多くの人の悩みの種の一つである「むくみ」。
前回の記事で、その原因となるもののご紹介をさせていただきました。
ただ、「原因も大事だけど、どうやったら解消や予防ができるのかを知りたい!」という方も多いかと思います。
今回は、むくみの“解消法”や“予防法”について、詳しくご紹介していきたいと思います。
むくみの”原因”について
前回の記事で詳しくご紹介しておりますので、こちらでは簡潔に記載したいと思います。
「むくみ」とは、“細胞と細胞の間に余分な水分が溜まる”ことで発生します。
ただし、原因は“水分”ではなく、“血液循環の不良”によって起こっているのです。
そのため、「むくんでいるから、水分を減らそう」としても、何の解決にもなりません。
尚、むくみがもっとも表れやすいのは「足」と言われています。
その理由は、大きく2つあります。
◆(デスクワークなどで)足を長時間動かさないでいると、足の血流が低下してしまうから
あとは、大量にお酒を飲んだ翌日などの場合、「顔」にもむくみが発生しやすくなります。
この原因は、“アルコールの過剰摂取”が大本の問題ではなく、“食事と一緒に塩分の多い食事を口にしてしまう”からです。
そのため、「むくんでいるから、お酒を減らそう」としても、大本の問題解決にはならないのです。
ここまでで、むくみの原因はご理解いただけたかと思います。
むくみの原因は、以下の2点となるのです。
◆塩分の摂りすぎ
この2点を改善してあげれば、むくみの発生を減らすことができるというわけです。
では、具体的に何をすればいいのでしょうか?
後述から、
②日常でできる解消方法
③日常でできる予防方法
この順に開設を加えていきたいと思います。
「即効性のある解消方法」について
まずは即効性のある解消方法についてですが、それは以下の3点が挙げられます。
②カリウムを摂取して、ナトリウムの排せつを促進すること
③むくんでいる部分を”あげる”こと
順に補足していきます。
その1.体を温めること
上項でもお伝えした通り、むくみの原因の一つは「血流が悪くなっている」ことです。
そのため、“体を温めること”で、むくみの改善につなげることができます。
◆シャワーではなく、湯舟に浸かる(手浴や足湯などもオススメ)
血液の循環が良くなれば、むくみも解消されるのです。
その2.カリウムを摂取して、ナトリウムの排せつを促進すること
「塩分=ナトリウム」であり、これには“水を溜め込む性質”があります。
そして、「カリウム」も体内の水分調整と大きな関わりがあるのです。
「カリウム」は、腎臓で「ナトリウム」が再吸収されるのを抑制し、尿中への排せつを促進してくれるのです。
つまり、「カリウム」をしっかりと摂取することで、むくみの原因(塩分)を解消することができるというわけです。
カリウムが多く含まれている食品としては、「小松菜・ほうれん草・バナナ・アボカド」などが挙げられます。
ただし、カリウムを摂取する際に、一つだけ注意点があります。
それは、「過剰摂取しないこと」です。
特に腎臓が悪い方は、カリウムを摂り過ぎると不整脈を起こすことがあるので、注意しておきましょう。
その3.むくんでいる部分を”あげる”こと
これは、特に足のむくみに効果的です。
上項でもお話したように、足がむくむ原因は「重力の影響で水分が下半身に流れていくから」です。
◆「壁やベッドなどを利用して、足をあげる」
ポイントは、“できるだけ足を心臓よりも上の位置にあげること”です。
こうすることで、(重力を逆手にとって)足に水分が流れていくことを防ぐことができ、むくみを解消することができます。
「日常でできる解消方法」について
次に、「普段からできるむくみの解消方法」についてのご紹介です。
意識する点としては、以下が挙げられるでしょうか。
②ホットタオルを使用する
③マッサージを行う
④ストレッチやエクササイズを行う
⑤塩分過多に気を配る
こちらも、順に補足していきましょう。
その1.「冷水・温水で交互に洗うこと」について
むくみが気になる部分を、冷水と温水で交互に洗うようにしましょう。
こうすることで、「血管の収縮と拡張を繰り返し」、むくみを解消することができるのです。
その2.「ホットタオルを使用する」について
上項の「体を温める」と、意味合いは同じです。
むくみが気になる部分にホットタオルを当てる(乗せる)ことで、血行を良くし、むくみを解消することができます。
ホットタオルの作り方ですが、ハンドタオルなどを水で濡らして絞り、電子レンジなどで軽く過熱をすればOKです。
ただし、あまり熱し過ぎると熱くなり火傷の原因にもなるため、調節はしっかりと行ってください。
その3.「マッサージを行う」について
顔にしろ足にしろ、マッサージをして血液やリンパの流れを良くすることで、むくみを解消することが可能となります。
特にお風呂に入った(湯舟に浸かった)あとに行うと、結構の流れがよりよくなってオススメです。
ちなみに、マッサージは道具を使って行うのも良いですし、手で行うでもOKです。
強く押さなくても、軽く撫でるようにマッサージするだけでも十分に効果的となります。
その4.「ストレッチやエクササイズを行う」について
むくみというのは、血液やリンパなどの「体液」が停滞することで起こります。
だからこそ、ストレッチやエクササイズで凝り固まった筋肉や関節をほぐしてあげることが効果的となるのです。
これは、特に足のむくみに効果的と言えるでしょう。
ストレッチの場合、膝の曲げ伸ばしや足首をまわすだけでも十分に効果があります。
エクササイズの場合は、ダイエットにも効果的ですし、かかとを上げ下げすることでふくらはぎの筋肉のポンプ作用でむくみを解消することもできます。
その5.「塩分過多に気を配る」について
普段から、塩分の摂り過ぎに注意することで、むくみを解消することが可能です。
レモンや酢などの酸味、ハーブや香辛料、出汁を使うようにすると、塩分を控えられるようになります。
あとは、外食やコンビニ食をできる限り控えること。
加えて、「カリウム」が多く含まれている食材も摂取するといいでしょう。
「日常でできる予防方法」について
最後は、「予防法」についてです。
これは、以下が挙げられます。
②体を冷やさない
③食事に気を配る
④アルコールは飲み過ぎない
⑤弾性のストッキングを着用する
⑥体を締め付ける服は避ける
基本的には、上項までに説明したものと同じことを言っています。
それぞれ、少し補足を加えていきましょう。
その1.「体を動かす」について
普段から運動をする癖をつけておくことで、健康的な体になるだけでなく、体の血行を良くすることができます。
ウォーキング・ランニング・ジムに通うなどなど、定期的に運動を取り入れる工夫をしてみましょう。
ただ、「毎日忙しくて、時間が作れない……」という方もいるかもしれません。
その場合は、「普段から階段を使うようにする」や「早足で歩く」など、特に足を動かすことを意識してみるといいでしょう。
そしてもう一つ、運動によって筋力をつけると、血行促進だけでなく“体温アップ”にも一役買ってくれることとなります。
冷えにくい体は、むくみにくい体にもつながっており、むくみ対策には最適なのです。
その2.「体を冷やさない」について
ここまでにご紹介してきた通り、体の冷えは血行の悪さにつながり、それが原因でむくみやすくなってしまいます。
そのため、普段から体を冷やさない(体を温める)ことを意識してみましょう。
冬場はもちろん、夏場も冷房の効いた部屋などでは体が冷えてしまう可能性があります。
ストールを常備したり、レッグウォーマーを持参したりして、体を冷やさない工夫を行ってみてください。
あとは、“毎日湯舟に浸かる”こと。
時間がない時は、足湯などをするだけでも効果的ではありますが、基本的には毎日湯舟に浸かって、体を温め・血行を良くするようにしてみてください。
その3.「食事に気を配る」について
これは、上項でお話してきたことと同じです。
◆カリウムの多く含まれている食材を摂取する
この2つを意識してみてください。
特に、外食の多い方は要注意。
外食は、塩分が多い料理が多く存在します。
特に仕事で忙しい人は、外食を多く利用しがちかと思います。
その場合でも、塩分の摂り過ぎを意識しつつ、カリウムが多く含まれる食材を摂取するように意識してみてください。
その4.「アルコールは飲み過ぎない」について
上項でもお伝えした通り、確かにアルコールの摂取そのものが、むくみの原因に直結しているわけではありません。
しかし、アルコールには食欲増進作用があります。
そのため、どうしても“おつまみ”を欲してしまい、おつまみは基本的に塩分が強めのものが多いのです。
アルコール自体……というよりも、「アルコールを飲む環境」がむくみをまねきやすくなってしまうのです。
飲まないに越したことはありませんが、お酒の席など“飲まなければいけない状況”もあるかもしれません。
その場合であっても、ある程度アルコールをコントロールできるように意識してみましょう。
そして、常日頃からお酒を飲む習慣がある人は、休肝日をもうける工夫をしてみてください。
その5.「弾性のストッキングを着用する」について
これは女性の方にオススメできる内容となります。
というのも、ふくらはぎや足首を圧迫することで、足にたまりがちな血管やリンパ管を刺激して、血液やリンパ液をもどしやすくして「むくみ」を予防してくれるのです。
使用するしないで、効果は大きく変わるので、むくみが気になる方はぜひ使用してみてください。
その6.「体を締め付ける服は避ける」について
これも、どちらかというと女性に多い内容かと思います。
例えば、きついブラジャーやガードルなど。
“体を締め付ける=結構の妨げとなる”、です。
自分のサイズにあった下着を身につければ、むくみを軽減する助けになるかと思います。
まとめ
以上が、むくみの解消法・予防法となります。
近年はデスクワークで「日中は動かないことが多い」という人もたくさんいるかと思います。
だからこそ、「足がむくみやすい」という人も多いのではないでしょうか。
むくんだとしても、工夫一つである程度のむくみは解消することができます。
また、常日頃の生活習慣を改善すれば、“むくみにくい体”にすることも可能です。
「むくみやすいな……」と感じている人は、ぜひ生活習慣を見直し、改善できるように意識を向けてみてください。
ちなみに、基本的に「むくみ=病気ではない」ではありますが、状況によっては“病気のサイン”となり得る可能性もあります。
「いつものむくみとちょっと違う……?」だったり、「日に日にひどくなっているような気がする……」と感じた場合は、大きな病気の可能性も否定はできませんので、その際はすぐに病院に受診してみてください。
毎日のちょっとした工夫で、むくみのない生活ができるように頑張ってみてください。