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【訪問介護業界独自の雇用形態】「登録ヘルパー」って何?その特徴や他の雇用形態との違いについて

この記事は約9分で読めます。

以前に、医療(看護)・保育・介護業界における「雇用形態」の種類やそれぞれの特徴についてのご紹介をしました。

訪問介護業界では、上記記事内でご紹介した雇用形態以外にも、「登録ヘルパー」という介護業界独自の雇用形態が存在します。

今回は、この登録ヘルパーという雇用形態の特徴や他の雇用形態との違いについて、詳しくご紹介していきたいと思います。

そもそも「訪問介護」とは?


まずは、訪問介護という仕事がどんなものか?という点から、簡単にご紹介していきたいと思います。

介護サービスの一つである「訪問介護」というお仕事。

これは、「ホームヘルパー(訪問介護員)」などの介護の仕事に携わる方が、“利用者の自宅に直接訪問をして、様々な介護サービスを提供すること”を指しています。

「訪問介護ステーション」という訪問介護専門の施設もあれば、他の介護事業と合わせて訪問介護を提供している施設もあります。

訪問介護で受けることができるサービスとは?
訪問介護員が利用者に提供できるサービスは、以下の2つに大別されます。

◆「身体介護サービス」
◆「生活援助サービス」

「身体介護サービス」とは、食事・入浴・排泄・歩行などの“介助”が主なサービスとなります。

端的にいうと、体が不自由な方が日常生活を送りやすくなるよう“身体に関するお世話をする”ことが概ね該当します。

そして「生活援助サービス」というのは、掃除・選択・食事の準備・移動介助などの“利用者の生活をサポートする”ことが主な目的となります。

このように、利用者が自宅で安心した生活を送れるように、生活全般のサポートをするのが「ホームヘルパー(訪問介護員)」の仕事となるのです。

「医療行為」を行うことはできない

一つ注意点があるのですが、訪問介護の目的はあくまで“介護”であり、“医療行為”に関連する業務の一切を行うことができません。

医療行為を行えるのは、「医師」もしくは「(訪問)看護師」のみです。

この理由は、“医療行為には資格が必要不可欠”だからです。

訪問看護師であれば、「正看護師」「准看護師」の資格が必須となります。

ただし、近年は「たんの吸引」など一部の医療行為はホームヘルパーでも可能な場合もあります。

とはいえ、誰でも行えるものではなく、一部医療行為が行えるかどうかは施設によって様々なので、気になる方は確認しておくといいでしょう。

訪問介護に必要な資格は?

訪問介護を行う際、必須となる資格が存在します。

それは、「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」です。

他にも「介護職員実務者研修(旧ヘルパー1級)」「介護福祉士」などの上位の資格も所持していれば就職時に有利となります。

特に、「介護福祉士」は国家資格であるため、この資格を所持していると就職面でかなり優位に事を進めることができるはずです。

ちなみに、介護の求人募集などで「無資格・未経験でも歓迎!」と記載されているものを見かけることがあります。

まず無資格についてですが、上記資格を所有していない人は“身体介護サービス”を行うことはできません。

無資格者が行えるのは、“生活援助サービス”のみです。

母数は少ないですが、一応無資格でも募集している企業はあり、人手不足という点もあることから職に就ける可能性ももちろんありますが、仕事と並行して「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」は、ほぼ必ず取得することを求められるかと思います。

次に“未経験”についてですが、実際に「未経験でも応募可能」な求人は多いです。

職に就ける可能性ももちろんありますが、訪問介護について何の知識もない状態で仕事をスタートすると、中々に厳しい現実が待ち受けています……。

覚えるべき業務内容がたくさんあることはもちろん、利用者やご家族とのコミュニケーションも必要となります。

何より、訪問介護は“一人で利用者宅に訪問し、介護サービスを提供する”ことが基本となります。

最初のうちは先輩スタッフが同行して仕事を教えてくれますが、ある程度の回数を重ねれば(もしくは慣れるまで)、後は単独での訪問となります。

もちろん「こういう仕事の方法が自分には合っている」という人もいますし、そうでない人もいます。

要するに、“未経験でもOKとはいえ、事前に仕事内容は調べておいた方が良い”ということです。

自分に合っているかどうかは、確かに実際に仕事に携わってみないと分からない点ではあります。

しかし、事前にどんな仕事かを調べて、自分に合うか合わないかをある程度見定めることは可能なはずです。

「未経験OKってことは、仕事内容は誰にでもできる簡単なものじゃないの?」というのは大きな間違いです。

この点だけは、ご注意いただければと思います。

「登録ヘルパー」という雇用形態について


次に、今回の本題である「登録ヘルパー」について、ご紹介していきたいと思います。

「登録ヘルパー」って何?

以前の記事でもご紹介した通り、介護の業界にも様々な雇用形態が存在します。

そして「登録ヘルパー」は、“訪問介護事業独自の雇用形態の一つ”です。

これは、「訪問介護事業所に登録することで、希望する曜日・時間帯を”指定”して仕事を紹介してもらう」という働き方になります。

あくまで“登録制”なので、直接雇用にはなりません。

また、“訪問介護事業所の労働者”という位置付けとなるため、業務委託とも異なります。

ちなみに仕事内容についてですが、これは他の雇用形態と違いはありません。

前項でご紹介した通り、ご利用者の自宅に訪問して、身体介護や生活援助の介護サービスを提供することとなります。

もちろん、必要となる資格も施設によって様々です。

他の雇用形態と何が違うの?

登録ヘルパーの最大の特徴であり、他の雇用形態の差別点は以下です。

「働きたい曜日や勤務時間を”登録”して働くことができる」

正社員・契約社員であれ、アルバイト・パートであれ、これらは勤務日数や時間こそ異なりますが、基本的に「決まった時間の間、勤務することが求められる」雇用形態です。

対して登録ヘルパーの場合は、「希望する曜日・時間帯を”指定”して仕事を紹介してもらう」ことから、アルバイトよりもさらに自分のライフスタイルに合わせて働くことが可能となるのです。

ただ……、上記だけを見ると「自由に働ける」というメリットだけが目に付くと思いますが、当然それだけではありません。

事項にて、登録ヘルパーのメリット・デメリットについて詳しくお話をしていきます。

「登録ヘルパー」のメリット・デメリットについて


正社員などの他の雇用形態でもあったように、登録ヘルパーにも当然メリット・デメリットが存在します。

この項目で、それぞれの特徴をご紹介していきたいと思います。

登録ヘルパーの”メリット”について

前項でもお伝えした通り、最大のメリットは“自分の好きなタイミングで働くことができる”という点です。

訪問介護は日勤が基本となるところがほとんどですが、事業所によっては夜勤を求められることもあります。

アルバイトやパートであれば、夜勤がある事業所に勤務すれば、夜勤対応を求められる場合があります。

そして、介護業界は女性勤務者の割合が多く、結婚を機に退職し後に復職を検討する方も大勢いらっしゃいます。

ただ、「子育てや家族の介護などの関係で、決まった時間帯に働くことができないし夜勤も難しい……。でも、少しでも収入が欲しい」という時に、スキマ時間を有効に使った働き方が可能となるのです。

「子どもが保育園や学校に通っている間だけ仕事をしよう」などといった、柔軟な働き方ができます。

また、登録ヘルパーの場合、基本“直行直帰”で利用者宅へ訪問することになります。

事業所に出勤する手間が省けることから、時間を有効活用できるのも魅力の一つと言えるかと思います。

ただ……、上記はデメリットにもなり得る可能性があります……。

登録ヘルパーの”デメリット”について

登録ヘルパーの最大のデメリットは、「収入が安定しない」ことでしょう。

“曜日や時間を指定できる”と言っても、必ずしもその指定した時間に仕事が紹介される保証はありません

場合によっては、元々予定していたのに、利用者の体調不良などの理由で訪問がキャンセルになる場合もあり得ます。

また、他の雇用形態は、勤務時間中は固定で給与が発生します。

時給であれ月給であれ、例えば10時~17時までの勤務時間を求められる場合、その間給与が発生するのです(もちろん移動時間も給与に含まれる)。

しかし、登録ヘルパーは“実働に対してのみ給与が支払われる”という形態であることから、実際に介護業務を行っている時しか給与は発生しません。

当然、“移動時間”も給与には含まれません。

これらのことから、他の雇用形態に比べて、収入面はかなり不安定になるかと思います。

そして、直行直帰について。

不都合なく仕事をこなせる人であれば特に問題はありませんが、もし「業務に対する悩みがある」という人は、中々相談がし辛い環境となってしまいます。

“訪問介護事業所に通うことが、ほぼない”からです。

上述でもお伝えした通り、訪問介護は1人で利用者の介護を担当することが基本となります。

悩みであれ・一種の愚痴であれ、気軽に他の人に話をすることができないため、人によってはストレスを溜め込みやすくなってしまうかもしれません。

「登録ヘルパー」としての、オススメの働き方

「収入が安定しない」

いくら自由の利く仕事を選択していたとしても、あまりに収入が不安定だと不満を感じてしまう人もいらっしゃるかと思います。

もし登録ヘルパーとして勤務を検討されている方は、できれば「複数の訪問介護事業所に登録する」ことをオススメいたします。

一つだけに絞ってしまうと、前項で説明したように、収入もスケジュールもかなり不安定となってしまいます。

「管理が大変じゃないかな……?」と不安を感じる人もいるかもしれませんが、その点は登録する事業所の数を調整しながら進めていけば問題はないかと思います。

“選択肢は複数持っておく”

これが大切なポイントです。

ただし……。

掛け持ちが可能かどうかは、事業所によって異なります。

そのため、「複数の事業所に登録して働きたい」と考えている人は、まずは事業所に掛け持ちが可能かどうか相談してみてください。

まとめ

自身のライフスタイルに合わせて、自由な働き方ができるのが「登録ヘルパー」の最大の魅力です。

しかし、自由過ぎるだけに、自分の希望している条件での仕事が必ずある訳ではなく、“収入が安定しない”というデメリットも発生する可能性があります。

そのため、働き方には一工夫加える必要はあるのかと思います。

復職をお考えの方は、ブランクを克服するためにも、登録ヘルパーとして勤務してみるのもいいかもしれません。

その後、少しずつ業務の感覚を思い出していきつつ、状況に応じて別の雇用形態に変更していく……。

柔軟な働き方ができるのが介護職の利点の一つでもありますので、是非自分に合った働き方を見つけてみてください。

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