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「レクリエーション介護士」の資格取得の方法は?試験の概要や取得するメリットについて解説します!

この記事は約8分で読めます。

前回の記事にて、「レクリエーション介護士」の資格についてご紹介をさせていただきました。

この資格は、「高齢者へ喜びや生きがいを与え、笑顔にできる介護スタッフの育成」を目的としており、2014年に誕生しました。

資格を通して、以下のようなことを学ぶことができます。

◆高齢者とのコミュニケーション能力
◆レクリエーションの知識や実行スキル など

では、実際にこの資格はどのように取得できるのでしょうか?

また、この資格を取得するメリットというのは、どういったものがあるのでしょうか?

今回は、レクリエーション介護士の資格取得の部分に焦点を当てて、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

「レクリエーション介護士」とは?

概要


この資格は、「自分の趣味や特技を活かしながら、高齢者の状態に合わせたレクリエーションを提供するスキルがあることを認定(証明)する資格」となります。

介護の資格にはさまざまな種類が存在しますが、「レクリエーションの知識・実行スキル」を学べる資格というものはほぼありません。

そんな中で、「レクリエーションに関する知識や実行スキルを学びたい!」という現場の声を吸い上げ、経済産業省の”多様な「人活」支援サービス創出事業”の一環として2014年に誕生したのです。

尚、この資格は「一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会」が設立しました。

資格には「2級」と「1級」が存在する

このレクリエーション介護士の資格には、「2級」と「1級」が存在します。

「2級」は2014年9月に設立され、その後に上級資格として「1級」の資格が追加されることとなったのです。

それぞれの特長は以下の通りとなります。

「2級」について

2級で学べることは、「レクリエーションの基本的な技術・考え方」です。

また、「高齢者との関わり方」を学ぶこともできるため、介護士だけでなく、ボランティア活動や家族介護を行っている人にも役立つ資格となります。

こちらは、経験・年齢・資格の有無を問わず、誰でも受講することが可能です。

そして、「通信講座」「通学講座」のどちらかを選んで学習できます。

◆「通信講座」:テキストとDVDを用いた学習で、添削課題と在宅筆記試験をクリアすると取得できる
◆「通学講座」:レクリエーション介護士の認定講座を提供している大学や専門学校等に通い、添削課題と筆記試験に合格すると取得できる

ちなみに、通学の場合は“12時間講座”となっており、目安として2日程度で修了することが可能です。

「1級」について

1級で身に着けられることは、「高齢者一人ひとりに応じた、レクリエーションの企画・実務能力」です。

“高齢者”と一言で言い表しても、高齢者一人ひとり性格も境遇もまったく違います。

また、所属する施設や事業所によっても、介護理念や運営方針が異なります。

この資格を通して、それぞれに合わせたレクリエーションが実施できるよう、“応用力”を高めることができるようになるのです。

そして、1級には年齢制限はありませんが、以下2つの条件をクリアしなければいけません。

①レクリエーション介護士2級を取得している
②講座が開講される日時に受講可能な心身ともに健康であること

また1級については、指定会場に足を運び受講する必要があります。

◆アイスブレイク体験会
◆必須講座の受講
◆フォローアップ研修

上記を受講したのちに、「現場実習」「筆記試験」をクリアすることで修了できます。

需要はあるの?

2014年に誕生したばかりの比較的新しい資格ということで、以前はそれほど知名度は高くありませんでした。

しかし、「介護現場からの要望をもとに追加された資格である」ということと、「国が認知症介護に注力すると示しており、認知症予防のためにレクリエーション活動を推進している自治体が増加している」という点から、“レクリエーションそのものの需要が増加している”のが現状です。

そのため、「レクリエーションに関する知識と実行スキルを学びたい」という人が増えており、徐々にこの資格の知名度・需要・重要性が高まっているのです。

そもそも、需要が高くなければ上位資格の「1級」が誕生することはありません。

2020年8月末時点で、レクリエーション介護士2級の資格取得者は“30,000人”を突破しています。

今後もさらにこの資格の需要は高まっていくと考えられています。

資格を取得することのメリットとは?


この資格を取得することにより、介護施設や事業所だけでなく、高齢者の方とのコミュニケーションを図る場面において、役立つスキルを身に着けることができます。

例えば、以下のような場面で資格を役立てることができるでしょう。

◆介護・福祉施設
◆介護業界でのボランティア活動
◆両親への介護時

超高齢化社会に突入している日本では、今後も高齢者の数は増加していくことが確定しています。

そのため、介護の現場以外であっても高齢者と接する機会は増えていくものと考えられているのです。

レクリエーションの担当を任されたけど……「何をすればいいか分からない」「もっと高齢者の方に喜んでもらえるレクリエーションの知識を身に着けたい」「自分の趣味や特技を生かしたレクリエーションを企画したい」など……。

この資格を取得していれば、企画・立案から実行まで、スムーズに行うことができるようになります。

そうすることで、結果として高齢者と交流する機会も増え、高齢者の方との信頼関係も築くことができるようになるのです。

また、冒頭でもお話した通り、介護の資格はさまざまあれどレクリエーションに関する知識・実行スキルを学べる資格はほとんどありません。

そのため、企画・立案から実行までに多大な時間と労力を要することになってしまうのです。

資格を取得すれば、多大な時間と労力(負担)を軽減することもできるようになります。

つまり、「業務の効率化」「スタッフの負担軽減」にも役立てることができるのです。

(現状は)資格も取得しやすいので、関連する人は資格取得に向けて今のうちから動き出すのも良いかと思います。

「試験概要」および「試験内容」について

学校
次に、「2級」と「1級」の試験概要および試験の内容についてお話していきます。

「2級」について

2級の試験についての詳細は、以下の通りとなります。

◆「受験資格」:特になし
◆「受験方法」:在宅
◆「合格基準」:添削課題提出 選択式50問中60点以上取得で合格
◆「 費用 」:通信講座35,000円(税込/一括払いの場合)、通学講座35,000円~39,800円(税込/講座により異なる)

こちらは、受講から受験までを在宅で実施することが可能です。

受講セットと一緒に送付された「筆記試験・添削課題」を用いて試験を行うことができます。

「1級」について

次に1級についてですが、以下のようになっています。

◆「受験資格」:
2級取得済であること
指定された日時と場所で講座を受講できること

◆「受験方法」:
指定講座への参加、及び筆記試験(指定会場)

◆「合格基準」:
1.筆記試験/100点満点
2.小論文/20点満点
3.必須講座での評価/30点満点
合計150点満点中60%以上取得で合格

◆「 費用 」:
通信講座
約10万円~(受講内容により異なる)

上記の通り、1級の試験は協会指定の会場で実施されることとなります。

「筆記試験」「小論文」「必須鋼材での評価」と合格基準が2級よりも高く、当然ながら2級以上に合格難度が高くなっています。

また、筆記試験を受験するために必要となるのが、指定された講座や研修会への参加です。

筆記試験までに、以下の講座や研修会に参加していなくてはなりません。

◆アイスブレイク体験会:全4日間の講座
◆フォローアップ講座:4種、3回の現場実習

試験の「合格率」について

最後に、試験の合格率についてですが……。

残念ながら、レクリエーション介護士の合格率というのは、公表されていません。

そのため、正確な合格率というのはお伝えできないのが現状です。

ただ、2級に関しては、「通信講座でも受講できる」ことや「自宅受験も可能」なことから、それほどハードルの高い資格ではありません。

実際、働きながら勉強し資格取得している人も多く、2014年9月に誕生したにも関わらず、2022年8月末時点で30,000人以上の人が資格を取得している実績があります。

しかし、1級に関しては2級以上に取得難度が高いといえます。

「講座受講」「実技試験合格」「筆記試験合格」「現場実習」のすべてが必須となるため、十分な学習時間を確保していく必要があるといえるでしょう。

まとめ

以上が、レクリエーション介護士の資格に関するご紹介となります。

この資格は、“高齢者の生活に笑顔を生み出す資格”です。

現場の介護スタッフの声をもとに生まれた資格であるため、そのスキルは実践で大いに役立てることができるはずです。

また、超高齢化が進む現代社会の中で、高齢者の生活の質を向上させるこの資格は、今後ますますその需要を高めていくことと思います。

介護の現場はもちろん、ボランティアや私生活にも役立てることができるでしょう。

関心がある方は、ぜひ知見を広げて、その一歩を踏み出してみてください。

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