「児童発達支援サービス」「放課後等デイサービス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
「児童発達支援」というのは、”支援”という単語が付いていることから何となくでもイメージできるかもしれません。
しかし、「放課後等デイサービス」というのは、利用された方や福祉の仕事に携わっている方でないと、その事業内容をイメージできる人は少ないのではないでしょうか。
この2つは、「障害を持った子どもたちへの支援」を目的とした福祉サービスのことであり、施設の設備・目的・提供されるサービスは多岐に渡ります。
今回は、この2つの支援サービスについて、詳しくご紹介していきたいと思います。
「児童発達支援」とはどんなサービスか?
概要
まずは、「児童発達支援」からご紹介していきます。
これは、障害のある子どもたちのために用意された、「通所支援」の一つです。
“通所=通う”ことであり、お住いの地域にある「児童福祉施設」に通いながら、療育や生活の自立のための支援を受けることができる、“通所訓練施設”のことを言います。
尚、上記の「児童福祉施設」は、「児童発達支援センター」と「児童発達支援事業」の2つに大別されます。
「児童発達支援センター」とは、障害のある子どもやそのご家族への相談を受けたり、障害のある子どもを預かる保育園などへの援助や助言を行う施設のことです。
この児童発達支援センターはさらに、福祉サービスを中心に行う「福祉型」と、福祉サービス+治療も行う「医療型」の2種類に分けられます。
次に「児童発達支援事業」ですが、こちらは“施設に通う子どものケア”を中心に行う、通所施設のことを言います。
例えば、日常生活における”基本動作”や”知識技術”の習得、集団生活に適応できるように支援する……などです。
どんな子どもが対象となるの?
児童発達支援を利用できる対象児は、以下の通りです。
◆発達障害を含む、精神に障害のある「未就学児」
ただし、上記でご紹介した「医療型」は、上肢・下肢もしくは体幹機能に障害のある「未就学児」も対象となります。
「」してある通り、児童発達支援を利用できるのは、“未就学児=小学校に入学するまでの子ども”です。
尚、お医者さんや児童相談所、市町村の保健センターなどで療育の必要性を認められた児童であれば、障害者手帳の有無に関係なく、施設を利用することが可能となります。
提供されるサービスについて
まず、共通して提供しているサービスを大まかにご紹介すると、以下のようになります。
- 日常生活における、基本的な動作の指導
- 知識技能の付与
- 集団生活への適応訓練
これに加えて、地域支援も行っている児童発達支援センターでは、障害のある子どもを預かる保育園への訪問・援助・助言も行っています。
また、医療型の児童発達支援センターの場合、上肢・下肢もしくは体幹の機能障害がある児童に対する治療も行っています。
「放課後等デイサービス」とは一体どんなサービス?
提供されるサービス内容について
“障害児の学童”とも表現される「放課後等デイサービス」。
略して「放デイ」と呼ばれることもあります。
これは、障害のある児童が、学校の授業終了後(放課後)や夏休み・冬休みなどの長期休暇中に利用することができる施設のことです。
尚、「学童保育」というのは、例えば共働きなどで主に日中に保護者が家庭にいない子どもたち(学童)に対して、“学校の授業終了後に適切な遊びや生活の場を提供し、児童の健全な育成を図る保育事業のこと”を指しています。
放課後等デイサービスが提供するサービスも学童保育と同じであり、+対象が障害児であるという点から、“障害児の学童”と言われることがあるのです。
この施設を利用することで、個別の発達支援や集団活動を通して、家や学校以外の場所でお友達を作ることができます。
対象となる子供は?
児童発達支援が“未就学児”だったのに対し、こちらは“就学児”が対象となります。
具体的に言うと、“6歳~18歳(小・中・高)までの、障害および発達に特性のある子ども”となります。
ただし、この支援が終了したのちに福祉をそこなう恐れがある場合は。“20歳”まで利用が可能です。
加えて、上記年齢の就学児童の中で、「障害手帳・療育手帳(※)・精神障害者保健福祉手帳」などを所持しているもしくは、発達の特性について医師の診断書があるお子さんが対象となります。
※療育手帳は、「愛の手帳」「みどりの手帳」などと呼ばれている地域もあります※
どんなサービスが提供されるのか
大まかにまとめると、以下のような支援を行っています。
- 自立支援と日常生活の充実のための活動
- 創作活動
- 地域交流の機会の提供
- 余韻の提供
これは、厚生労働省が発表している「放課後等デイサービスガイドライン」を元に、児童発達支援管理責任者という役職のスタッフが、一人ひとり個別支援計画を作成していきます。
そして、その個別支援計画に基づき児童指導員など施設のスタッフが様々な支援を行っていくのです。
ただし、療育(支援)内容は施設によって様々です。
例えば、コミュニケーションや日常生活動作などの一般常識の療育を重んじるところもあれば、運動療育を中心とする施設、ドローン操縦などを活用した就労準備型の施設など……。
“ドローン×療育”をテーマにした放課後等デイサービスは、近年少しずつ増加傾向にあります。
このように、技術の進歩に伴い、新たな支援(療育)内容も増えていくのではないかと考えられています。
施設のタイプについて
前述でお伝えした通り、支援内容は施設によって様々ですが、大きく以下の3つにタイプを分けることができます。
習い事タイプ
例えば、運動療育・楽器の演奏・書道・絵画など、特定のプログラムに特化した療育(支援)を行うタイプです。
上でにご紹介したドローン操縦もこのタイプであり、他にも就労を見据えてPC作業訓練などを行う施設も存在します。
学童保育タイプ
習い事タイプに対し、こちらは”日常生活の充実のための活動”に重きが置かれています。
- 生活に必要な能力を養うこと(掃除・料理・服の畳み方など)
- 宿題をしたり、遊んだりする
子どもたちが、自由にのびのびと過ごす時間を多く設けているのが特徴と言えます。
療育タイプ
行動・学習・コミュニケーションなど、様々な角度から個人に合わせた専門的な療育を行っていくタイプです。
独自の療育プログラムを組んでいる所が多く、作業療法士や言語聴覚士など専門資格を保有している職員も在籍しています。
「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」の違いは何?
ここまでにご紹介した通り、この2つの一番の違いは“対象年齢”にあります。
つまり、「未就学児」か「就学児」かということです。
ただし、施設を運営する目的は、「障害を抱える幼児・児童が安心して暮らすことのできる地域社会をつくる」であり、どちらも共通しています。
また、障害児支援には、以下4つの基本理念が存在します。
②地域社会への参加・包容(インクルージョン)の推進と合理的配慮
③家族支援の重視
④障害のある子どもの地域社会への参加・包容(インクルージョン)を子育て支援において推進するための後方支援としての専門的役割
尚、児童発達支援・放課後等デイサービスは、お子さんへの療育のサポートを通して、保護者やご家族のサポートも行っています。
その一つが、事項でお伝えする「レスパイト・ケア」としての役割です。
「レスパイト・ケア」ってどんなケア?
人によっては聞きなれない言葉かもしれませんが、「レスパイト」というのは、英語で“休息・息抜き”などを意味しています。
児童発達支援事業所や放課後等デイサービスを通して、お子さんのお世話を一時的に代行することによって、保護者やご家族の方々がリフレッシュする機会を作ることができる……。
これが、「レスパイト・ケア」なのです。
ちなみに「レスパイト・ケア」とは、家族の療育や介護に関する負担を軽減することが目的であり、乳幼児・障害児/者・高齢者の介護など、対象は多岐に渡ります。
高齢者の介護サービスなどはその代表例です。
「家族の面倒は、家族が見るのが当然」と感じる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
しかし、お世話をする家族にもリフレッシュや休息の時間は絶対に必要ですし、仕事や家事など、他にもやらなくてはいけない用事だって数多くあります。
“自分の時間を、別のことに使う”
レスパイト・ケアは、現代社会において、とても大切な役割を持っているのです。
障害児支援サービスの歴史について
元々、通所・入所を含め障害児施設は障害の種類などによって、受けられるサービスが分けられていました。
始まりは、1972年からスタートした、障害のある乳幼児を対象とした「心身障害通園事業」です。
これは、障害のある子どもが通園施設(法定施設)を利用することが困難な地域において、自治体が簡易的にに設置できる施設のことを指しています。
その後、1990年に児童福祉法が改正され、「児童デイサービス事業」として、居宅支援事業の一つに位置付けられます。
そして、1998年に「障害児通園(デイサービス)事業」に名称が変更。
さらに、2002年に“学校の完全週休2日制”が取り入れられることに合わせて、障害のある子どもたちの“放課後問題”に関心が集まり、2003年4月から放課後等デイサービスの先駆けとなる「児童デイサービス」がスタートすることとなります。
「児童発達支援」「放課後等デイサービス」が設置されたのは、2012年4月1日に行われた児童福祉法の改正からです。
上記で「障害の種類によって受けられるサービスが分けられている」という旨をお伝えしましたが、これはこの法改正を機に一元化されることとなったのです。
加えて、不足していた障害児自立支援施設を増やすために、大幅な規制緩和もされることとなります。
その甲斐があって、現在は多くの事業所が誕生しており、複数の施設を比べながら「どの施設を利用するか?」を保護者やご家族で選択することができるようになったのです。
余談ですが、放課後等デイサービスの利用者は、年々増加しています。
例えば、制度が開始された2012年の利用者数は「51,678人」。
その後、2014年には「73,985人」、2016年7月には「139,718人」となり、その後も利用者数は増えています。
それに合わせ、放課後等デイサービスの施設自体も増加傾向にあります。
ただし、一つ「療育内容やプログラムの質が、事業所によって差がある」という懸念点が浮上しています。
中には、単なる”お預かり施設”と化している事業所なども実際に存在しており、その点が問題視されていることも事実ではあります。
この点については、厚生労働省が療育の質の向上に向けた取り組みを進めており、今後も改善がされていくものと考えられています。
もし、施設を利用しようとお考えの方は、事前の情報収集や体験などを通して「どの施設を利用すべきか?」をしっかり吟味していくことをおススメします。
施設利用に掛かる費用はどのくらい?
次に、施設を利用する際に掛かる“費用”についてご紹介していきます。
まず、市区町村が発行している「受給者証」があれば、自己負担は原則1割となります。
(残りの9割は、自治体負担となる)
また、自己負担額は、世帯所得に応じて以下のように上限が定められています。
- 非課税世帯(生活保護やや低所得など):0円
- 世帯所得が約900万円まで:4,600円
- 世帯所得が約900万円以上:37,200円
ただし、”おやつ”や”学習に必要な雑費”などは、利用者負担となります。
以下は、厚生労働省が発表している、障害者福祉における利用者の負担上限額の表です。
尚、利用料金は自治体によって定められており、利用者のご負担は「1回あたり:750円~1,200円」となります。
「受給者証」って何?どうすればもらえる?
概要
「受給者証」というのは、福祉サービスを利用するために必要な証明書のことであり、各市町村の自治体から交付されます。
この受給者証は、「福祉サービス」「医療」の2種類が存在します。
また、療育手帳を取得していないお子さんでも、受給者証があれば「放課後等デイサービス」を利用することが可能となります。
どんなことが記載されているの?
受給者証には、以下が記載されています。
- 保護者と児童の、住所・氏名・生年月日
- サービスの種類
- 支給量
そして、ここに記載されている「支給量」というのは、福祉サービスを利用できる“日数・時間数”のことを指しています。
例えばですが、「支給量:20日/月」と記載されていた場合、「1ヵ月につき、最大20日まで福祉サービスを利用できる」という意味になります。
前述でもお伝えしたように、福祉サービス利用時の自己負担は原則1割であり、それ以外は自治体が負担してくれています。
そのため「月に何日、利用することができるか?」という点は、自治体の福祉課と相談しながら決めていくこととなるのです。
当然、自治体ごとに判断が異なる場合があります。
そのため、「お子さんの特徴」「利用を決めた経緯」「利用時間・日数などの希望」は、必ず詳細をお話するようにしてください。
受給者証をもらうにはどうすればいい?
例えば、「放課後等デイサービスを利用したい!」としましょう。
その場合の、受給者証の交付までの流れは以下のようになります。
- 放課後等デイサービスを見学
- 住んでいる自治体の行政の福祉の窓口に申請
- 必要書類(※)を作成して提出
- 市の調査員によるヒアリング
- 支給決定と受給者証の交付
上記(※)の必要書類ですが、これは「医師の診断書」や「サービス等利用計画案」などを必要とします。
「サービス等利用計画案……?そんなの作り方が分からない……」という保護者もいらっしゃるかと思います。
その場合は、福祉の窓口で紹介された「指定相談支援事業者」に依頼して、作成をお願いすることが可能です。
(もちろん、保護者自身で作成することも可能です)
施設にはどんな人たちが働いているの?
児童発達支援・放課後等デイサービスを開設する際、「人員」「設置」「運営」という3つの基準を全て満たさなくてはいけません。
ここでは、それぞれの詳細を解説していきたいと思います。
「人員」の基準について
まずは、必須となる人員のご紹介からです。
必須となる人員の配置基準は、以下の表のようになります。
備考に記載の「10:2」というのは、“利用定員に対しての、必要な職員数”という意味です。
例えば、利用定員が10名以下であれば、児童指導員・保育士・障がい福祉サービス経験者のいずれかが“計2名必要”となります。
その後、利用定員が5名刻みで増える度に、+1人以上配置しなければいけません。
(11~15名:計3名、16~20名:計4名など)
仮に、新規に事業所を開設しようと思うのであれば、計3名(それぞれの職種に該当する職員)がいれば、運営することが可能となります。
次に、各職種ごとに、もう少し詳しくお話をしていきたいと思います。
「管理者」とは
その名の通り、“施設および運営状況の全体を把握し、施設を円滑に運営する役割を持つ職種”のことを指しています。
ただし、必須となる資格はありません。
原則として、「専ら(※)管理業務に従事できるもの」が条件ではありますが、業務に支障がないと判断された場合は、児童発達支援管理責任者や児童指導員との兼務も可能となります。
※専ら=他は差し置いて、ある一つの事に集中するさまのこと※
「児童発達支援管理責任者」とは
略して、「児発菅」とも呼ばれています。
この職種の役割は、“サービスを利用する児童および保護者のニーズを把握し、個別支援計画を作成すること”です。
また、個別支援計画に基づいた支援が提供されるように調整を行い、支援のプロセスを管理・評価する役割もあります。
尚、以前に「就労継続支援事業所」の記事を作成した際にも記載したことがありますが、管理者との違いは“管理する対象が異なる”という点が挙げられます。
対して児発菅は、“利用者とサービス(支援)提供を管理する”立場となります。
両者には、このような違いがあります。
尚、他の仕事の兼務についてですが、これは「管理者との兼務のみが可能」であり、「児童指導員」や「保育士」などの、他の職種と兼務することはできません。
また、児発菅として勤務するためには、一定の実務経験や研修などを受講する必要があります。
「児発菅のなり方」という点については、長くなるので改めて別の記事でご紹介できればと思います。
「児童指導員・保育士・障害福祉サービス経験者」などについて
保育士ならイメージできる方が大勢いらっしゃるかと思いますが、これらの職種は、“施設において子どもの療育を中心に行う立場の人たち”のことを指しています。
必要な人員配置数は、上記でお伝えした通りです。
尚、一つ注意点として挙げられるのは、「配置数の半数以上は、児童指導員もしくは保育士でなければならない」と、法律で定められていることです。
児童指導員という職種についても、長くなるので別の記事にて色々とご紹介していければと思います。
あれば役立つ資格とは?
以前は、国や自治体が特に基準を設けていなかったことから、資格を持たない方でも勤務することが可能でした。
しかし、現在は法改正がされており、一定数の資格所持者の配置が必須となっています。
必要となる資格は、例えば以下のようなものが挙げられます。
「児童指導員任用資格」
「保育士」
「社会福祉士」
また、療育タイプの施設であれば、機能訓練も行うため「理学療法士(PT)/作業療法士(OT)/言語聴覚士(ST)」などの資格所有者も必要となってきます。
(これらは、専従であれば”児童指導員”や”保育士”の必要数として数えることも可能)
加えて、お子さんの送迎(学校→施設、施設→自宅など)を行うこともあり、「普通自動車運転免許」を必要とする場合もあります。
実際、こういった事業所の求人募集には、必須or歓迎案件として「普通自動車運転免許(AT限定可)」などと記載されているものも少なくありません。
ただし、ここまででご紹介してきた資格は「児童発達支援」であれば、所持していなくても採用される可能性はあります。
「無資格・ブランクOK!」と記載されているところや、逆に「資格を所持していれば、実務未経験者も歓迎!」と記載されていることもあります。
施設によっては、資格取得支援制度を設けているところもあり、無資格からキャリアアップを目指すことも可能です。
とはいえ、“資格を所持or経験者=就職活動時に優遇される可能性が高い”ということは、間違いありません。
「子どもが好きで、こういった仕事に興味がある」という方は、無資格からチャレンジしてみるのも良いでしょう。
また、いきなり現場に飛び込むのではなく、様々な情報を調べ、勉強したり資格を取得してから、仕事に従事してみるのも良いかとも思います。
“基準”は底上げされている
年々、発達障害への理解は深まっており、「レスパイト・ケア」という役割もあって、発達支援事業へのニーズはどんどん高まっています。
このことから、児童発達支援・放課後等デイサービスを新規開設する事業者が増加しています。
実は、法改正が行われる理由の一つには、“質を担保すること”が挙げられます。
上で、”預かり施設と化している施設がある”と記載しましたが、施設の数が増えれば、中には本来行うべき支援を行わない事業所も出てきてしまうのです。
この“質の低下を防ぐため”に、状況に応じてさらなる法改正が行われる場合もあるかと思います。
実際、2017年に人員基準は厳しくなっています。
もし、開業を予定もしくは今後開業したいという意思をお持ちの方は、常に最新の情報・知識を取得し、流れに乗り遅れることがないようにご注意ください。
「設備」の基準について
児童発達支援や放課後等デイサービスを運営するためには、以下のように必ず設置しなければいけない設備があります。
この基準を満たすためには、物件探しが非常に重要となります。
また、表に記載している通り、指導訓練室の広さの基準は、各都道府県によって異なります。
この点は事業者側の視点にはなりますが、もしこういった事業所を開設したいとなった場合、「どこに・どんな施設を構えたいのか?」をしっかり吟味して、可能な限り前もって準備を進めていくようにしてください。
「運営」の基準について
これは、サービスを提供するにあたって“施設で行うべき事項”をまとめたものとなります。
例えば、「1日の利用定員を何名以上にするか」「非常災害が発生した際に、どのように対策するか」などです。
また、障害児が利用する施設であるため、突発的に具合が悪くなったりするお子さんもいらっしゃいます。
その際に利用する病院などを、事前に「協力医療機関」として定めておく必要もあります。
その他にも、秘密保持に関することや、苦情解決に関することなど……サービス提供を円滑に行うために、事前に様々な取り決めを行っておかなくてはいけないのです。
最後に。
この項目でご紹介した内容は、厚生労働省のホームページにて詳細な記載がされています。
以下にリンクを貼っておきます。
当たり前のことですが、施設を開設・運営する以上、守らければならない基準やルールが存在します。
分からないことがあれば、自治体の担当窓口に相談をしたり、アドバイザーに助言を得たりするのも一つの手段です。
お子さんや保護者・ご家族、そして地域の方々が安心して毎日を過ごせるように、ルールを守って適切な施設運営を行っていきましょう。
まとめ
小さなお子さんが親元を離れて施設を利用することに対し、抵抗や不安を感じるご家族もいらっしゃるかと思います。
それは、親御さんだけでなく、施設に通うお子さんも同様です。
特に、施設の体験利用時や、利用後しばらくは不安な顔をしている子も少なくありません。
ただ、慣れていくについて、友達ができたり・信頼できる支援者が見つかっていったりして、次第に通うことが楽しくなる利用者がほとんどでもあります。
「小1の壁」に対応するために、現在は民間学童や放課後等デイサービスも増加しています。
障害福祉サービスを利用する場合、利用者の負担額は少ないケースがほとんどでもありますので、ぜひ一度、お子さんと一緒に施設の利用を検討してみてください。
また、少子化として出生数の減少が叫ばれている現代ではありますが、学童保育はもちろん、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの“子どもの支援”というのは、今後も必ずニーズがあると言えます。
「子どもが好きで、こういった仕事に興味がある」という人も大勢いらっしゃいます。
保育・介護・福祉の分野で働いてきた経験や資格を活かすこともできますし、未経験からでも勉強を重ねて活躍している方々もたくさんいます。
こういった仕事に興味がある方は、是非、様々な情報を調べたり・求人情報をチェックしたりして、知見を広げてみてください。