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「ヒプノセラピー」ってどんなセラピー?効果・内容・気を付けるべき点について

この記事は約7分で読めます。

「セラピー」については、以前に別の記事でご紹介させていただきました。

そして今回ご紹介するのは、その中でも最近特に注目が集まっている「ヒプノセラピー」というものです。

効果・内容・気を付けるべき点について、幅広く解説していきたいと思います。

「ヒプノセラピー」って、どんなセラピー?

概要


「ヒプノセラピー(hypnotherapy)」とは、日本語で「催眠療法」と呼ばれています。

これは、“心理療法”の一つです。

催眠状態に入って、自分の内面と向き合うことにより、悩みやストレスの原因を探ったり・解決の糸口を見つけたりする療法のことを指しています。

怪しくないの……?

もしかすると、中には「怪しい……」と感じてしまう人もいるかもしれません。

ただ、この療法は、大学の心理学科でも取り扱われており、実際の医療現場でもすでに実践されていることから、科学的に立証されている手法といっても問題ありません。

とはいえ、“非科学的なヒプノセラピスト”も実際に存在することは事実ですので、この施術を受ける際には、注意が必要なことも確かではあります。

この点については、後述でご紹介したいと思います。

ヒプノセラピーには、どんな効果があるの?

「潜在意識」と「顕在意識」について


効果についてお話しする前に、お先に人の“意識”について説明しておきたいと思います。

人の意識には、「潜在意識」(せんざいいしき)「顕在意識(けんざいいしき)」の2つが存在します。

前者はいわゆる“無意識・無自覚”な状態のことであり、何も考えていなくても・意識していなくても身体が無意識に行う行動のことを指しています。

ネガティブな例えにはなってしまいますが、これは「トラウマ」が分かりやすいかと思います。

過去に起こった出来事が潜在意識の中にこびりついており、似た状況に陥ると身体が勝手に反応してしまう……こういった状態のことを言います。

そして、後者は逆に“表面意識”と呼ばれるものであり、意識して行う行動(自分で行動を決める)ことを指しています。

例えば、「食事をする」「仕事をする」「お風呂に入る」……など、“〇〇をする”ことは意識していなければ行うことはできません。

これが「顕在意識」と呼ばれるものです。

この2つの割合は、

◆潜在意識:90%~97%
◆顕在意識:3%~10%

と言われており、日々意識して使っているのは、全体のわずか1/10ほどに過ぎないと言われているのです。

この2つは、良く「海に浮かんだ氷山」に例えられます。

氷山の目に見えている部分が「顕在意識」で、海の中の見えない部分が「潜在意識」です。

要するに、「目に見えている(意識して使用できる)ものは、全体のほんの一部分のみ」という意味です。

尚、これはスピリチュアルな話ではなく、科学的に実証されている内容となります。

どんな「効果」があるのか?

この療法は、上記でお伝えした「潜在意識」に、“催眠状態でアプローチする療法のこと”を指しています。

そして、効果としては以下のようなものが期待できると言われています。

◆自己肯定感が回復する
◆生きるためのヒントが見つかる
◆自分の新たな一面に気づく
◆ストレスの原因が見つかる
◆やめたかった習慣をやめられる
◆対人関係が改善する

例えば、ストレスというのは、「何が原因か理解できているもの」「自覚できていなかったもの」とに分かれます。

催眠状態で潜在意識に働きかけることにより、自覚していなかったストレスに気付くことができたり、周りの人に対する本当の感情に気付いたりすることができる場合があり、それがきっかけで問題の対処法が見つかることもあるのです。

加えて、催眠中はリラックス状態にあるので、外からの暗示を受け入れやすいという特徴もあります。

この状態の時に強い暗示がかかると、それを「本当のこと」と思い込む性質があるのです。

これを利用することにより、例えば“トラウマの解消”であったり、“悪い習慣”“癖”などを、変えたり・止めたりすることも期待できると言われています。

どんなことに「注意」しておくべきか?


科学的にも確立された手法である療法ではありますが、「”催眠”というものに不安がある……」と感じる人がいる通り、注意しておかなくてはいけないことがあります。

この項目にて、注意すべき点を“2点”ご紹介しておきたいと思います。

“非科学的”なヒプノセラピストには注意すべし!

「ヒプノセラピー」とインターネットで検索すると、さまざまな記事を閲覧することができますが、中には「スピリチュアル」な方向でセラピーを行おうとするセラピストもいます。

「この療法には、身体の物理的な異常を治癒する効果はない」ため、例えば「”がん”などの器質的疾患」の治療を行うことはできません。
(科学的な立証はされていないため、仮に身体に異常がある場合は、必ず医療機関を受診するようにしましょう)

また、「前世療法」と言った非科学的な療法を扱うセラピストもいますが、これも科学的な立証はされていません。

サロン選びは特に注意しておかなくてはいけない点となりますので、必ず自身で細かな詳細を確認することを忘れないようにしてください。

友人や知人の紹介であっても、それを鵜呑みにはせず、必ず自身で確認をしてくださいね。

「何を具体的に確認しておくべきなのか?」についてですが、一番分かりやすいのは「セラピストの経歴を確認すること」かと思います。

“催眠療法=科学的に立証された心理療法”です。

つまり心理系の資格……例えば、国家資格である「公認心理師」や、心理系資格の代表的資格である「臨床心理士」などの資格を持っているかどうかは、判断材料として非常に有効です。

上記資格を取得するには“受験資格”を満たす必要があるため、“資格を所有している=心理職における確かな知識を有している証明”となり得ます。

逆に、資格を所持していないセラピストの場合は、受診どころかカウンセリングも控えた方が賢明です。

この点は、特に注意しておいた方がいいので、事前に必ず・念入りに確認しておくことをオススメします。

ヒプノセラピーには「向き・不向き」がある

“ヒプノセラピー=催眠療法”であるため、「深い催眠状態に入りやすい人」ほど、効果は上がります。

逆に、「催眠というものに不安や抵抗がある」などの不信感を持っている人や、そもそも「深い催眠状態に入りにくい」人は効果が実感しにくいため、このセラピー自体に向き・不向きというものが存在します。

また、あくまでも「ヒプノセラピーは自分を変えるキッカケの一つに過ぎない」と理解しておくことも大事です。

例えば、以下のような人は向いていないと言えます。

①セラピーを受けさえすれば、悩みや問題が一瞬で解決できると思っている人
②人やモノに依存傾向にある人
③有名人や権威のある人に従いやすい人
④論理的・合理的な思考をすることが好きな人 など

上記の①~③は特に注意しておいた方がいいかと思います。

なぜなら、“催眠療法=人によっては強い依存性を引き起こす可能性がある”からです。

依存性が強い人ほど、のめり込んでしまう可能性が高いため、この点は特に気を付けておいた方がいいかと思います。

加えて、「うつ病」を患っている人などの“精神が健全でない状態”である人は、セラピーを受けるべきではありません。

理由は、“マイナスの要素が増幅してしまう可能性がある”からです。

「何かしらの悩みや問題があるからセラピーを受けたい」と考えているとは思いますが、だからといって精神的に追い詰められている場合はマイナスの要素を増幅させかねません。

できれば、ある程度でもいいので“心にゆとりがある時”を選んで、受診することをオススメいたします。

まとめ

この療法は、さまざまな効果が期待できる可能性があります。

しかし、あくまでも“可能性がある”だけであり、“絶対に効果ができるものではない”という点には、必ず気を付けておいてください。

選ぶ際には、科学的根拠に基づいたセラピーが受けられるかどうかを“必ず事前にチェック”しておくことをオススメします。

仮に、「自分には合わなそうだな……」と感じる人は、他の技法を用いたカウンセリングを選ぶというのも、一つの方法だと思います。

現代社会は、さまざまなセラピーが存在します。

ぜひ、自分に合ったセラピーを見つけ、悩みや問題の解決に役立ててみてください。

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