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心理カウンセラーに適性のある人ってどんな人?働き方についても解説します!

この記事は約9分で読めます。

さまざまな“心の問題”の相談に乗り、解決へと導いていく「心理カウンセラー」という仕事。

“人の心に踏み込む仕事”であることから、誰にでもできるものではなく、向き・不向きというものが存在します。

そして、以前の記事でもご紹介した通り、心理カウンセラーの勤務先は多様に存在し、それぞれで働き方に多少の違いがあります。

今回は、「心理カウンセラーの適正」「働き方(給与・勤務形態など)」を詳しくご紹介していければと思います。

尚、以前に作成した記事のリンクも以下に貼っておきますので、ぜひご覧ください。

そもそも「カウンセリング」とはなんなのか?


カウンセリングの最大の特徴は、「相手の話に耳を傾けること=聞くこと」になります。

カウンセラーが“アドバイスをする”というよりも、相談者(クライエント)の悩みを聞き・コミュニケーションを通じて、クライエントが頭や心の中を整理できたり、気づきを得たりすることが役割となるのです。

悩みというのは、言葉にして人に話をするだけでも気持ちが軽くなったり、前向きに頑張れるようになったり、自身で気持ちの整理や解決の糸口を見つけることができる場合があります。

だからこそ心理カウンセラーは、相手の話に“耳を傾け”、相手の話に“共感”するのです。

当然、相談者の話を遮ったり否定してはいけません。

尚、似た仕事内容として「セラピー」というものがあります。
(仕事に準じている人のことを”セラピスト”という)

「カウンセリング」「セラピー」の最大の違いは、“問題解決の提示方法”に違いがあります。

上記の通り、カウンセリングは“話をする(聞く)中で、相手自身に気付きを得てもらう”ことが目的となります。

対してセラピーの場合は、“より早く悩みを解消するために、具体的な解決策をセラピストが提示”します。

「相談者自身で解決策を見つけ出す」か、「セラピストから問題の解決策を提示する」か……。

これが、「カウンセリング」と「セラピー」の大きな違いとなるのです。

心理カウンセラーに適性のある人とは?


相手と対話をしながら、悩みや不安を解きほぐしていくのが心理カウンセラーの仕事ですが、この仕事は単に「心理学の知識があるから」「技術があるから」といった理由だけで行える仕事ではありません。

この項目にて「どういう人が、心理カウンセラーに適性があるのか?」をご紹介していければと思います。

「聞き上手な人」

前項でもお伝えしたように、心理カウンセラーは「相手の話に耳を傾け、共感する」ことが大切です。

実際に身近な人にも“聞き上手な人”というのはいるかと思いますが、このタイプの人には以下のような特徴があります。

◆相手の話を遮ったり、否定をしない
◆相槌を適度に挟み、共感する
◆相手の目を見て話を聞く

聞き上手な人は、相手に「自分の話をちゃんと聞いてくれている」という安心感を与えます。

「誠実であり、包容力がある人」

心理カウンセラーでなくても、誰かに悩みを聞いて欲しい時は、必ず相談者は“相手”を選びます。

上記の聞き上手な人はもちろん、「この人なら私の話をちゃんと聞いてくれそう」という人に対して、自分の悩みを打ち明けるものです。

その時に相談候補(対象)となるのは、「誠実な人」であり「包容力」のある人が真っ先に思い浮かぶものではないでしょうか。

◆「誠実」:まごころがあって、偽りがない真面目なこと
◆「包容力」:相手のことを寛大に受け入れられる心の大きさを持っていること

しかし、心理カウンセラーの場合、初対面では「誠実であり・包容力があるかどうか」は中々判断できないでしょう。

だからこそ、もっとも重要となってくるのが、「第一印象」なのです。

例えば、“無表情な人”“物腰の柔らかそうな人”のどちらに、悩みを相談したいと思いますか?

ヨレヨレでシワだらけの服を着ている人と、スーツなどキリッとした服を着ている人のどちらに、悩みを相談したいと思いますか?

多くの人は、どちらも後者を選択するでしょう。

「メラビアンの法則」では、“人の第一印象は3~5秒で決まる”とされています。

その要素・比率は、以下が挙げられます。

①「視覚情報」(見た目):55%
②「聴覚情報」(声):38%
③「言語情報」(話す内容):7%

特に、「視覚情報」と「聴覚情報」は非常に重要です。

●「視覚情報」:身だしなみを整える・笑顔を大切にする・しぐさや態度に注意する
●「聴覚情報」:話すスピードに気を付ける・声のトーンや大きさを意識する

第一印象で、相手に好印象を与えることができれば、当然相手は安心感を覚えます。

「安心感=この人なら、私の話をちゃんと聞いてくれそう」となります。

すると、相談者はさまざまな悩みを打ち明けてくれるようになるのです。

「冷静な判断力を持っている人」

心理カウンセラーは、相談者に対して“共感”こそすれど“同情”をすることはありません。

「同情」というのは、“相手の気持ち(特に苦痛)を、自分のことのように親身になってともに感じること”を指しています。

相手の悲しみや怒りに同調してしまい、感情を過度に受け入れすぎると、クライエントの問題を客観的に判断できなくなるリスクが発生してしまう可能性があるのです。
(時には、感情移入し過ぎて、心理カウンセラー自身が精神的にまいってしまうこともある)

だから、相手と自分の感情を混同せずに、一定の心理的な距離を保とうとします。

心理カウンセラーには、クライエントの問題を客観的にとらえる冷静な判断力も重要となるのです。

「幅広い視野や豊かな教養を持っている人」

相談者の立場や年齢はさまざまで、悩みの内容も人それぞれ違います。

そして、人の感情・悩みは人によって千差万別であり、その解決方法も人によって異なります。

心の問題は、決して“答えが一つとは限らない”のです。

心理カウンセラーも、時に相談者に対してアドバイスを行うことがあります。

しかし、その時に”(自身の経験からなる)答えを提示してはいけません”

“答えを提示する”のではなく、問題解決のための“選択肢を増やしてあげる”のです。

答えを提示するのは「セラピスト」の役目です。

心理カウンセラーは、解決のための選択肢を相談者の中に増やしてあげて、相談者自身で問題解決のために動き出すのです。

そのため、幅広い視野や豊かな教養を持っていることが重要となってきます。

「コミュニケーション能力が高い人」

これは、相談者に対して……だけではありません。

カウンセリングの場面は、心理カウンセラーと相談者の1対1での対話が基本となります。

しかし、時にはカウンセリングだけでは問題が解決せず、さまざまな専門家に相談を持ち掛ける必要もあるのです。

例えば、専門外の知識や技術が必要な場合、医療や法律など他分野の専門家と連携・協力して支援にあたることもあります。

クライエント一人一人に応じた適切な支援できるよう、さまざまな職業や立場の人と“協力関係を築く”ことが求められます。

この時、コミュニケーション能力の高い人の方が、方々にさまざまな協力者を見つけることができるようになるでしょう。

心理カウンセラーの「働き方」について


次に、心理カウンセラーの「働き方」について、ご紹介していきたいと思います。

心理カウンセラーは”非常勤”で働くことが多い

病院・介護施設・学校・民間企業など、近年は健康相談室を設置するところも多く、心理カウンセラーの働く先は多種多様です。

ただし、“常勤で働く心理カウンセラーは少ない”のが現状です。

この点は、以前に記載した「スクールカウンセラー」と同じです。

常勤で働く心理カウンセラーがいない訳ではありませんが、どちらかと言うと“数日勤務の契約制=非常勤”であることが多いと言われています。

そのため、数か所の職場を掛け持ちして働く心理カウンセラーは多く、生活リズムが不規則になりがちではあります。

給与や福利厚生はどうなのか?

これは、勤務先によって大きく異なります。

上記の通り、心理カウンセラーは“非常勤で複数の職場と契約をしていることが多い”ため、給与(働き方)も不安定になりがちです。

また、仮に常勤で勤務している心理カウンセラーであっても、収入や福利厚生は一般的なサラリーマンとそれほど変わりがなく、資格を必要とする割には高水準にあるとは言えないのが現状です。

ただし、国家資格である「公認心理師」や、心理カウンセラーの代表的な資格である「臨床心理士」を所持している人。

そして、“実務経験が豊富な人”などは仕事が取りやすく、他にも“本の執筆”“講演”などもこなせるようになれば、高収入を得られることも不可能ではありません。

ただ、なんにせよ「自己管理能力」「自己アピール力」が問われる仕事ではあります。

心理カウンセラーの多くは、(よほど有名な人でもない限り)基本的に自分から仕事を取りに行かなくてはいけません。

複数の仕事(勤務先)を掛け持ちすることも多いため、それらをうまく管理しながら仕事の幅をどんどん広げていかなくてはいけないのです。

まとめ:今後、働き方は改善されていく可能性はあるのか?

現代の日本は「ストレス時代」と言われており、「うつ病」などの心の病にかかる人が増えています。
(実際、うつ病は社会問題にまで発展している)

この心の問題は、成人した大人だけの問題ではありません。

子どもであっても、“不登校”“いじめ”などが問題視されています。

このことから、今後も心理カウンセラーの需要はどんどん高まっていくと考えられています。

前項を見た人の中には「心理カウンセラーって、働きにくい(待遇がよくない)仕事なのかな……」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

正直に言うと、現時点では“あまり待遇の良い仕事とは言えないのは事実”だと思います。

ただし、心理カウンセラーの果たす役割は今後より一層大きくなっていき、社会的地位も高まっていくものと考えられています。

そのため、「より働きやすい環境が整備されていく可能性は高い」とも言えるのです。

その証拠に、2017年には心理カウンセラー初の国家資格となる「公認心理師」が誕生しています。

国が認めるほどに心理カウンセラーの需要は高まっているため、「心理カウンセラーという仕事に興味がある」という人は、今後の動きにもしっかり注意を向けておいた方がいいかと思います。

そして、いざ「心理カウンセラーになりたい!」となった場合は、しっかりと情報収集をして知見を広げてみてください。

この仕事は、“人の心の問題に触れていく仕事”であるため、機械に取って代わられることはありません。

そういう意味でも今後の需要は確かに存在するので、目指してみる価値は十分にあるかと思います。

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