ぶ場合もある)。
要注意点は、「オンコール=出勤ではない」ということです。
実は、オンコールは法律上の定めが特になく、一般的に労働時間とはみなされていません。
担当の訪問看護師は、専用の携帯電話を持ち、施設or自宅で待機。そして、利用者や家族から電話が掛かってきた際に対応します。
そして、「必ずしも訪問して対応しなければいけない」という訳ではなく、容態次第では電話での応対のみで済む場合があります(どちらかというと電話対応のみで済む場合の方が多い)。
日によっては連絡が来ない場合もありますし、夜間の緊急訪問の平均は、月間0~3件ほどと言われています。
ちなみに、オンコール担当は2人体制などの複数人が担当する場合もあります。
これは、1人体制の場合、連絡が重なった時や緊急訪問している時に、電話に出れない場合あるなどの、万が一に備えるためです。
この場合、メイン(実働する人)とサブ(何かあった際に対応する人)に役割が分けられます。
現状は、緊急対応(オンコール)が多い施設が複数人を設定することが多く、1人体制の施設の割合も多いです(1人体制:約4割・2人体制:約3割ほど)。
手当の支給額
『出勤』ではなく『待機』という扱いであるオンコールですが、一回の待機ごとに手当が発生します(出動した場合は、さらに緊急訪問手当などが発生する場合があります)。
この手当の支給額ですが、一般社団法人 全国訪問看護事業協会が発表している、訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業(平成27年度)による資料では、1,000円~2,000円未満が34.2%と最も多くなっています。
次点は、2,000円~3,000円未満の31.0%。
ただし、オンコール手当は、施設により支給条件や費用が異なります。
例えば、以下のような場合です。
- 給与の中に、一定数のオンコール手当が含まれている
- サブによるオンコール勤務の場合、手当が発生しない
オンコール勤務の要注意点
このオンコールについて、2つ注意点があります。
求人の募集要項に、詳細が記載されていない
一つは、「求人募集の概要欄に、オンコールについての詳細が記載されていない」ということです。
手当の支給額については記載されている場合があります(1回○円など)。
しかし、それ以外の具体的な内容は記載されていない場合がほとんどです。
オンコール対応は、勤務する施設によって大きく内容が異なります。
あまり(ほぼ)電話が掛かってこない所もあれば、毎日引っ切り無しに電話がなり続ける場合もあります。
1人体制なのか、複数人体制なのかも、現場で働く人にとっては気になるところです。
実際に働きはじめてから「思っていたよりも大変……」とならないように、面接や見学などを行う際に、オンコール対応についても確認をしておくと良いでしょう。
動きが大きく制限される
オンコール対応は、緊急連絡を受けられる状態であれば、原則何をしていても問題ありません。
一見自由そうに感じるかもしれませんが、『緊急連絡を常に受けられる状態』であることと、『緊急時にすぐに訪問できる状態にしておく』必要があるため、オンコール対応時は自身の動きが大きく制限されてしまいます。
例えば、以下のような注意をはらう必要があります。
- 勤務する施設の近くに住む
- 入浴時や就寝時にも、すぐに電話対応できる工夫をする
- 飲酒は控える
加えて、連絡が来るかどうか・緊急訪問するかどうかは、日によって異なります。
そして、手当は数千円ほど……となります。
もちろん、毎日対応を要求される訳ではなく、(施設にもよりますが)1ヶ月に数回程度な場合もあります。
しかし、オンコール対応時は常に「電話に出られる状態」にしておく必要があり、ここにストレスを感じてしまう人も少なくないようです。
オンコール代行サービスも存在する
前述の通り、オンコール対応は医療従事者にとって大きな負担となります。
医療に関する仕事=患者の健康(命)に関わる対応を必要としますし、現場で働く職員の健康面などにも大きな影響を及ぼす可能性だってあります。
(小規模な事業所は、特に負担が大きい)
そのため、このオンコール対応の負担を減らすために、『オンコール代行サービス』というものが登場しています。
これは、その名の通り、「利用者→代行サービス→病院など」と利用者と病院などの間に代行サービスが入り、内容や緊急性を整理した上で病院側に適切な取り次ぎを行うサービスのことを指しています。
まだまだ母数は少ないですが、今後こういった代行サービスが増えてくれば、より医療現場の業務負担を軽減できるようになるかもしれません。
訪問看護師の最も大変なところ
訪問看護師の仕事は、以下の点で「大変・しんどい」と感じる方が多いと言われています。
②体力的な負担が大きい(1日に5件前後の利用者宅へ訪問するなど)
③オンコール対応が辛い(気が休まらない)
②③はイメージしやすいと思いますので、ここでは①について詳しくお話していきたいと思います。
基本的に、利用者のお宅に訪問するのは、一人です。
もちろん、最初のうちは先輩スタッフに同行して仕事を覚えていくことになりますが、ある程度の業務を覚えてくると、一人で訪問対応することとなります。
この時、利用者やその家族との間に起こる出来事の全てを、一人で対応していく必要があるのです。
ここまでにご紹介してきた通り、訪問看護と一言で言っても、『利用者(の年齢)』や『容態(症状)』は様々なのです。
その一人ひとりの患者に対して、適切な対応を行っていく必要があります。
また、時には利用者やその家族から相談を受けることもあります。
こういった現場における様々な出来事を、一人で考え・一人で判断し・一人で対応する必要があるのです。
例えば、病院勤務であれば、他の看護師や医師もいるため、状況に応じて相談をすることが可能です。
しかし、訪問看護の現場は、基本一人です。
そのため、
・高度なコミュニケーションスキル
・マネジメントスキル
上記のような点で、病院勤務とは違ったスキルが必要となります。
もちろん、病院勤務にも様々な悩みや大変さがあります。こちらもかなり厳しい仕事の一つに挙げられます。
しかし、だからといって「病院勤務が疲れたから、訪問看護してみようかなぁ……」という、“訪問看護の方が楽かもしれない”と思って転職を考えると、下手をすればより厳しい勤務状況が待ち受けている場合も有り得ます……。
ただし、一人で全てを判断し行動することの全てが、大変な訳ではないということも覚えておいて下さい。
これは、言い方を変えると「自分の裁量で働ける」ということでもあります。
つまり、医師や先輩看護師の指示で動くのではなく、自分の考えで、一対一で患者と向き合うことができるということです。
同じ看護の世界であっても、病棟勤務の看護師と訪問看護師では、環境は大きく変化します。
人には向き不向きがあるため、「訪問看護師の方が自分には合っていた」という場合だってあるでしょう(逆もしかりです)。
これについては、自分の性格はもちろん、実際に勤務してみるしか合う合わないを判断する方法はないかもしれません。
もし、現在看護師として勤務をしていて、何かモヤモヤするところがあるならば……人によっては働き方を変えてみるのも一つの手段と言えるのではないでしょうか。
結論:訪問介護との違いはなんなのか?
ここまで、訪問看護について色々とご紹介してきましたが……。
最後に、「訪問看護と訪問介護の違い」について、ご説明しておきます。
結論として、それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。
☆訪問介護:65歳以上の『要介護認定』を受けた人が受けられる、日常生活のサポートをする仕事
仕事内容が違うため、そもそも必要となる資格も以下のように大きく異なります。
言うなれば、訪問介護とは「老人ホームなどで受けられる支援を、在宅でも受けることが可能なサービス」のことであり、対象者は限定されます。
対して訪問看護は、主治医から訪問看護指示書を発行されれば、年齢に関係なく誰でも受けることが可能であり、医療面のサポートが中心となります。
ちなみに、訪問看護も訪問介護も、身体介護や生活援助など受けられるサービスに似たものがあります。
ただし、どちらか一方にしかできない(より特化した)サービスも存在します。
また、「どちらを利用するのが良いのだろう?」と考えるのは、65歳以上の要介護認定を受けている高齢者の方が中心となります。
この点については、担当のケアマネージャーの人とも相談しながら、検討を進めていくのが得策かと思われます。
最後に。
在宅でなくても、看護・介護の両面でサポートしてくれる施設があります。
それが、『老人ホーム』です。
特に、サービス付き高齢者住宅や有料老人ホームなどは、看護・介護のサービスが非常に充実しています。
ただし、老人ホームは施設ごとに特徴があったり、要介護度の高さを入居基準の一つにしている所もあります。
また、在宅に比べて、掛かる費用も膨大となります。
これも含め、どれを選ぶかは利用者・そのご家族次第です。
現在は、看護・介護の世界も様々な選択肢が存在します。
それぞれで特徴が異なるので、様々な情報を取得し、自分たちにあったサービスを選択するのが良いと思われます。
まとめ
一言で『看護」と言っても、その働き方は変化を続けています。
そして、現在は多くの働き方を選べる時代にもなりました。
どの道を選択するかは人それぞれなので、自分に合ったものを選ぶのが良いのかなと思います。
尚、一つだけ言えることは、「現在の看護業界は人手が不足しており、今後さらに看護(介護)の必要性は高まる」ということです。
超高齢社会は、もう目前まで迫っています(2025年が一つの目処である)。
記事内で地域包括ケアシステムについても触れましたが、現在は超高齢社会に向けて、様々な取り組みが進められています。
ただ、どれだけ優秀なシステムを組んだところで、「現場で働くスタッフ=人」の数が足りなければ、そのシステムが真価を発揮することはありません(人手不足をシステムで補うことはできますが)。
様々な事業が、機械化による自動化を懸念していますが、看護・介護は『人』でなければ行うことができません。
利用者に寄り添い、利用者の立場で最適なサポート・ケアを行う……。
この判断は人でなければできないからです。
もちろん、将来的にはどうなるかは分かりません。
ただ、よほど優秀なロボットでも作られない限り、この仕事の全てが機械に取って代わられることはありません。
それに、そもそも超高齢化社会が目前に迫っているのに、この機械化が間に合うとも思いません。
そのため、訪問看護・介護業界の需要は、今後益々高まることがほぼ確定しているようなものです。
もし「この業界に関心がある」、「資格を持っている」、「ブランクはあるものの、実務経験はある」という方は、今後のためにステップアップを目指しておくのも良いかもしれません。