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「ペットボトル症候群」とはなにか?夏場の運動時や体調管理で注意すべきことを徹底解説!

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炎天下の夏が続く日本。

地域によっては「熱中症警戒アラート」が毎日発生し、体調管理にも十分な警戒が必要です。

このような暑い時期に特に気を付けたいのが、「脱水症状」であり、「熱中症」となります。

これらについては、以前に別の記事で詳細をご紹介しておりますので、以下のリンクを参照ください。

「脱水症状や熱中症の予防のために、水分補給はしっかりと行おう!」

この暑い季節を健康に乗り切るためには水分補給な重要な要素であり、多くの人が注意をしていることでしょう。

しかし、「飲み物ならなんでもいいんでしょ?」と、ただ適当に水分補給をしているだけでは意味がありませんし、脱水症状や熱中症を予防することはできません。

近年は、「ペットボトル症候群」という新たな病気も問題視されています。

そこで今回は、「ペットボトル症候群とはなにか?」という点や、「適切な水分補給の方法」などについて、詳しくご紹介をしていきたいと思います。

「ペットボトル症候群」とはなにか?

はじめに


夏場の水分補給と言えば、どんなものをイメージするでしょうか?

多くの人が、「スポーツドリンク」をイメージするのではないかと思います。

スポーツドリンクは、汗をかいた体への栄養補給に最適であり、「水分」「塩分」を同時に補給できる優れものです。

他にも、口当たりの良いさっぱりとした「炭酸飲料」「ジュース」「お茶」などを飲用している人も多いかもしれませんね。

ただ、これら飲料の飲みすぎで「ペットボトル症候群」という病気を引き起こす可能性があり得るため、注意が必要です。

別名「清涼飲料水(ソフトドリンク)ケトーシス」とも呼ばれる

「ペットボトル症候群」は、別名「清涼飲料水(ソフトドリンク)ケトーシス」とも呼ばれています。

上記でご紹介した「スポーツドリンク」「炭酸飲料」「ジュース」の共通する特徴は、「糖分が多い」ということです。

ペットボトル症候群とは、“糖分が含まれている甘い清涼飲料水を大量に摂取する”ことで発症する病気のことなのです。

糖分を取りすぎることで、血液中の「ブドウ糖」「ケトン体」と呼ばれる成分が異常に高くなり、以下のような症状に陥る可能性があります。

◆著しい喉の渇きに襲われる
◆多尿になる(尿量が多くなる)
◆倦怠感が発生する(体がだるくなる)
◆腹痛、嘔気などの症状が現れる

この状態を放置しておくと、ひどくなれば意識が低下し、昏睡状態に陥ることもある危険な病気なのです。

ちなみに、これは「糖尿病」と診断されていなくても突然発症する可能性もあります。

つまり、“誰にでも発症しうる可能性がある病気”なのです。

実際、過去に意識障害で病院に搬送された高校生は、清涼飲料水を水のように1日2~3リットル飲み続け、「急性糖尿病」を発症したことが報告されています。

意外に多い清涼飲料水の糖質量

ジュースや缶コーヒーに含まれている糖分は、意外に多いです。

例えば、”3gのスティックシュガー”で例えた場合、各飲み物の砂糖の本数は以下のようになります。

◆炭酸飲料(350ml):約14本
◆スポーツ飲料(500ml):約8本
◆スポーツ飲料(カロリーオフ):約8本
◆100%オレンジジュース・リンゴジュース(200ml):約7本
◆缶コーヒー(190ml):約5本
◆微糖缶コーヒー(190ml):約2本

成人した大人が1日に摂取する糖分量の目安は“20g~40g”と言われています。

対して、炭酸飲料(350ml)で水分補給をしようとすると「約42g」で1日の摂取量を上回ってしまいますし、スポーツドリンク(500ml)でも「約24g」で1日の摂取量の半分近くを一度に摂取することとなってしまいます。

これを水分補給のためとはいえ、毎日水と同じような感覚で大量に摂取してしまうと、どうなるか……?

1日に必要な糖分量を大幅に上回ることとなり、上記で記載した症状が発症することとなるのです。

これが、「ペットボトル症候群」と呼ばれるものなのです。

「お茶なら何でもOK」じゃない!カフェインの利尿作用に注意して!

「お茶」も、種類によっては注意が必要となります。

というのも、お茶の種類によっては「カフェイン」が含まれているものもあるからです。

カフェインの入った飲み物には「利尿作用」があるため、大量に水分補給をしても、利尿作用によってすぐにトイレに行きたくなるということも考えられるのです。

他にも、「緑茶」「紅茶」「コーヒー」などにもカフェインが含まれているため、例えば長時間の運動時の水分補給などには飲み物を変えた方がいいでしょう。

「水」もしくは、カフェインを含まない「麦茶」などが適していると言えます。

最後に補足ですが、「アルコール」で水分補給はできません。

アルコールにもカフェインが含まれており、「利用作用」があります。

アルコールを飲むと、トイレが近くなりませんか?

「トイレの回数が増える=体から水分が排出されている」こととなるため、アルコールで水分補給をすることはできないのです。

「暑い夏、キンキンに冷えたビールで一杯やりたい……!」という気持ちも分かりますが、健康を害することにもなるため、飲み過ぎには十分注意してください。

結局、なにを飲めばいいの?

「あれもダメ、これもダメ……じゃあ、結局なにを飲めばいいの?」と感じる人もいると思いますし、その気持ちももっともだと思います。

結論を言うと、「水分補給の方法は自由である。ただし、飲みすぎには注意してくださいね」です。

状況によっては、水よりもスポーツドリンクの方が良い場合もあるのです。

例えば、暑い時期は大量に汗をかきますが、汗は「水分」だけでなく「ナトリウム」などの電解質も体外へ排出してしまいます。、

そのため、大量に汗をかいた時は水だけでは水分補給が不十分であり、水分と塩分の両方を摂取できるスポーツドリンクの方が水分補給の方法としては適しています。

そもそも、“水分補給の癖をつける”と言う意味で、コーヒーや炭酸飲料などを飲むのも、何も飲まないよりは良いでしょう。

アルコールだって、仕事疲れの一杯として飲みたいと感じるときだってあるはずです。

飲んでも良いのです。

ただ、飲み過ぎには注意しましょうというだけの話です。

飲み過ぎるという点については、大人なら自己管理をする、子どもや高齢者なら周囲の人が気を配る……そうやって意識付けをしていくしかないのかもしれません。

適切な水分補給のタイミング・注意点について


脱水症状や熱中症を予防するために重要な水分補給。

しかし、スポーツや遊びに集中していたり、仕事や家事などが忙しかったりすると、ついつい水分補給のタイミングを逃してしまいがちです。

脱水症状は「冬」でも発症する恐れがありますので、常日頃から定期的な水分補給を意識しておいた方が良いと言えます。

では、日常のどのタイミングで水分補給をするべきなのでしょうか?

おすすめのタイミングとしては、以下の5つが挙げられます。

◆起床時
◆就寝前
◆運動中および運動前後
◆入浴前後
◆飲酒時

いずれも「汗をかきやすい」もしくは「体内から水分が排出されやすい」タイミングです。

また、水分補給を行う際に注意すべきことも5つのポイントがあります。

●1日「1.2L」を目標に水分補給する
●汗をかくときは「塩分」も一緒に補給する
●のどが渇いたと感じる前に飲む
●水分補給に適した飲み物を飲む
●飲み物の温度は「常温」が理想である

ちなみに、高齢労働省によれば「体重60kgの成人男性が1日あたりに必要な水分量は2.5Lである」とされています。

そのうち、食事で摂取する水分+体内で生成される水分を除いた水分量「1.2L」を飲み水として補給する必要があるのです。

また、水分補給をするときは、飲み物の「温度」にも気を付けてください。

特に夏の暑い時期やスポーツなどで体温が高くなっているときは、冷たい飲み物が欲しくなるものです。

しかし、冷たい飲み物をたくさん接種すると、必要以上に身体を冷やし、胃にも負担を与えてしまうことになります。

できれば、水分補給は「常温」で飲むのが良いでしょう。

まとめ

以上が、「ペットボトル症候群の紹介」および「適切な水分補給の方法」についての解説となります。

確かに、脱水症状や熱中症を防ぐために、水分・塩分補給は重要です。

しかし、「何を、どのくらい飲むか?」も、同時に十分注意する必要があるのです。

毎日を健康的に過ごすために、脱水症状や熱中症にかからないようにするためには、こまめな水分・塩分補給が必要となります。

「水分」「塩分」、そして「糖分量」に注意して、あなたに合った水分補給を行ってみてください。

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