前回の記事にて、「たるみの原因となるもの」について解説をさせていただきました。
「たるみ」の原因となるのは、主に以下の3つが挙げられます。
◆皮膚の乾燥と老化
◆コラーゲンの衰え・減少
そして今回ご紹介するのは、「どうやったら”たるみ”を予防・解消できるのか?」という点です。
「たるみ」は、加齢とともに大きくなる傾向が強く、たるみと無縁の生活を送ることは絶対に不可能です。
だからこそ、気になり始めたら早めにケアをすることが大切なのです。
たるみの悪化を防ぎつつ、ハリのある肌を目指せるよう、予防・解消法について、詳しくお話をしていければと思います。
「たるみ」を改善するために重要な”5つ”のこと
特に、年齢とともに発生しやすくなる「たるみ」。
発生しやすい箇所は、「目元」「頬」「あご」「デコルテ」などが多く、放っておくと見た目にも大きな影響を及ぼす恐れがあります。
そのため、本来の美しさを損ねる原因にもなりかねません。
では、どうすれば「たるみ」を改善することができるのか?
これには、大きく以下の5つが挙げられます。
◆「食生活」を見直す(偏食をやめる)
◆「姿勢」を良くする
◆「皮膚」の老化と感想を防ぐ
◆「表情筋」を鍛える
それぞれ、詳しくご紹介していきましょう。
改善策その1.「生活習慣」を整える
「たるみ」の原因は“筋肉や皮膚の衰え”であり、生活習慣を整えることは「直接的な対策とは感じない……」という人もいるかもしれません。
しかし、“生活習慣を整える=生活リズムを整える”ということは、総じて健康的な生活を送ることができ、健康的な体を手に入れるために必須となります。
それは、“肌の成長”にも密接に関係してくるのです。
その最たる例は「睡眠不足」が挙げられるでしょう。
「睡眠」というのは、“肌の成長と密接な関係がある”とされています。
その理由は、夜にしっかりと眠ることで「成長ホルモン」が分泌され、肌の細胞の産生やターンオーバーが行われるからです。
※「ターンオーバー」=肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる仕組みのことを指す※
言い方を変えれば、「睡眠不足になる=成長ホルモンが十分に分泌されず、ターンオーバーも乱れてしまう」ということになります。
その結果、コラーゲンの減少を招き、肌のたるみを大きくしてしまう恐れがあります。
加えて、実神経や再生機能にも乱れを引き起こすため、筋肉の衰えにもつながってしまうのです。
ちなみに、睡眠というのはただ眠ればいいというわけではなく、“質の良い眠り”を確保しなければいけません。
つまり、「リラックスできる状態」を作り上げなければいけないのです。
そのためにも生活習慣を整えた方がいいということになります。
◆適度に運動をする
◆湯舟に浸かって体の芯から温める
◆良質な睡眠時間を確保する
当然ながら、顔も体の一部であり、体が不健康であればその状態が顔にも表れてしまうのです。
だからこそ、全体を通して、健康的な体を維持していく工夫が必要となるのです。
改善策その2.「食生活」を見直す(偏食をやめる)
こちらも、上記と少し被る点がありますが、「健康的な体」を作るために必要不可欠な要素です。
そもそも、“偏食(食生活が乱れる)=太りやすくなる=脂肪が増える”ということになります。
体に脂肪が蓄積されれば、当然顔にも脂肪が付き、それが「たるみ」の原因となってしまいます。
加えて、“偏食になる=生活リズムが不規則になる”ということでもあり、食べ物の消化や吸収する力が弱まってしまいます。
そうなると、栄養を摂取しにくくなり、(栄養の偏りもあって)体内の血流も悪くなってしまいます。
これも、肌の健康状態を悪くする=たるみの原因となってしまうのです。
理想は、1日3食・栄養バランスの取れた食事を摂取することです。
※「三大」「五大」栄養素については、過去に記事にしておりますので、以下を参照ください※
特に注意しておきたいのは、「たんぱく質」でしょうか。
「三大栄養素」にも含まれている「たんぱく質」ですが、これが肌や筋肉の質を作ることとなります。
(体内で分解され、アミノ酸に変換される)
ただし、たんぱく質が主に含まれているのは「肉類」です。
「体(肌)に良いなら、たんぱく質(肉)をいっぱい摂取しよう!」となると、たんぱく質と同時に「脂質」も大量に摂取してしまうことになるのです。
“脂質を過剰摂取する=太りやすい体になってしまう”ため、あくまで平均的な摂取量をとることをオススメします。
(例えば、平均的な日本女性のたんぱく質の摂取量は、1日50gほどと言われている)
なにごとも“バランスが大事”ということです。
改善策その3.「姿勢」を良くする
特に注意しなければいけないのが、以下の2点です。
②「顔を下に向けすぎない」
「顔」……特に“顔の下半分”は、重力によって皮膚が下がりやすい傾向にあります。
「猫背」は顔が下向きになるので、皮膚が下に引っ張られやすく、口角も下がりやすくなってしまいます。
あとは、現代人に多いのが「スマホやタブレットを見るときの姿勢」です。
どうしても“顔を下に向けてしまう”可能性が高くなってしまうため、口角が下がる原因となってしまうのです。
スマホやタブレットを見るときはある程度仕方がないとしても、猫背やうつむいたりする姿勢は、意識的に改善をすることが可能です。
そのため、常日頃から正しい姿勢を意識してみてください。
改善策その4.「皮膚」の老化と感想を防ぐ
皮膚の最大の天敵は「老化」と「乾燥」です。
お肌の弾力・ハリは、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンの繊維がピンっと張っており、かつ水分が十分にあることで保たれているのですが、これらは加齢や乾燥によって減少してしまうのです。
それが、結果として「たるみ」につながってしまいます。
そして、皮膚の老化および感想を引き起こす要因の一つは「紫外線」です。
つまり、紫外線対策を徹底すればいいのです。
そのための方法としては、以下が挙げられます。
◆コラーゲンに着目したスキンケアをすること
◆顔のストレッチをすること(血液やリンパの流れを良くする)
確かに、“年齢を重ねる”ということを止めることはできません。
しかし、“年齢に見あった肌を保つこと”はできるはずです。
紫外線対策や保湿を徹底し、できるだけお肌の水分を保つように心がけてみましょう。
改善策その5.「表情筋」を鍛える
顔の表情筋は真皮層の奥でつながっており、40種類以上もあると言われています。
ただ、その中で日常的に使用されている表情筋は全体の“30%”ほどであり、残りの”70%”は使われていない筋肉なのです。
だからこそ、表情筋を意識的に鍛える必要があります。
また、現在は「新型コロナウイルス」の影響により、「マスクをしている」や「人と対面して話す機会が減った」ということから、より一層表情筋を意識して鍛えないと、顔の筋肉はどんどん減少してしまう可能性が高まっています。
表情筋を鍛える最適な方法は、「あ・い・う・え・お」と口を動かし発声するフェイスストレッチが良いでしょう。
鏡の前で自分の表情を確認しつつ、“口を大きく動かし”、“顔の筋肉に力を入れた状態”で、“5秒間ほどキープする”というのを意識してみてください。
これを、1回で5回程度続けて行うのが効果的です。
あとは、「顔の表情をころころと変える」のも良いです。
“表情が変わる=顔のさまざまな筋肉を使用する”ということになります。
特に「笑顔」はとても重要で、気持ちのリラックス効果ももたらしてくれます。
これも、鏡の前でしっかり自分の表情を確認しながら、「顔の筋肉を動かしている」ということをしっかり意識してみてください。
表情筋というのは、“一つの大きな筋肉”ではなく、“小さな筋肉の集合体”となります。
だからこそ、母音を発声したり・表情をさまざまに変えたりして、それぞれの筋肉を満遍なく鍛える必要があるのです。
今回は「たるみに効くフェイスストレッチ」について、2点ご紹介しましたが、表情筋を鍛える方法は他にもさまざまに存在します。
この点については、改めて別の記事にて詳しくご紹介していきたいと思います。
まとめ
以上が、「たるみの予防・改善の方法」となります。
若いうちは「たるみ」というのはあまり気にならないかもしれません。
しかし、肌へのダメージというのは年齢とともに蓄積していき、徐々にたるみというのは大きくなっていくのです。
◆「最近、お肌へのケアを怠っているな……」
◆「生活習慣や食生活が乱れがちだな……」
◆「あんまり運動していないな……」
◆「感情の変化が乏しくなってきたな……」
何かしら気になる点があれば、できる限り早めにケアを行うようにしてください。
「歳を取る」ということ自体は、絶対に避けることはできません。
しかし、「歳に見あった肌を保つ」ことなら、誰にでも(努力次第で)可能なのです。
ぜひ、たるみの悪化を防ぎつつ、いつまでもハリのある肌でいられるよう、工夫をしてみてください。