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「夜勤手当がなくても法律上は問題なし!?」”夜勤”手当と”深夜”手当の違いと意味について解説!

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「夜勤は手当が付くから高収入を得られる」

上記のような言葉を聞いたことはないでしょうか。

介護や医療の世界では、24時間体制で利用者や患者のお世話・見守りをする施設も多く、「夜勤」「夜勤専従」として勤務している人も大勢いらっしゃいます。

この“夜勤に発生する手当”というのは、実は2つ存在します。

それが、「夜勤手当」「深夜手当」です。

この2つは混同されることも多いですが、実は“似て非なるもの”です。

今回は、この2つの違いや意味について、詳しくご紹介していきたいと思います。

「夜勤手当」と「深夜手当」の違いについて


夜勤の仕事に携わったことがある方なら、以下の疑問を持った方も少なくないのではないでしょうか。

①「手当の額が、職場によって全然違うのはなぜ?」
②「夜勤手当は発生しないと言われたが、違法ではないのか?」

これにはキチンとした理由があり、特に②に関しては違法にはなりません。

それはなぜか?

その理由が、冒頭で記載した「夜勤手当」「深夜手当」の違いにあるのです。

以下で、それぞれ詳しくご紹介していきましょう。

「夜勤手当」ってなに?

「夜勤手当」のことを端的に表現すると、以下のようになります。

≪”任意”に設けられている、夜間に働く人に支給する手当のことを言う≫

つまり、夜間手当は”必須”ではなく、夜勤手当が発生しなくても、法律の上では何の問題もないのです。

あくまで、深夜に働く人を“ねぎらうため”に発生している手当となります。

そのため、“発生する金額も任意”であり、“いつから夜勤手当が発生するかも、事業所によって異なる”ということになります。

上記で記載した、「夜勤手当は発生しないと言われたが、違法ではないのか?」は、この理由から“違法ではない”となるのです。

「深夜手当」ってなに?

対して「深夜手当」の方は、“労働基準法に定められた法律”であり、支払いが“義務付け”られています。

この深夜手当は「深夜割増賃金」とも呼ばれており、法律で義務付けられていることから、不払いの場合は“労働基準法違反”となってしまいます。

※この記事内では「深夜手当」と記載することとします※

深夜手当が発生する「時間」と「金額」は?

まず、深夜手当が発生する時間ですが、これは「22:00~翌5:00の間」と定められています。

以前に「交代制のメリット・デメリット」についての記事を公開したことがありますが、“三交代制+準夜勤”の場合、時間帯によっては深夜手当が発生しない場合があり得るのです。

次に金額についてですが、これは通常(日中)の賃金の25%増しとなります。

この計算は“1時間当たり”となっており、例えば日中の時給が1,000円だった場合、これに深夜手当が1.25倍される計算となります。

≪日中の時給1,000円×深夜手当1.25倍=1,250円≫

上記のようになるのです。

“夜勤”ではなく”残業”だった場合はどうなるの?

ここで気になるのは、「”夜勤”ではなく”残業”で22時以降の勤務を行った場合の金額はどうなるのか?」という点かと思います。

この場合、もし「残業手当」が発生するのであれば、“残業手当と深夜手当の両方が加算される”となります。

また、残業手当も通常(日中)の賃金の25%増しとなるため、22:00以降……つまり深夜に残業を行った場合は、“通常(日中)の賃金の50%増し”となるのです。

給与明細には、どう記載されているの?


実際の給与明細をお見せすることができないので、文字のみでご紹介となりますが、給与明細は「支給」「控除」「勤怠」の全てを、受け取り側が明確に確認できるように細かく詳細が記載されています。

例えば、以下のようなものです。

【支給】
◆基本給
◆各種手当 など【控除】
◆健康保険
◆厚生年金
◆所得税
◆住民税
◆その他発生した費用 など【勤怠】
◆出勤日(出勤日数)
◆平残体
◆深夜割 など

そして、”支給”の”手当”の部分はさらに細分化され、「どんな手当が発生したのか?」が細かく記載されています。

例えば、

  • 管理職手当
  • 通勤手当
  • 資格手当
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 時間外労働手当

などです。

この、手当の項目の部分に「深夜勤務手当」「夜勤手当」が、個別にそれぞれ記載されることとなります。

当然、一緒くた(ひとまとめ)にされることはありませんので、気になる方は自身の給与明細を確認してみてください。

夜勤手当や深夜手当は「課税対象」となるの?

結論としては、夜勤手当も深夜手当も“課税対象”となります。

ただ、ほんの一部だけ例外があります。

それが、夜勤手当と似た性質を持つ「当直(宿直・日食)」です。

この当直に対する手当のうち、“4,000円まで”は、非課税となります。

それ以外は、全て課税対象です。

余談ですが、「夜勤」と「当直」の違いは、“通常と異なる労働をするかどうか”です。

◆当直:通常の労働時間外に、巡回や待機など通常と異なる労働をすること
◆宿直:宿泊を伴う当直業務のこと
◆日直:日中に行う当直業務のこと

当直は「時間外」が前提なので、週40時間の勤務+宿直1回(8時間)のような勤務が可能となるのです。

求人情報にはどう書かれている?

「交代制」や「夜勤専従」の仕事を探されている方もいらっしゃるかと思いますが、残念ながら“求人・転職サイトへの記載のされ方は様々”であり、サイトの情報だけで全てを判断することはできません。

「夜勤手当あり」と記載されているところもあれば「深夜手当あり」と記載されているところもあります。

また、そもそも“記載すらされていない”場合もあるので、どんな手当が発生するか気になる人は、直接問い合わせをして確認してみるしか方法はないかと思われます。

ちなみに、中には“夜勤手当を含む”と記載されていることもあります。

「求人サイトをあまり活用したことがない」という人や「転職に不慣れor初めて」という人は、かなりややこしい項目になるかと思いますので、この点は特に注意しておいた方が良いかと思います。

もし分からないことがあれば、率直に事業所に問い合わせをして確認をしてみることをオススメいたします。

まとめ

「深夜手当」が発生するのは絶対であるとして、「夜勤手当」が発生するかどうかは事業所によって様々です。

事業所によっては、“月給=基本給+深夜手当+夜勤手当+α(その他手当)”となり、より高収入を得ることができるかもしれません。

ただ、ハローワークであれ各種求人・転職サイトであれ、公開されている情報だけでは中々判断し辛い点であることも確かです。

求人サイトを利用しているのであれば、直接企業に問い合わせをする。

転職サイトを利用しているのであれば、専任のアドバイザーに質問orアドバイザーから企業側に確認を取ってもらう。

上記のようにして、必ず疑問を解消するようにしてください。

なんにせよ、「夜勤」は「日勤」に比べて高収入を得られることに間違いはありません。

「お金を稼ぎたい!高収入を得たい!」という人は、夜勤の仕事に従事してみるのもいいかもしれません。

尚、「夜勤専従のメリット・デメリット」についても、以前に別の記事でご紹介しておりますので、気になる方は以下のリンクより内容を確認してみてください。

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