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第六の栄養素である「食物繊維」の働きとは?摂取量や注意点についても解説します!

この記事は約6分で読めます。

前回の記事で「三大・五大栄養素」について詳しくご紹介をしました。

「五大栄養素」とは、以下5つの栄養素のことを指しています。

◆糖質(炭水化物)
◆脂質
◆タンパク質
◆ビタミン
◆ミネラル

※上記、”糖質・脂質・タンパク質”の3つをまとめて「三大栄養素」と呼ぶ

そして、上記5つの栄養素に「食物繊維」を加えることで、「六大栄養素」と呼ばれることもあるのです。

元々、食物繊維はこの必須栄養素群には含まれておらず、途中からその重要性が認められ・加えられた栄養素なのです。

この「食物繊維」の働きはどんなものなのか?

一日の摂取量や注意するべき点は何か?

今回は、こういった点について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

「食物繊維」とはなにか?

これは、「小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分」のことを言います。

“繊維”という言葉から、細い糸のような・スジ状のものをイメージする人もいるかもしれませんが、「ネバネバ」するものから、水に溶けて「サラサラ」した状態のものまで、多くの種類があるとされています。

大別すると、その種類は以下のようになります。

◆「不溶性食物繊維」:水に溶けない
◆「水溶性食物繊維」:水に溶ける

上記をまとめて「食物繊維」と呼んでいるのです。

どんな効果があるのか?

食物繊維について、以下のような言葉を耳にしたことはありませんか?

「食物繊維は、お腹の調子を整えるために必要な栄養素である」

そう、食物繊維の最大の働き……というより、多くの人がイメージしているのは“便秘対策”です。

なぜ便秘の対策になるかというと、上記でもご紹介した「小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分」だからです。

小腸で消化・吸収されないために、そのまま便として排出されます。

この時、体内の不要な栄養素や毒素が食物繊維に引っ付き、食物繊維と一緒に便として排出されるため、腸の調子を整えてくれるという訳です。

もちろん、食物繊維の働きはそれだけではありません。

他にも、以下のような効果があるとされています。

◆心筋梗塞のリスク低下
◆コレステロール値の低下

このように、生活習慣病の予防効果ももたらしてくれるため、その重要性を考慮して“第六の栄養素”として認定されたのです。

どういった食材に多く含まれているのか?


実は、食物繊維は数多くの食材から摂取することが可能です。

その中でも、特に食物繊維が多く含まれている食品を以下に例として挙げてみたいと思います。

「穀類」
◆玄米
◆胚芽米
◆麦めし
◆とうもろこし

「豆類」
◆煮豆(大豆、うずら豆、あずき)
◆納豆
◆おから

「芋類」
◆さつまいも
◆里いも
◆こんにゃく

「野菜」
◆ごぼう
◆ふき
◆セロリ
◆アスパラガス
◆青菜類
◆キャベツ
◆白菜

「果物」
◆柑橘類(みかん、グレープフルーツなど)
◆バナナ
◆うり類

「きのこ類」
◆しいたけ
◆しめじ
◆えのき

「海藻類」
◆わかめ
◆寒天
◆ところ天

どれもこれも普段の食事の中で摂取する機会が多い食品ばかりです。

その中でも特に、普段食べる「白米」「玄米」に変えるのが効果的であると言えます。

その理由は、“白米は糖質が多いから”です。

「ダイエットをしたい!」と考える人は、糖質の多い白米から玄米に変えるだけで、“ダイエット効果”“整腸効果”、そして“生活習慣病の予防”とさまざまな面でメリットだらけとなるのです。

確かに「白米に比べると味が……」など、ちょっと白米よりも人を選ぶ食材であることは間違いありませんが、慣れてしまえばどうということもありません。

もちろん、玄米以外の食材で食物繊維をしっかり摂るのもオススメです。

ぜひ、自分に合ったやり方で、多くの食物繊維を摂取できるように工夫してみてください。

1日の摂取量の目安は?

これについては、厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準」に基準値が記載されています。

2020年度版によると、1日あたりの目標摂取量は以下の通りです。

【18歳~64歳の場合】
◆男性:21g以上
◆女性:18g以上

しかし、現代の日本では穀類・いも類・豆類の摂取量の減少に伴い、この摂取量が減少傾向にあると言われています。

1950年ごろであれば、1人あたり1日20gを超えていたそうですが、現代の平均摂取量は1日あたり“14g前後”と推定されているのです。

ちなみに、食物繊維がキチンと摂れているかどうかのサインの一つは「1日に1回、規則的に排便があるかどうか」となります。

効果的に食物繊維を摂取するには?

もちろん、日々の食生活を見直して、1日20g前後の食物繊維を摂取できれば万々歳です。

しかし、なかなか毎日決まった食物繊維を食事から摂取するのも大変かとは思います。

そういう場合は、「栄養補助食品」「サプリメント」から足りない分を補うのが良いでしょう。

薬局やスポーツジムにいけば、栄養補助食品やサプリメントはさまざまな種類が置いてありますし、場合によっては通販で購入するのも良いかと思います。

もちろん、購入の際は成分に「食物繊維」が含まれているかどうかもきちんと確認してみてください。

また、薬局の店員やジムのインストラクターなどに相談してアドバイスをもらうのも一つの手段かと思います。

食物繊維を摂る際の「注意点」について


食物繊維の摂りすぎは、以下のような問題が発生する可能性があります。

◆カルシウムやカリウムをはじめとする「ミネラル」の吸収を妨げてしまう
◆「下痢」を助長してしまう可能性がある

ただ、現代の日本人の食生活では、“食物繊維を摂り過ぎる”ということはほとんどないかとは思います。

注意しておかなくてはいけないのは、「サプリメントを多量に摂取してしまう」場合でしょうか。

何事も“摂取のし過ぎ”は体に毒ということです。

食事の改善にしろ、栄養補助食品やサプリメントの服用にしろ、まずは1日あたり“+3~4g”くらいを目安に摂取することから始めてみるといいのではないかと思います。

その後、カラダの調子を見ながら、摂取量を調整していけば良いのです。

まとめ

第六の栄養素として注目されている「食物繊維」は、

◆ダイエット
◆腸活作用
◆生活習慣病の予防

など、さまざまな面で健康に影響を与える良い栄養素です。

普段の食事を見直すことはもちろん、便の調子などの考慮して「食物繊維が不足しているな……」と感じる場合は、栄養補助食品やサプリメントを摂取するのも一つの手段として良いかと思います。

ただし、上記でもお伝えしたように、“摂取のし過ぎ”は返ってカラダの調子を悪くしてしまう可能性があります。

カラダの調子を見ながら、自分に合った量を適切に摂るように工夫してみてください。

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