足には知らず知らずのうちに毎日の疲労が蓄積されています。
中には、「なかなか足の疲労が取れず、歩くのがおっくうになる」という人も少なくないはず。
また、仕事上、立ちっぱなしで毎日足にはかなりの負荷がかかっている、逆に座りっぱなしでずっと同じ姿勢でいる人などは、最悪の場合、足の病気を発症することも。
そこで、当記事では日常から1人でできるマッサージをさまざまな場面ごとに4つご紹介していきます。
足をマッサージすることの効果
そもそも足のマッサージをするとどのような効果があるのでしょうか。
主に以下の効果があると言われています。
• むくみの解消
• 冷え性の解消
• 血行促進
• 基礎代謝がアップ
• 疲労回復
• 足の病気の予防
• 足痩せ効果
などなど、多くの効果が期待できます。
足に潜むさまざまな危険性
普段の生活の中にも、無意識のうちに足に大きな負荷をかけてしまっていたり、病気の原因になりうる可能性のある行動などもたくさんあります。
ずっと同じ姿勢でいる
足に流れてきた血液は、静脈を通って心臓に戻っていくことで全身を循環しています。
しかし、足は心臓から遠く、心臓に戻るには、重力に逆らって流れていくことになります。
そのため、血液の流れが悪くなりやすいのです。
血液の流れが悪くなると、血管の中に血の塊(血栓)ができます。
例えば、長時間の飛行機やバス移動などでなりやすくなります。
これをエコノミークラス症候群と言います。
また、水分も足にはたまりやすく、むくみの原因となります。
むくみの放置
むくみ自体は病気ではありません。
しかし、むくみを放置していると、歩行しにくい、体全体の疲労感、疲労が回復しにくいなどの症状が出てくることがあります。
また、病気ではないと甘く見て放置していると非常に危険です。
なぜなら、血管の病気である「下肢静脈瘤」や足の病気である「深部静脈血栓症」を引き起こしてしまう可能性があるからです。
下肢静脈瘤は、血液が血管内に溜まってしまい、血管がコブのように膨らんでくるものです。
命に関わるようなことはありませんが、見た目の問題や体のだるさなどを引き起こします。
深部静脈血栓症は、血栓ができることで、血管が詰まってしまうものです。
詰まった血栓が血液の流れに乗って、肺動脈に到達すると、エコノミークラス症候群になることもあります。
運動不足・筋力の低下
歳を重ねるごとに筋力は低下していきます。
脚の中でもふくらはぎは、心臓と同じく血液を送り出すポンプのような役割を担っています。
そのため、ふくらはぎの筋力が低下すると、血液を心臓に送り返すことができず、血液の循環が悪くなるのです。
水分・塩分過多
水分や塩分の取り過ぎは、体内の水分量を増やすことになります。
逆に、取らなさ過ぎても、結局のところ身体は水分量をキープしようと、水分を溜め込んでしまうので、むくみにつながるのです。
デスクワーカー必見!椅子に座ってできるマッサージ
仕事上、ずっと座った状態で作業をする方は多いと思います。
特に、最近ではテレワークの増加とともに、そういった方は増えていると思われます。
しかし、何時間も座りっぱなしの同じ姿勢でいることは、非常に危険です。
ここでは、簡単に短時間で、椅子に座ったままでできるマッサージをご紹介しますので、ぜひ仕事の合間に利用してみてください。
① 膝を使ってふくらはぎの裏側に当てて圧力をかける
椅子に座った状態で、右脚のふくらはぎを左の膝の上におきます。
右脚のふくらはぎの重さを利用して、ふくらはぎに圧力をかけるように押します。
押しながら、右足を上下させることで筋肉をほぐすことができます。
② ふくらはぎの外側、中心、内側をそれぞれ5回ずつ
脹脛の外側、中心、内側というように3回に分けて、それぞれ5回ずつ行います。
反対も同じ手順で行いましょう。
寝る前の5分!リンパマッサージ
寝る前のわずか5分程度でできてしまう足のマッサージなので忙しい方にもおすすめです。
特に今からご紹介するマッサージは、体温が高くなっているお風呂上がりから寝るまでの間に行うのがより効果的になるためおすすめです。
① 膝の裏側から自分の体の方に向かって太もも全体を、手の平でさすりあげます。
これを両足に5セットずつ行います。
太ももの裏側にはリンパが集まっているので、強めにゆっくりおこないます。
② 内ももの贅肉を片手で固定し、もう片方の手でねじるように掴む。
こちらも両足に5セットずつ行います。
③ 次にアキレス腱のあたりから膝に向けて、両手の平でふくらはぎを包むように引き上げます。
こちらも両足に5セットずつ行います。
溜まった老廃物をしっかり流します。上半身全体を動かして、強くすることを意識しましょう。
膝の裏側を3秒ほど押し込むことで、ふくらはぎ全体の老廃物を捨て去ることができます。
④ 最後に両手の親指と人差し指でわっかわ作りように足首を掴み、左右交互に捻ります。
冷え性・コリ・むくみとおさらば!簡単・短時間のセルフフットマッサージ
冷え性、足のコリ、むくみにお悩みではありませんか?
このマッサージは、セルフかつ、短時間で、簡単に行うことができます。
① 足の甲をしっかり押し込みます。
足の甲の筋と筋の間を、指側から足首の方に向けて押していきます。
② 足の裏もしっかり押し込みます。
足の裏と指の付け根を重点的に押していきます。
③ ふくらはぎの老廃物を流す。
足首から膝の方向へ、手のひらでふくらはぎを包み込みながら圧をかけるように老廃物を流します。
内側、外側、中心と分けて行いましょう。
④ 膝の裏側を軽く押す
流した老廃物を完全に捨て去ることができます。これで完了です。
ダイエット効果!代謝をよくするマッサージ方法
代謝とは、エネルギーや栄養素の利用効率のことを言います。
つまり、「代謝が良い」というのは、摂取した栄養素を摂取した分だけ利用できている体ということになります。
一方で、「代謝が悪い」というのは、摂取した栄養素をあまり効率よく利用できていない、つまり、カロリーを消費できていないということになります。
要は、摂取カロリーが消費カロリーを上回っている状態(摂取カロリー>消費カロリー)になり、太りやすくなります。
ここでは、代謝をよくするマッサージをご紹介します。これにより脚やせ効果も期待できます。
① 両手で太ももを
両手の平で、太ももを挟んで、軽く圧力を与えた状態で、股関節のあたりまでさすり上げていきます。
② 鼠蹊部(そけい部)をほぐす
そけい部とは、股関節の下の足の付け根の部分にあたります。
そけい部を親指で外側から内側に向けて押しながら流します。
③ ここまでを20回程度行います。
効果をより一層高めるマッサージグッズ
オイル
マッサージオイルには、肌の保湿、乾燥を防ぐ効果があります。
そのほかにもリラックス効果、むくみ・疲労の予防の効果もあります。
また、オイルを利用したマッサージをすることで、セルライトと呼ばれる、脂肪の塊を落とす効果もあります。
最近では、通販やドラッグストアなどで、気軽に手に入れられるようになりました。
そのため、専門のエステやマッサージ店に行かないとできないと思われがちですが、自宅でセルフでも簡単に行うことができるのです。
マッサージには脚やせ効果もあるので、一緒に美肌効果も得られると足はさらに美しくなります。
フットマッサージャー
フットマッサージャーは最近非常に人気が高まってきており、さまざまな製品が販売されています。
フットマッサージャーは、基本的に足部分を自動でマッサージしてくれるものです。
特にテレワークなどで、椅子に座りっぱなしの人などは、座って作業しながらでも利用できるほか、例えば読書などをしながら、動画や映画を見ながらマッサージをすることもできます。
足だけのものから、ふくらはぎ、太ももも含む下肢全体のマッサージを行うものなど様々な製品が販売されるようになりました。
値段もお手頃なものでは数千円で手に入る製品も。
マッサージに行く時間がない、家でもなかなかマッサージをする時間が取れないという方におすすめです。
マッサージローラー
マッサージ方法を4つご紹介してきましたが、その中で、手のひらでふくらはぎや太ももをさするなどの工程が何度か出てきました。
自分でやるのは難しい、力の入れ方がよくわからないという方も少なくないと思います。
マッサージにはさまざまな効果がありますが、間違った方法でやっていると、効果がなかったり、かえって逆効果になってしまったりすることもあります。
マッサージローラーはふくらはぎや太ももなどのマッサージしたい部分をコロコロするだけなので、より簡単にマッサージを行うことができます。
マッサージローラーもお手頃なものでは100ショップでも販売されています。
また、お値段は製品によって異なりますが、1度にさまざまな方向からマッサージができるものや自動で転がる製品も販売されるなど、豊富なラインナップとなっています。
セルフマッサージをより効果的に行いたい方には非常におすすめです。
まとめ
今回は、「今日から使える足のマッサージ」として、いくつか自分でできる足のマッサージ方法をご紹介してきました。
足は、知らず知らずのうちに酷使されていることが多く、日々の疲労が蓄積されています。
そして、人間の体は、ある日突然異常が発生することもあります。
また、ちょっとした痛みが発生するなど、身体からの危険信号が出ることもあります。
しかし、放っておくと手遅れになることもあり得るのです。
当記事でもご紹介した通り、足のマッサージには非常に多くの効果が期待できます。
毎日の数分を自分の身体を労る時間に充てるだけでも、体の異常の改善、予防につながるだけではなく、脚やせ効果など、QOL(Quality of life)の向上にもつながっていくのです。
ぜひ、日々の数分で足の病気や痛み、さまざまな足の悩みとはおさらばしましょう!