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「保活」ってなに?点数とは?就活と優先させるべきはどちら?各種ポイントを徹底解説します!

この記事は約14分で読めます。

職場復帰に向けて、お子さんを保育園などへ入園しようと検討される保護者の方も多いと思います。

子どもを保育園に入園させるために「保活」を始める方が増えていますが、この「保活」のことを詳しくご存じの方も意外と少ないのが現状です。

「保活とは何をすることなのか?」
「”点数”とはいったい何なのか?」
「就活と優先させるべきなのはどちらなのか?」

など、今回は“保活のポイント”について、詳しくご紹介していきたいと思います。

「保活」ってなんなの?

概要


「保活」と聞くと、人によっては難しい印象を受ける人もいるかもしれませんが、そんなに難しいことはありません。

これは、「子どもを保育園などに入れるために、保護者が行う活動」のことを指しています。

主に行うことは、“情報収集”です。

◆地域の保育園の情報を得る
◆入園させるためには、どのような選考基準があるのかを調べる
◆実際に、保育園に見学に行く
など

この「保活」の動きが、保育園入園の合否を左右するほどに重要となってくるため、保活を行う保護者が増加しているのです。

ちなみに、「保育園選びのポイント」については、過去にいくつか記事を公開しておりますので、そちらのリンクを以下に貼っておきたいと思います。

なぜ「保活」が重要となってくるのか?

現代は、「認可保育園」「認可外保育園」など、数え上げればキリがないほどにさまざまな保育施設が存在します。

※「認可保育園」「認可外保育園」については、以下記事を参照ください※

特に保護者に人気があるのは、“国や自治体が管理”しており“保育料は世帯収入によって変動”する、「認可保育園」です。

しかし、“人気がある+定員数も限られている+条件がある”ことから、誰しもが入園できるわけではなく、競争率が非常に激しいものとなっています。

だからこそ、入園前にさまざまな情報を収集しておく必要があるのです。

◆認可保育園に入園できる”条件”とはなにか?
◆定員数はどのくらいあるのか?
◆申し込みはいつから開始されるのか?
◆もし「認可保育園に入れなかった」場合、どうすればいいのか?
◆「認可外保育園」とはなんなのか?
◆認可外保育園の保育料はどうなっているのか?
など

これが、“保活を行う保護者が増えている理由”となります。

もし仮に何の情報収集も行わずに「子どもがいれば、無条件で入園できるでしょ?」と勘違いをしていると、いざという時に大変なことになります。

下手をすれば、入園先が決まらず「待機児童」となってしまう恐れもあるのです。

“待機児童=入園先が見つからずに自宅待機となること”であり、そうなればお子さんの面倒を見るために職場復帰も難しくなります。

だからこそ、可能な限り保育園などの情報を収集し、入園先(+候補)をいくつか挙げておいた方がいいのです。

“情報収集”とは、具体的にどんなことを行うのか?

保活での情報収集は、大きく以下の3つが存在します。

①「入園するための”選考基準”を知ること」
②「通える保育園を調べること」
③「入園希望の保育園のことをよく知ること(保育方針や保育料など)」

まず、認可保育園に入園希望の場合、それぞれの市区町村によって選考基準が異なります。

そのため、この“選考基準などの内容”をしっかり理解することが重要です。

そして、認可外保育園は「保育方針」「保育料」「定員」などが施設ごとに異なります。

そのため、家庭に合った方針や通園時間なども細かくチェックしておいた方がいいのです。

「認可保育園」において、押さえておくべきポイントとは?


上項でもお伝えした通り、保育園は「認可」「認可外」に大別されることとなります。

そして、一般的にはまずは「認可保育園」から入園する施設を探すこととなります。

その上で、重要となるポイントは、以下の3つが挙げられます。

①「保育園の種類と保育認定」
②「スケジュール確認」
③「自治体の選考基準と点数」

それぞれ、捕捉を加えていきましょう。

ポイント1.「保育園の種類と保育認定」

認可保育園は、誰でも自由に入園できるわけではありません。

認可保育園を利用するには、「保育の必要性の認定」を受けなければいけないのです。

というのも、認可保育園は“市区町村の「子ども子育て支援事業計画」に基づき計画的に設置される”ものであり、「保育の必要性」があると市区町村が認定した児童を保育する施設となるのです。

この条件を満たしていないと、そもそも入園の申し込みを行うことすらできなくなります。

また、認可保育園は“国や自治体が管理している”ことから、基本的な保育方針はどの施設でもあっても大きな違いはありません。

ただし、“人”が運営している以上、大なり小なり施設ごとに特色は異なります。

「気になる施設がある」という場合は、積極的に見学を行い、どんな保育園なのかをしっかりと確認していくようにしましょう。

ポイント2.「スケジュール確認」

申し込み時期は、住んでいる地域によってスケジュールが若干異なることとなります。

そのため、スムーズに申し込みを進めるためにも、事前にスケジュールはしっかりと確認を取っておいた方が良いかと思います。

また、出産前は身重であり、出産後は赤ちゃんを抱いて活動を行うこととなるので、保護者(お母さん)の負担は大きくなりがちです。

園の見学など、できる限りスケジュールに余裕をもって、計画的に行動を進めることを意識してみましょう。

ポイント3.「自治体の選考基準と点数」

原則として、保育園には“定員数”が存在します。

そのため、入園希望者が多いと利用調整を行わなくては行かず、条件を満たしていても必ず希望通りの施設に入園できるとは限らないのです。
(認可保育園の場合、選考・調整は市区町村が行う)

そのため入園を申し込むと、各自治体が独自に定める審査基準(選考基準)に基づいて、選考審査が行われることとなります。

この審査において重要となるのが、“点数”です。

保護者の状況などに応じて点数をつけ、その合算値を算出するのですが……。

この“点数”が高い家庭ほど、より「より保育が必要」と判断され、優先的に希望する保育園に割り当てられる仕組みとなっています。

この“点数”のことをしっかり把握しておく必要があるといえるのです。

捕捉1.「点数」について

認可保育園の選考基準は「選考指数」と呼ばれる点数によって決まります。

この点数には計算方法があります。

まず、「選考指数」には、以下2つの要素が存在します。

①「基準指数」:両親の勤務や介護の状況など基本的な情報から計算するもの
②「調整指数」:ひとり親家庭やきょうだいの状況など家庭の事情に配慮して計算されるもの

そして計算方法は、「選考指数=基本指数(父)+基本指数(母)+調整指数」となるのです。

この選考指数の“合計値”が高いほど、「保育の必要性が高い」と判断され、優先的に入園できる仕組みとなっているのです。

ちなみに、この点数が“同点で並ぶ”ことも多々あります。

特に、人口(待機児童数)が多い都市部などです。

その場合は、どの子どもを優先的に入園をさせるのかの「優先順位」まで決めていることがあります。

この「点数」については、改めて別の記事で詳細をご紹介したいと思います。

捕捉2.「入園できる保育園の地域」について

例えば、「住んでいる地域よりも勤務先付近(他地域)の方が利便性が良い」などの理由で、他地域の保育園にお子さんを預ける方が都合の良いという方もいらっしゃるかと思います。

「お住まいの地域とは別地域の保育園に、入園の申し込みは可能なのか?」

結論をいうと、「保育園の定員に空きがあれば、申し込みは可能」ではあります。

ただし、原則として「その地域に住んでいる家庭が優先される」こととなります。

認可保育園は競争率が激しいため、“他地域の保育園に入園させるのは難しい”のが現状ではあります。

しかし、“絶対に他地域の保育園に入園できない”というわけでもありません。

保活の時点で、お住まいの地域・他地域の保育園などいくつか候補を挙げてみて、選択肢の幅を広げるのは良いかと思います。

「認可外保育園」も検討しておいた方が良い?


「認可外保育園」とは、「自治体が定める基準を満たしていない民間の保育園」のことを指しています。

“基準を満たしていない=不安を感じる”という必要はありません。

認可外保育園であっても、児童福祉法などに基づき、適切な運営・保育内容のもとで運営されています。
(地方自治体が市区町村と協力し、施設への立ち入り調査なども行われている)

保活を行う際には、この「認可外保育園」もしっかりと候補に入れて、選択肢の幅を増やしておいた方が良いのです。

その理由は、ここまでにお伝えした通り「誰しもが必ず認可保育園に入園できるわけではない」からです。

仮に認可保育園への入園条件を満たしていたとしても、定員数の関係で入園できない可能性もあります。

“入園先が見つからない=待機児童となってしまう”ということにつながるため、そうなると日中もお子さんの面倒を見なくてはいけなくなり、職場復帰の可能性は遠のいてしまいます。

だからこそ、「いざという時のため、認可外保育園の候補も挙げておいた方が良い」のです。

また認可外保育園は、園によって「保育方針」が異なることとなります。
(保育方針や保育料などは、保育園の裁量によって決定することができる)

自由にのびのびとした保育を行う施設もあれば、英語教育など“教育”に力を入れている施設もあります。

また、保育時間の延長や宿泊・夜間の保育など、認可保育園では対応しきれない保育を提供している施設も数多く存在します。

「保護者のニーズに合わせた、さまざまな保育が展開されている」のが認可外保育園の特徴なので、より保護者の細かなニーズにまで対応してくれる施設も探すことができるはずです。

ただし、その分保育料は(認可園に比べて)高額になる可能性はあります。

この点は施設ごとに特色が変わるため、保活の時点でしっかりと情報収集を行うようにしてください。

ちなみに、認可保育園の申し込みは「お住まいの自治体」にて行うこととなりますが、認可外保育園の場合は「各保育園」に直接申し込みを行います。

こういった点でも違いがあるため、それぞれの特徴はしっかりと把握しておいてください。

「保活」と「就活」優先させるべきはどちら?

結論は「保活」を優先させるべきである


子どもが生まれてからの仕事探しは簡単ではありません。

そのため、「保活」「就活」のどちらの優先度を上げるべきか?で悩む人も多いのではないかと思います。

もちろん人によりけりではあるのですが、「どちらを優先すべき?」といわれると、「保活を優先すべき」
となります。

その理由を端的にお伝えすると、「場合によってはお子さんが保育園に入園できない可能性があるから」です。

認可保育園には“入園するための条件”が必要となってきますし、認可でも認可外でも“定員数”が存在するため、必ずしも希望通りの保育園に入園できるとは限りません。

仮に保活が上手くいっていない(情報収集を怠っている)と、どの保育園にも入園できない可能性も否定はできず、お子さんが“待機児童”となってしまう可能性もあります。

待機児童となってしまえば、仕事と育児の両立なんて言っている場合ではなくなります。

そのリスクを考えると、“仕事探し”よりも“保育園探し”を優先させた方がいいと思うのです。

仕事探しは「保育園の入園方法を理解してから」がベストである

まずは保活を優先させ、「保育園入園のための全体像を把握」することから始めてみましょう。

特に都市部などの待機児童が多い地域では、認可でも認可外でも簡単に入園できない状態が続いています。

「保育園に入園するためには、どうすればいいのか?」これを把握することからです。

そのために、まずは市役所へ行き、どうすれば保育園に入園できるかを相談してみましょう。

市役所へ行けば、入園に必要な具体的な手順を教えてくれます。

その時に確認すべきことは、以下の3つです。

①「待機児童の状況」
②「保育園へ入るための条件」
③「入園したい保育園の把握」

例えばの話ですが、認可保育園の場合「正社員でないと入れない保育園」なども存在するため、雇用形態も考えなければいけないかもしれません。

加えて、「認可保育園に入れなかった場合を考えて、認可外保育園も視野に入れておく」必要もあるかと思います。

大切なのは「点数」である

お子さんを「認可保育園に入園させたい!」となった場合、もっとも大切なのは上項でもご紹介した「点数」となります。

仮にパートで仕事をしようと思っていた人であっても、点数次第では「正社員で探さないとダメ」な可能性もあるかもしれません。

だからこそ、先に保活をして全体像をつかむことが大切なのです。

そうすれば、後から「正社員になるべきだった……」などと後悔しなくて済むかもしれません。

ちなみに、「認可園に入るために、あえて(先に)認可外保育園に入園させる」というのも一つの選択肢ではあります。

その理由は、「認可外保育園に行けば、認可へ入るための”加点”がされる」からです。

待機児童数が多い地域は、認可園への入園が非常に困難な場合があります。

その場合「1年間だけ認可外園に入園させる」などを行うことで、認可園への入園も近づくというわけです。

「求職中」でも入園手続きは可能なのか?

保育園へ入園するためには、「就労」は必須です。

なぜなら、「就労証明書」を職場にてもらう必要があるからです。

基本的に、一番募集人数が多いのは「4月入園」です。

4月へ入園するためには、「前年の9月~10月ごろ」に1次募集が始まることが多いため、このタイミングまでに就労証明書を入手しておきたいところかと思います。

ただし、もし「仕事が決まらない……」という場合は、“求職中”で仕事の申請を行うことも可能ではあります。

とりあえずの措置にはなりますが、申請方法は就職が決まった時点で変更することができますので、“とりあえず申請を行っておく”でも大丈夫な場合もあるのです。

もちろん、書類は提出後も変更ができますので、安心してください。

ただし、これは“期限”があります。

期限を過ぎても就職しない(できない)場合は、「退園」させられる可能性もあるため、十分注意しておきましょう。

この点についても、市役所にて相談すれば詳細は教えてくれるようになっています。

まずは一人で悩まずに、市役所に相談してみることをオススメいたします。

就職活動時の「裏技」について


「保活をしながら、就職活動もしなければならない……」

赤ちゃんの面倒を見るだけでも大変なのに、就活までこなすとなるとなかなかに苦労をするかと思います……。

かといって、「就活(就職)をしなければ、保育園へ入園させることができない」でもありますので、この点は多くのご家庭の悩みの種になります。

そんな時に役立つ裏技が存在しますので、この項目にてご紹介しておきたいと思います。

まとめると、以下のようになります。

①「派遣会社に登録し、就労証明書を書いてもらう」
②「ハローワークの職業訓練を受けて、”就学中”として申請を出す」
③「フリーランスになり、”自営業”として就労証明書を提出する」

まず①ですが、派遣社員として勤務する場合、雇用されているのは「派遣会社」となります。

派遣会社も立派な仕事の一つなので、そこで就労証明書を書いてもらえれば、申請は可能です。

そして②ですが、仕事に復帰するために学びたいこともあるかと思います。

だからこそ、ハローワークの職業訓練を受けて、“就学中”で申請を出すこともできるのです。

“就学中で申請する=就労証明書の代わりになる”ため、スキルを身に着けたいのであれば、職業訓練を受けるというのも選択肢として挙げられるかと思います。

最後に③ですが、例えば「ライター」など“自宅でできるスキル”を持っているのであれば、フリーランスになることで「自営業として就労証明書を提出する」ことが可能です。

ただし、フリーランスになるということは、そのための手続きを行わなければいけないでもあるため、内容はしっかりと理解はしておかなくてはいけません。

上記でご紹介したものは、あくまで「仕事or仕事を行うための準備を行っていることが前提である」ため、「仕事をする気がないのに、就労証明書だけをもらう」ということは不可能です。

とはいえ、「就労証明書をもらうための選択肢は増える」ため、「こういう方法もある」ということを知っておいていただくのも良いかと思います。

まとめ

以上が、「保活についての説明」および「保活と就活の優先度」についてのご紹介となります。

妊娠や出産の状況は、人によって変わります。

そのため、状況次第で保活のスタートダッシュが遅れてしまっても、焦ることはありません。

子どもの状況を確認しながら、自分のペースで保活を進めてみてください。

保活を行う上でもっとも大切なことは、「お子さんを安心して預けられる施設を見つけること」です。

認可保育園ばかりに目が行きがちな人も多いですが、場合によっては「認可」ではなく「認可外」の方が理想の環境を見つけることができるかもしれません。

だからこそ、保活を行い、さまざまな情報を収集するのです。

◆「お子さんには、どんな風に育ってほしいのか?」
◆「どんなところなら、安心して子どもを預けることができるのか?」

家族と話し合いながら、保育園選考のポイントを考えて、優先順位をつけて見学時にチェックを行ってみてください。

また、基本的には「就活」よりも「保活」の方が優先となります。

家庭環境は、もちろん家庭によってさまざまだとは思いますが、大切なことは“お子さんの成長”です。

保育園入園のことばかりに目を向けていると、いつしか「保育園に入園させること」が目的となってしまいがちです。

家庭を維持することも大切なことではありますが、それ以上に「お子さんに元気に成長してもらうこと」も大切なことなのです。

目的をはき違えず、正しい「保活」「就活」を行ってみてください。

妊娠・出産・育児・保活……。

いろいろと大変な時期ではあると思いますが、愛する子どもためにももうひと踏ん張りする時期かと思います。

無理をせず、自分のペースで活動を行ってみてください。

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