一般的に、「冬は太りやすい季節である」という認識があります。
その点については、過去に以下のような記事を作成しておりますので、そちらを参照していただくとして……。
理由はどうあれ、冬はちょっとした気の緩みで太りやすい季節になりやすいことに変わりはありません。
しかし、こういう時期……というより、常に「食べても太らない”痩せ体質”な人」というのは存在するものです。
実は、“痩せ体質”な人には、常に習慣化している事柄があります。
今回は、この「”痩せ体質”になるための習慣作り」について、詳しくご紹介をしていければと思います。
無理なダイエットは逆効果!?「痩せ体質」にするために大切なこととは?
◆「頑張っている(つもり)なのに、結果が出ない……」
これはきっと、ダイエットを経験している多くの人が感じていることだと思います。
結論から言うと、その原因は「ダイエットそのものが、自分に合っていないから」ではないでしょうか。
極論、ダイエットというのは“一時的に行う、その場しのぎな行為”なのです。
②「痩せたいから(一時的に)運動しよう」
③「減量のために、食事制限をしよう」
ダイエットというのは、基本的に「目標の体重になるまでの間、短期的に行うもの」です。
確かに、一時的に上記を行い、もしかしたら目標の体重になることもあるかもしれません。
しかし、「目標の体重まで減量できたからもう大丈夫!」と、また以前と同じ生活に戻ってしまっては意味がありません。
特に①は要注意。
「リバウンド」の原因となり得る可能性が高く、ダイエット前よりも体重が増えてしまう可能性もでてきます。
そのため、大切なのは「習慣化」させることです。
長期目線で健康かつ心地よい体型・体重を維持したいのであれば、きついダイエットを課すよりも、毎日の食事や運動を“習慣化”させたほうが効果的となるのです。
なぜ「食べても太らない」のか?
「たくさん食べても太らない人」
身近な人にもいるかもしれませんし、そんな人たちをみて「うらやましいな……」と感じた人もいらっしゃるのではないでしょうか。
“いくら食べても太らない人”は、“あまり食べてないのに太る人”と何が違うのでしょうか。
それは、以下の2つが影響してきます。
◆「太りにくい食べ方をしている」こと
食べても太らない体質は、食事や運動で作ることができるんです。
まずは、「食べても太らない理由」からご紹介していきましょう。
結論から言うと、以下のような理由が挙げられます。
②「基礎代謝」が高い
③「腸内環境」が良い
④「太りにくい食べ物」を選択している
⑤自然に「身体を動かしている」
順に補足していきます。
「遺伝」
例えば、親が“近眼”だと、子どもも近眼になってしまう可能性が高いです。
これは、親からの「遺伝」によるものです。
それと同じように、親が太っていると子どもも太りやすい体質となり得る可能性があります。
これは、「肥満遺伝子」が影響しており、これを遺伝してしまうと“基礎代謝が低くなる”と言われているのです。
とはいえ、遺伝だけで極端に基礎代謝が低くなることはなく、あっても“100kcal~200kcal”程度と言われています。
当然、普段の私生活をキチンと正していれば遺伝の問題は十分に解消できると言えるでしょう。
一応、「太りやすい体質は、遺伝も多少の影響を受けている」という程度に留めておくのが良いかと思います。
「基礎代謝」が高い
人は、仮に何もしていない状態であってもエネルギー(カロリー)を消費します。
なぜなら、“生命活動を行うため”です。
そして、この何もしていない状態でのエネルギー代謝のことを「基礎代謝」といいます。
この「基礎代謝」が高い人ほど、特別身体を動かしていないときでも脂肪を燃焼してくれるため、“太りにくく・痩せやすい”体質になるといえます。
基礎代謝を上げる方法はさまざまに存在しますが、手っ取り早いのは「筋肉」をつけることです。
筋肉質の人は、やせ型の人が多いと思いませんか?
その理由は、2つあります。
2.筋肉量が多いほど「基礎代謝量」がアップするため
「筋肉をつける=相応の運動をする」ということでもあるため、痩せやすい体質を作るだけでなく、健康面でも役立てることができるのです。
「腸内環境」が良い
“腸内環境が良い=排泄がスムーズである”ということになります。
つまり、腸内環境が良い人ほど、たくさん食べてもそれが“便”としてすぐに排泄されるのです。
腸内環境が悪い人ほど、便秘や下痢になりやすく、食べたものがうまく消化できなくなってしまいます。
それは、“=太りやすい体質となってしまう”ということになります。
また、腸内環境が整っていると、“腸がキレイになる=新陳代謝も上がる”こととなります。
毒素などの余分なものをしっかりと体外に排出してくれることから、むくみにくくなるなどのメリットも発生するのです。
当然、脂肪も溜め込みにくくなります。
ちなみに、腸の中には「善玉菌:悪玉菌:日和見菌」という菌が存在しますが、このバランスは「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」が理想と言われています。
「太りにくい食べ物」を選択している
基本的に、やせ型の人というのは、食事に対して(意識的にしろ・無意識にしろ)以下のような注意を払っていることが多いです。
◆高カロリーなものを口にしない
極論を言うと、同じ量を食べたとしても「肉」と「野菜」では、圧倒的に前者の方が太りやすくなるのです。
「肉を食べるな」と言っている訳ではありません。
肉も、カラダの調子を整えるためには必要不可欠な栄養素を含んでいるため、まったく食べないのは返って体調を崩しかねません。
大切なのは、「偏った食生活を送らないこと」です。
太っている人は、「脂質や糖質をたくさん摂りすぎ」であり、「夜遅くに食べる」人が多いと言われています。
逆に痩せている人は、「食事のバランスが取れている(脂質や糖質を控え、野菜を多く食べるなどの工夫をしている)」人であり、「食習慣もバランスが良い(1日3食+夕食を少なめにするなど)」のです。
自然に「身体を動かしている」
人は、誰でもカロリーを摂取します。
よほどの事情がない限り「私は、肉やお米を一切摂取しません」という人はいないでしょう。
というより、“生命活動を維持する=必要な栄養素(脂質・糖質・炭水化物など)を摂取しなければいけない”ため、それらを摂取しないということは下手をすれば命に関わる危険もあるのです。
では、なぜ同じ栄養素を摂取しているのに、太る人とやせ型体質の人がいるのか?
その最大の理由は、「摂取カロリーの方が、消費カロリーを上回っているから」です。
消費カロリーが高ければ高いほど、摂取カロリーを増やしても太ることはありません。
なぜなら、“摂取した分、消費するから”です。
では、「どうすればカロリーを摂取できるのか?」ですが、簡単です。
「毎日、カラダを動かせばいい」のです。
太らない人の多くは、日常的に体を動かすことが習慣となっており、摂取したカロリーをしっかり消費できることになります。
こういうと、太りやすい体質の人は「ウォーキングをしたり、ジムに行ったりした方がいいのかな……?」と感じますが、実際は別に特別なことをしなくても良い場合も多いです。
例えば、
◆エスカレーターやエレベーターではなく、階段を使う癖をつける
◆(寝る前など)ストレッチや軽い運動を行う癖をつける
人によっては、仕事で体力を使っている人もいるでしょう。
特別な運動をしなくても、普段の生活で体を動かす“癖”をつけて、その上で食生活を改善できれば、太りやすい体質は幾分か改善できると思います。
太りにくい体質になるために必要な「5つ」のコト
この記事の最後に、「太りにくい体質になるために大切な”5つ”のコト」について、ご紹介をしておきたいと思います。
先に結論をまとめておくと、大切なことは以下となります。
②「低GI食品」を積極的に食べる
③「タンパク質」を積極的に摂取する
④「食事」の食べ方に注意する
⑤「腸活」をする
順に補足していきましょう。
「代謝」を良くする
上項でもお伝えした通り、「基礎代謝」を上げれば、太りにくいカラダになります。
そのための大切なことは、以下の3つです。
②水分補給をこまめに行うこと
③適度な運動をすること
大切なのは“全身にきちんと血液が巡る”ようになればいいのです。
体を冷やさない=血流を促すことができ、水分補給=水代謝が良くなります。
湯舟に浸かって、体の芯から温めることも効果的でしょう。
そして、③の適度な運動をすることで、筋肉もつき、さらに基礎代謝を上げることが可能となります。
「低GI食品」を積極的に食べる
「GI値」というのは、“血糖値が上がるスピードを数字化したもの”です。
GI値が高くなるほど血糖値が急激に上がってしまいます。
そして、血糖値が急激に上昇してしまうと、インスリンが分泌されて血糖値を下げようとしますが、その過程において脂肪を蓄積しようとするのです。
……と、この文言だけ見ると「具体的にどうすればいいの?」となる人も多いと思います。
結論は「GI値が低いものを食べる」なのですが、もっとも理解しやすいのは“白米”と“玄米”ではないでしょうか。
「痩せるためには、白米より玄米の方が良い」と言われる理由は、“玄米の方がGI値が低い”からです。
同じ炭水化物で比べてみると、“白米・パン”はかなりの高GI値となりますが、“春雨・そば・小麦全粒粉のパン・玄米”はGI値が低くなります。
仮に高GI値のものを食す場合であっても、まず先に低GIの食品を食べることによって、血糖値の上昇に緩やかにすることができるのです。
「タンパク質」を積極的に摂取する
「タンパク質」は、主に“肉・魚・大豆製品”などに多く含まれています。
なぜタンパク質を積極的に摂取した方が良いのかと言うと、“筋肉のもと”となるからです。
タンパク質は、三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の中で一番太りにくい栄養素であり、食べても太りにくい体を作るために欠かせない栄養素なのです。
「”肉”って太るイメージがあるから……」という人もいますが、極論を言うと肉よりも“糖質の塊”である炭水化物の方が太りやすいです。
ただし、「じゃあ肉ってどれだけ食べてもいいのか!」と言って、過剰摂取すればすべてを体内に吸収できず、体に吸収されなかった分は体外へ排出されてしまいます。
何事も“適度”が大切なのです。
そのため、一度に大量に摂取するくらいなら、回数を分けてこまめに摂取した方が効果的と言えるでしょう。
また、「ダイエット中なので肉はちょっと……」という人は、魚や大豆製品からタンパク質を摂取するようにすればいいかと思います。
「食事」の食べ方に注意する
“食べ方に注意する”と一言で言っても、その注意の仕方は複数あります。
それは、以下の通りです。
②食事を「抜かない」こと
③「よく噛んで、ゆっくり食べる」こと
テレビやネットニュースなどでも、「主食(米や肉)よりも、先に野菜や汁物から食べた方が良い」というのを耳にした人は多いと思います。
その理由は、「食物繊維を先に摂取する=血糖値の上昇を緩やかにしてくれる」からです。
そうると、インスリンの分泌を抑えてくれるため、消化効率が良くなります。
また、先に食物繊維を摂取することによって、“適度な満腹感”も満たすことができます。
そして②ですが、忙しい人やダイエット中の人などで食事を抜いてしまうこともあるかもしれませんが、できる限り“1日3食”を心掛けた方が良いかと思います。
その理由は、「空腹の時間が長くなるほど、血糖値が上昇しやすく・インスリンが大量に分泌されてしまうから」です。
理想は「1日3食・バランスの良い食事を摂る」ですが、難しい人は軽食や栄養補助食品などでも良いので、とにかく空腹の時間を減らすように工夫をしてみてください。
最後に③ですが、噛めば噛むほど食欲を抑制するホルモンが分泌され、ゆっくり食べることで少ない量でも満腹感を得やすくなります。
加えて、“噛む=カロリーを消費する”ことにも繋がるため、よく噛んで食べるだけでもカロリー消費に役立てることができるのです。
「腸活」をする
これも上項でお伝えした通り、「腸内環境を整えることで、太りにくい体質を作り上げることが可能」となります。
特に、“ヤセ菌”と呼ばれる「バクテロイデス」というものを増やすには、水溶性の食物繊維をたくさん摂ることが重要です。
(バクテロイデスは日和見菌の一種で、痩せ体質の方の腸に多いと言われている)
キノコや海藻などに水溶性の食物繊維がたくさん含まれているので、日ごろの食事で積極的に摂取するように心がけてみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
人によっては、心にグサッとくるものがあった人もいるかもしれません。
でも、“太りやすい人”と“痩せやすい人”では、普段の生活リズムからして大きく異なることが多いのです。
何事にも「結果には相応の原因」が存在します。
仮に「この人は良く食べるのに、すごく細いな……」という人がいれば、それは見えていないところで相応の努力をしている人と言えるのです。
もしくは、“やせ型の人=痩せる工夫が自分の体質と合っている”とも言えるかもしれません。
太りやすい体質の人も、「痩せたい……」と必死に努力している人も多いでしょう。
でも、もしかしたら少し自分の体質に合っていないダイエット法を行っているだけかもしれません。
そういう時は、ダイエット法+日々の生活を根本的に見直してみてください。
もしかしたら、やり方を少し変えるだけで、痩せやすい体質となるかもしれませんよ。