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「二日酔い」にはなりたくない!お酒を飲む前後でできる二日酔いの対策とは?

この記事は約10分で読めます。

つらい二日酔い……お酒を嗜む人ならば、多くの人が一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

二日酔いになった直後は「もう二度とお酒なんて飲まない!」と心に誓っても、また別の機会で飲みすぎて二日酔いに……なんてことも良くある話です。

結論としては“飲みすぎない”ことが一番の予防法なのですが、それ以外にもなにか予防や対策法はあるのでしょうか。

今回は、「二日酔い」について、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

そもそも、なぜ「二日酔い」になるの?


言うまでもなく、二日酔いは「お酒の飲みすぎ」が原因です。

たくさんお酒を飲んだあと、翌日に残っているさまざまな症状のことを「二日酔い」といいます。

例えば、「疲労感」「脱力感」「のどの渇き」「頭痛」「吐き気」「胃痛」など……。

一つひとつはさほど重い症状でないこともありますし、また多くは時間の経過ともに治っていきます。

しかし、症状が出ている間はまさに地獄……。

「もう二度とお酒は飲まない!」と後悔するほどつらい状態となります。

なぜお酒に酔うのか。

この「酔い」の仕組みについては、以下記事を参照ください。

ただし、「なにをもって二日酔いとするのか?」という明確な定義はなく、上記で記載したつらい症状がなぜ出るのかも十分には解明されていません。

一説によると、アルコール分解の過程で発生した「アセトアルデヒド」という有害物質のせいと言われることもありますが、必ずしもそうとは限りません。

アルコールやアセトアルデヒドの血中濃度が低くても、二日酔いの症状が出ることもあるのです。

なんにせよ、その人ごとにお酒の適量は異なります。

まったく顔や態度に出ないほど「お酒に強い」という人もいれば、ちょっと飲んだだけで顔が赤くなったり頭痛がしたりといった「お酒に弱い」という人もいるのです。

自分にとっての“適量”を知ることで、二日酔いに悩まされる可能性は低くなります。

お酒を飲む”前”にできる予防と対策

その1.体調の悪いときには飲まない

当たり前のことではありますが、体調が良くないときにアルコールを摂取するのは避けましょう。

風邪をひいているなど明らかに体調が優れないときはもちろん、睡眠不足や疲労がたまっているときも避けたいところです。

アルコールの分解は「肝臓」にて行われますが、大量不良時は特に体全体の働きが悪くなってしまいます。

当然、アルコールを分解する力は弱まり、分解しきれない分が二日酔いとして翌日にまで残ってしまう可能性が高まるのです。

というより、二日酔いに関係なく、より体調を悪化させる原因となります。

まさしく「百害あって一利なし」なので、体調不良時は絶対にお酒を飲まないようにしてください。

その2.空腹を避けること

空腹な状態でお酒を飲むことはやめておきましょう。

というのも、胃の中になにもない状態でお酒を飲んでしまうと、胃の粘膜から直接的にアルコールが吸収される(=吸収速度が早くなる)こととなり、その分だけ酔いが回るのが早くなります。

そもそも、空腹状態でアルコールを摂取すれば、胃に大きな負担をかけることとなります。

いうなれば、“事前に胃になにかを入れておく=胃の粘膜にバリアーを張る”ようなイメージです。

また、お腹になにかを入れておくことで、満腹感を促進し、お酒自体を飲むペースも結果的に抑えることができます。

水でも軽食でも構いません。

オススメなのは、「牛乳」です。

牛乳には脂肪分が含まれているため、その脂肪分が胃の粘膜を覆うバリアーのような働きをし、アルコールの吸収をさらに遅らせることができます。

脂肪分が含まれている軽食……例えば、ヨーグルトやチーズなども良いかと思います。

その3.栄養ドリンクを飲む

ドラッグストア・コンビニ・スーパーなどなど、現在は二日酔いを予防するための栄養ドリンクが数多く販売されています。

二日酔いを防止するために、飲酒前にこれらの栄養ドリンクを飲んでおくことも効果的です。

お店に販売されている栄養ドリンクには、以下の2種類が存在します。

◆アルコールの分解を促進するもの
◆アセトアルデヒドの分解を促進するもの

どちらを選択するかは人それぞれですが、飲み会前などに飲用するのであれば、後者の方が良いでしょう。
(アルコールに弱い体質の人や毎日アルコールを摂取していて肝臓がダメージを受けている場合は除く)

アルコールの分解を促進するタイプのものは、アルコールで気分が良くなる時間が短縮され、より多くのアルコールを摂取してしまう可能性もあるからです。

ちなみに、アセトアルデヒドの分解をサポートするタイプの特徴は、「ウコン」が含まれているものです。

ウコンには「クルクミン」という成分が含まれているのですが、これが胃の中の食べ物の分解に働く「胆汁」の分泌を促してくれます。

つまり、アルコールやアセトアルデヒドの分解を手助けしてくれる成分なのです。

お酒を飲む前はもちろん、お酒を飲んだあとでも効果があります。

もう一つ有名なのは、「シジミ」です。

シジミには「オルニチン」という成分が含まれています。

これは、アルコールの代謝を促進する・アセトアルデヒドを分解する手助けをするアミノ酸「アラニン」の働きを活性化する役割があります。

これらを活用し、二日酔いへの対策を行ってみてください。

お酒を飲んでいる”最中”にできる予防と対策

その1.お酒と同量程度の水を飲む

お酒を飲むときは、お酒と同量程度の「水」を飲むことをオススメします。

このメリットには、以下が挙げられます。

◆口の中をスッキリさせる(よりしっかりお酒を味わうことができるようになる)
◆お酒の量を抑えることができる
◆お酒の回りがゆっくりしたものになる(水が胃の粘膜にバリアーを張る役割を持つ)
◆脱水症状を防ぐ

お店でお酒を頼んだ際、一緒に水をお願いする人がいます。

このお酒と一緒に添えられるお水を、洋酒やカクテル系では「チェイサー」、日本酒や焼酎では「和らぎ水」といいます。

添えられるお水にも、きちんとした意味があるのです。

ちなみに、「お酒を飲んで脱水症状!?」と驚く方もいるかもしれませんが、お酒を飲みすぎると脱水症状を引き起こす可能性があります。

その理由は、「お酒には利用作用があるから」です。

アルコールだけを摂取し続けると、利尿作用があることから体内の水分がどんどんなくなっていきます。

そのため、適度に水分を補給し、脱水症状を防ぐ必要があるのです。

その2.食事もしっかり摂る

上述でも記載した通り、水や食事を摂ることで「胃の粘膜にバリアーを張り、アルコールの直接的な吸収を防ぐ」ことができます。

そのため、お酒を飲んでいるときも食事をしっかりと摂ることが重要です。

特に、お酒のつまみとしても重宝される「チーズ」がオススメ。

「脂肪分」、そして「ビタミン・ミネラル」(飲酒の際に失われる栄養成分)や「たんぱく質」(肝臓に必要な栄養素)が豊富に含まれています。

また、アルコールを分解する際に必要なエネルギーには、フルーツに含まれる「果糖」も多く使用されます。

「カリウム」が豊富に含まれているので、フルーツやフレッシュジュースを意識的に摂取するのもオススメできます。

もちろん、「カリウム」「食物繊維」を豊富に含んだ野菜もしっかり摂取していきましょう。

ただし、食事を摂る際に一つ注意点があります。

それは、「食べ過ぎに注意」ということです。

お酒を飲むと食欲が増進され、いつもより多く食べてしまいます。

特に、お酒のつまみとして重宝される料理は、「油分」や「塩分」を多く含むものが数多く存在します。

チーズにも塩分が多量に含まれているため、いくらアルコールと相性が良いといっても、食べ過ぎれば逆効果です。

野菜やフルーツであれば多少食べ過ぎても問題はありませんが、油分や塩分を含む料理の食べ過ぎには十分注意しておきましょう。

お酒を飲んだ”後”にできる予防と対策

その1.すぐに寝ない(横にならない)こと

「飲みすぎた……!」とあとで気づいた場合であっても、二日酔い防止のためにできることはあります。

その一つは、「飲んだ直後に寝ない(横にならない)こと」です。

寝てしまうと内臓機能も休んでしまうため、アルコールが余計に分解されにくくなります。

実際、飲んだ直後に寝ると二日酔いになりやすいといわれます(もちろん個人差はありますが)。

あくまで翌日に支障がない程度に……ではありますが、少なくともお酒を飲んですぐに寝るというのは控えた方が賢明です。

また、お酒を飲んですぐに体を横にすると、胃酸の逆流を起こして「胃食道逆流症」を引き起こす可能性もありますので要注意です。

上半身を少し上にあげる、座った姿勢でしばらくいる……などして、とにかく「飲んですぐに寝る」行為は止めるようにしてください。

その2.アルコール分解を促進させる

二日酔いになるのは、「アルコールの分解が追い付かず、翌日まで残るから起こる」のです。

つまり、“早めにアルコールを分解させる”ことで、二日酔いを防ぐことが可能です(もちろん限度はある)。

その方法は、いろいろあります。

例えば、「水」「お茶」を飲むこと。

脱水症状を防ぐ役目もありますし、アセトアルデヒドの濃度を薄め、体外に排出する役割があります。

また、上記でもご紹介した「栄養ドリンク」を摂取するのも効果的です。

シジミの場合、みそ汁として飲むのも良いでしょう。

アルコールによって脱水症状となっている体には「塩分」も必要なため、みそ汁にすれば水分と塩分の両方を効率良く摂取することができます(スポーツドリンクでもOK)。

加えて、アセトアルデヒドの分解を促進するためには、「ビタミンC」「果糖」を摂取するのが効果的と言われています。

果物を摂取することはもちろん、果物を使用したソフトドリンクを飲むのも効果的です。

尚、サプリメントで栄養分を補っている方は、いつも通りサプリメントを飲用しても大丈夫です。

サプリメントは“薬”ではなく“栄養補助食品”であるため、お酒との飲み合わせを意識する必要はありません。

「二日酔いになってしまった……!」という場合は?

ここまでにご紹介したような、二日酔いの予防・対策を行わず……もしくは、予防・対策を行っても「二日酔いになってしまった」という場合でも、翌日に対処する方法はあります。

まずやるべきことは、「水分補給」です。

ここまでにご紹介した通り、アルコールには利尿作用があり、体はアルコールを分解するために多量の水分を消費しています。

“=脱水症状になっている”ということなので、しっかりと体内に水分を補給してあげなくてはいけません。

脱水症状の改善、利尿作用の促進を行い、体内に溜まっているものを体の外へ排出することが大切なのです。

後は、症状に合わせて対策を行っていきましょう。

「頭痛」であればカフェインを摂り・血管の収縮を促したり、「体のだるさ」「筋肉痛」であれば糖分を摂取したり(ただし胃腸に負担がかからないものを選ぶこと)。

他にも、汗をかくことでアセトアルデヒドの分解を促進する効果も期待できます。

体を冷やさないようにして横になったり、温かいお風呂に入ったりなど、負担を感じない程度に汗をかいてみるのも良いかと思います。

※要注意点※ 酔っているときに「お風呂」には入らないこと


要注意点として、「酔っているときにお風呂に入る」ことは絶対に止めてください。

中には、「お酒を抜くためにお風呂に入ろう」と考える人もいるようですが、お風呂に入ったところでアルコールはほとんど抜けません。

飲酒後の入浴はアルコールの分解を妨げるうえに、心臓にも負担をかけてしまいます。

また、アルコールの代謝に必要な水分が「汗」となってどんどん抜けていくことから、脱水症状を引き起こしやすくもなってしまいます。

加えて、浴室が滑りやすくなっているため、酔っている(正常な判断ができない)状態だと、転倒などの怪我の原因にもなってしまいます。

非常に危険な行為なので、酔っている際の入浴は絶対にしないようご注意ください。

まとめ


対策を打とうと打たまいと、どれだけ以前につらい思いを経験したことがあったとしても、その場のノリ・勢い・楽しさに流されて飲みすぎてしまうことは誰にでもあるものです。

実際、何度経験しても「また二日酔いになってしまった……」という人はいるはずです。

とはいえ、予防・対策法はいくつも存在します。

「飲み方」「食べ方」「楽しみ方」で、防ごうと思えばいくらでも防ぐことができるのです。

お酒は、楽しく嗜むものです。

その楽しい機会を二日酔いで台無しにしてしまうのは非常にもったいないので、いろいろな方法を試して、二日酔いにならないよう工夫してみてください。

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